BASEL WORLD2013 JAQUET DROZ New Model | 2013年 ジャケ・ドロー新作 グラン・セコンド カンティエーム　01

　 ジャケ・ドロー親子が1784年に工房を開いたジュネーブへのオマージュとして誕生した「レジェンド・ジュネーブ」コレクション。その基幹モデル「グランド・セコンド」は、12時の時分針と、これよりひとまわり大きな6時のグランドスモールセコンドが重なることで完成する「8」のマークをシンボルとする。その由来は初代ジャケ・ドロー作による懐中時計で、これは現代のコレクションとして復刻されている。「グランド・セコンド」の秀逸さは、各表示計の大きさとメインダイアルに対する間の取り方の、絶妙なバランス感覚にある。過剰さも不足もない程良さがジャケ・ドローの時計品格に繋がっていると思われる。

　 今年の新作では初の39mmケースを採用した「グラン・セコンド カンティエーム（GRANDE SECONDE QUANTIÈME）」に注目したい（“カンティエーム”とは“日付”の意）。前述したバランス感覚だが、従来の43mmケースは日本人の標準的な手首のサイズには、ダイアルのデザインに対してケース径がほんの少し大きいという印象を持っていた。そこで4mmもサイズ減とした新作は、まさにアジア圏に最適なモデルである。ダイアルはここで紹介するコート・ド・ジュネーブ装飾のシルバーの他、ブラックも用意されている（同価格）。

＞懐中時計に範を取ったジャケ・ドローのアイコン・モデル