BASEL WORLD2012 ORIS New Model | 2012年 オリス新作 オリス アーティックス GT クロノグラフ　01

　 コレクションとしては「カルチャー」に属し、一昨年の2010年に新登場した「アーティックス（Artix）」シリーズ。その新作「オリス アーティックス GT クロノグラフ（Oris Artix GT Chronograph）」は、「GT」（伊語＝Gran　Turismo。グラントゥーリズモ）という言葉が示すように、オリスがここ10年来抱き続けるモーターレーシングへの、強い憧憬から生まれたユニークなクロノグラフである。

　 最大の特徴は９時位置の水平表示式スモールセコンド・インジケーター。これは秒が進むにつれてレッドメーター・レベルが左から右へとアップし、60秒に到達した段階で再びゼロに戻り（表示はブラックへと変わる）、再びレッドメーターがアップするというレトログラード式。この発想の源は、レーシングカーのタコメーター（Tachometer。英式表記ではレブカウンター＝Rev Counter）に装備され、エンジンの回転数を表示するRPMカウンターにある（RPMとはRevolutions Per Minute＝毎分の回転数を示す表示単位のこと）。

　 なおベース・ムーブメントは、ETA=ヴァルジュー製Cal.7750。ミニッツスケールが刻まれた両方向回転ベゼルはセラミック製で、かつグリップ力を高めるために外周部をラバーコーティングしている。

　 一見するとオーセンティックだが、実はクセのある個性を秘めたクロノグラフで、これもオリス流隠し技の好例と言えよう。

＞ケースバックはシースルー仕様