2010年のバーゼル・ワールドでは、多くのブランドが戦略的に時計の価格を抑えてきた。これはユーザーサイドから見れば嬉しいことだが、その一方で「では今までの価格は何だったのか?」との疑念が湧いてくるのも事実。時計の適正価格とは? という新しい命題にぶつかったのも、今年の特徴だ。
そんな移り変わりの激しい市場動向の中で、相変わらずの誠実さを見せたのが、フレデリック・コンスタント(FREDERIQUE CONSTANT)である。
1988年の創業以来、クラシックで手に入れやすい価格帯の時計を一貫して作ってきた同社は、時計バブル時代もその姿勢を崩すことはなかった。
例え自社製ムーブメントであったとしても、20万円台からラインナップし、ダイアルのオープンワークという時計のトレンドを作ってきたフレデリック・コンスタントこそ、"スイス時計の良心"と呼ぶにふさわしい。
価格競争が激化しつつある時計界にあって、今年のフレデリック・コンスタント(FREDERIQUE CONSTANT)にはきらりと光る秀作が揃った。その筆頭は限定モデルの「ランナバウト」。今年は自社製ムーブメントにパワーリザーブモジュールを組み込んだ「キャリバーFC720」を開発し、時計に搭載している。
そして新コレクションとなる「ジュニア」にも注目だ。
機械式時計には“親から子へ、子から孫へ”と受け継ぐモノというイメージがあるが、このジュニアは親から子へとプレゼントする“人生初のスイス製時計”として生まれた。価格も79,800円から揃い、ダイアルやベルトの色をセミオーダーできるという。
若き時計ファンを増やすとは業界全体のためになる。フレデリック・コンスタントは新興メーカーながら、他社よりも一歩先を見ているようだ。
取材・文:篠田哲生 Report&Text:Tetsuo Shinoda
写真:堀内僚太郎(Storm) Photos:Ryotaro Horiuchi(Storm)
※表記は2010年5月現在のものになります。
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