BASEL WORLD2012 CHOPARD New Model | 2012年 ショパール新作 L.U.C 8HF　01

　 高精度な機械式ムーブメントを高次元で安定化させることを目指し、C.O.S.C.公認クロノメーターでありながら毎秒8Hz（＝16振動。毎時57,600振動）という高振動化に成功した新作が、世界限定数100本の「L.U.C 8HF」である。高振動＝テンプの振動数が高まれば外乱（外部からの衝撃）の影響は弱まり、精度はより安定する。これは低速回転では不安定なコマが高速回転することにより安定化することに似ている。ちなみに通常、振動数の数値は片方に振れる回数を意味し、一方Hz（周波数）は往復振幅なのでHzの数値は振動数の半分となる。

　 ショパールグループの時計開発研究所「ショパール テクノロジー」によって開発された、この高振動ムーブメント「Cal.L.U.C 01.06-L」は、アンクルやガンギ車等にシリコンを採用し、さらにシリコンをステンレススティールに固定させる新技術も考案された。

　 一方の外装部はベゼル、ミドルケース、リューズにチタンを採用し、モノブロック構造のケースバックは高振動運動を視認できるように脱進機部をシースルー化している。

　 なお、「Cal.L.U.C 01.06-L」の高振動脱進機はショパールの他のL.U.Cムーブメントの大半に搭載可能とのこと。この互換性を考慮した点も、1996年以来ショパール・ムーブメントの特徴である合理性に基づいた開発姿勢の表れである。

＞高速振動が視認できるシースルー化された脱進機部