2009年SIHHにおけるカルティエ(Cartier)の発表は、これまでのカルティエ(Cartier)のイメージはもちろん、ウォッチメイキングの歴史においても飛躍的なエポックメイキングとなるものであった。何はさておき、コンセプトから設計した自社100%のムーブメントの発表が一番重要なトピック。
ラ・ショー・ド・フォンはルノ・エ・パピの協力を得、初の自社開発・製造となるムーブメントを搭載した「サントス 100 スケルトンウォッチ キャリバー9611MC」、そして「ロトンド ドゥ カルティエ セントラル クロノグラフ ウォッチ 」という出色の2モデルを登場させた。現在も新たに、ラ・ショー・ド・フォンで18人の時計設計師のもとジュネーブシール取得のムーブメントを開発中であり、今後のカルティエ(Cartier)のウォッチメイキングが、新潮流を起こすことは間違いない。
そしてまた2009年は、「ベニュワール」がそのケース形状を一新し、現代的な装いで新たなカルティエ(Cartier)の風格をみせつけるモデルへと美しい進化をとげた。
Santos 100 XL Palladium Skelton
サントス 100 スケルトンウォッチ キャリバー9611MC
Ref:W2020018
ケース径:46.5×54.9mm
ケース素材:パラジウム950
防水性:3気圧(日常生活防水)
ストラップ:ブラック アリゲーター
ムーブメント:手巻 "マニュファクチュール"Cal.9611MC 毎時28,800振動 72時間パワーリザーブ
仕様: パラジウム950製フラップ付18Kホワイトゴールド製クラスプ、サファイアクリスタルガラス、シースルーバックケース、ケース、ムーブメントに個別番号
予価:6,142,500円(税込)
発売予定:2009年 秋頃
※クリックすると詳細をご覧になれます
表からも裏からも、全体がシースルーになっていることで、ムーブメントそのものの美しさを楽しむことのできるこのモデルは、2009年のカルティエ(Cartier)にとって大きなトピックの1つ、自社開発ムーブメント搭載のもの。二重香箱を備え、常にヒゲゼンマイのトルクが一定に保たれるように設計されているために非常に高い精度を約束し、また何と言っても、全て手作業で緻密に加工された部品が、表裏2枚のサファイアガラス、どちらから見ても美しいローマ数字を描くように<受け>がデザインされている。二重香箱が12時位置をはさみ、やや斜めに配されているのも、力強いサントス100に絶妙なバランスを与えている。
文:天野靖恵 写真:板津亮
※表記は2009年2月現在のものになります。
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