
――どうしてM&Rサロン ド モントレ銀座店で、CARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ)を取り扱うようになったのですか?
藤本 当店がCARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ)を扱うようになったのは2007年からですが、日本で二番目という早さでした。
銀座には時計店やブランドブティックが多い為、ユーザーにアピールするための個性が必要です。M&RではH.モーザーやピーター・スピークマリンのような玄人好みの時計を扱っていましたから、CARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ)もその一員に迎えることに異論はありませんでした。
CARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ)は特に時計愛好家に好まれています。新鮮さがありますし、デザイン的にも機構的にも独創的であるかもしれません。それでいて価格と機能のバランスも魅力ですからね。
細川 今、M&Rで人気はあるモデルは何ですか。
藤本 デザインやボリューム感も良好な、パトラビの「
クロノデイト」と「
トラベルテック」も人気です。「
Tグラフ」はブルーダイアルの評判がいいですね。
細川 新作の「
エボテック デイデイト」はどうですか?
加羽澤 デイト位置の独特なレイアウトは、視認性を考慮したデザインですし、クッション型のケースデザインはかなり独特です。実際、かなり評判は良いですよ。
どうしてCARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ)がここまで独特なポジションを築けたかというと、はやりユーザー本位の時計作りをしているからだと思います。
全てのディテールには理由があり、トレンドを追いかけることはありません。
例えば
エボテック デイデイトに搭載されている初の自社ムーブメントのCal.CARL F. BUCHERER(カール F. ブヘラ) A1000は、“
ペリフェラル・ローター”と呼ばれるリング形ローターが注目されますが、これは非常に重い自動巻きローターを一点で支えるという従来の構造が与えているムーブメントへの負荷を軽減させるために考案された機構です。
もちろんムーブメントがよく見えるというメリットもありますが、大切なのはムーブメントに負担をかけないことで、耐久性の高い時計を作るためなのです。