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DOXA伝説のダイバーズ・ブランド「ドクサ」がついに日本市場への本格参入を宣言 02

フラッグシップ・コレクション
「DOXA SUB 300」と「DOXA SUB 300T」の違い

 それでは個々のモデルについて、エドクスさん自らに説明していただこう。たとえば「DOXA SUB 300」と「DOXA SUB 300 T」の違いは何でしょう? そして「SUB 300 T」の「T」の意味は?


「そうですね、『DOXA SUB 300』と『DOXA SUB 300T』の違いは、COSC認定の有無だけではありません。『DOXA SUB 300』は、COSC認定のクロノメーター・ムーブメントを搭載し、より薄型のケースを採用しています。防水性能は300mでサファイア製のボックス型風防とメートル表示のベゼルを備えています。

 一方『DOXA SUB 300T』は、標準仕様の自動巻きムーブメントを搭載し、ヘリウムエスケープバルブを備えたやや厚みのあるケースを採用しています。防水性能は1,200mと大幅に強化され、フラットなサファイアクリスタル、フィート表示のベゼル、さらにウェットスーツの上からでも装着しやすいラチェット式エクステンション機構付きブレスレットを備えています。また、「T」の意味は、公式に確認された歴史的資料は存在しませんが、一般的には『Super-LumiNova』が登場する以前に夜光塗料として使用されていた『トリチウム(Tritium)』を指す、と考えられています」


 なるほど。今では非放射性のスーパールミノヴァを使ってるが、かつて放射性物質のトリチウムを採用していたことが名称に残っているわけだ。

 ではもうひとつ。「DOXA army」について。「DOXA army」のオリジナルは1968年に発表されたというが、「ドクサ」では1966年に「DOXA SUB 300T」がスイス軍の潜水部隊に制式採用されたという。このモデルは、その歴史的事実に基づくものですか? あるいはどこかの軍隊と共同開発および制式採用されたという意味でしょうか?


「ご指摘のとおり『ドクサ』にとって、歴史的にもっとも強いのはスイス軍との関係です。スイスは永世中立国であり、スイス軍の潜水部隊はマイナーな存在ですが、何かあれば敵地に侵入して橋梁を破壊するなどの任務が発生します。これに備え、軍ではダイビングの訓練を行ってきました。これらの事実は秘匿されていましたが、スイスとて決して海洋と無関係ではないということです。

 それ以外、正式な軍とのパートナーシップはありません。しかし『ドクサ』の時計はフランス海軍や韓国陸軍のプロフェッショナルたちにも使用されてきました。これは公式な調達契約によるものではなく、兵士や部隊の意思によって選ばれたもの。

 私たちにとって、このような自然発生的な採用と信頼こそが、非常に価値のある評価であり、何より支持の証だと考えています。将来的なコラボレーションについては『ドクサ』の歴史や価値観と真に合致するものであれば、常に可能性に対してオープンな姿勢をとっています。ただし、現時点で具体的にお伝えできる計画はありません」

SUBシリーズのコンセプトを進化させ
80年代に誕生した「SUB 600T」

1980年代に開発されたモデルをベースに開発された「DOXA SUB 600T Caribbean」

1980年代に開発されたモデルをベースに開発された「DOXA SUB 600T Caribbean」。ケース径は40mmで、これは当時のままの仕様。60気圧(600m)の耐圧性を備えて、4時位置に置かれたリューズによって腕の自由な動きを妨げない。逆方向防止の回転ベゼルには減圧停止なしで安全に浮上するために潜水時間(分)と深度(フィート)のデュアル表示を備えている。ダイビング関連の表示にはスーパールミノバ®蓄光塗料が塗布され、夜間や暗い場所、海中においても優れた視認性を確保する。


 エドクスさんが説明するように「ドクサ」の製品のほとんどが1960年代に開発されたダイバーズ・モデルに由来する独特なトノー・シェイプのケースを採用する。ただし、ひとつ例外がある。それがノン・クロノグラフの「DOXA SUB 600T」。なぜ、このモデルだけ他と違うシェイプを採用しているのか?


「この『DOXA SUB 600T』の特徴的なデザインは、『ドクサ』がかつて『オーブリー・フレール(Aubry Freres)』というグループの傘下にあった80年代に誕生したものです。それまでのSUBシリーズに採用されていた伝統的なトノー型ケースとは異なり、『DOXA SUB 600T』ではシャープな直線を強調した、角張ったブロック形状のケースを採用しています。また、4時位置にオフセットされたリューズも特徴で、当時の機能主義的かつインダストリアルなデザイン潮流を反映したものでした。

 しかし、このデザインは単なるスタイリング上の選択ではありません。大型化されたケースとベゼルは、耐久性、視認性、そして水中での操作性を向上させるために設計され、結果として600mという高い防水性能の実現にも貢献しています。つまり『DOXA SUB 600T』は、『ドクサ』が掲げる『Form Follows Function(形態は機能に従う)』という哲学を忠実に守りながら、SUBシリーズのコンセプトをより現代的で堅牢な方向へ進化させたモデルなのです」


 非常に明解に回答してくれたエドクスさん。我々はこれまでずっと「ドクサ」という非常に気になるブランドの動向を追い続けてきたが、このような形で日本市場への参入を紹介できることを大変嬉しく思っている。

「ドクサ」のように個性が際立ち、価格的なパフォーマンスの高いモデルは、きっと日本の時計愛好家にも支持されるはず。これからも継続して「ドクサ」の展開をフォローしたいので、ご協力いただければとエドクスさんに伝えてインタビューを終えたところでローンチ・イベントのスタート時間がきた。次は、その様子を皆さんにお伝えしよう。





構成・取材・文:名畑政治(TOP、P.1-P.4) / Composition, Report&Text:Masaharu Nabata , Katsuyuki Tanaka
写真:高橋敬大(P.1-P.3) / Photos:Keita Takahashi



INFORMATION

ドクサ(DOXA)についてのお問合せは・・・

株式会社 大沢商会 時計部
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町1-7
TEL: 03-3527-2682


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