2024 New Model ｜ HUBLOT
2024年ウブロ新作　スピリットオブビッグ・バンカーボンホワイト

【編集顧問田中克幸ピックアップ】

　日本限定モデルの2024年第1弾が、限定100本の「スピリットオブビッグ・バンカーボンホワイト（SPIRIT OF BIG BANG CARBON WHITE）」。直近の4年間では「ビッグ・バン」が多かった印象があるので今回の選定には新鮮さを感じる。ケースとベゼル素材はマットカーボンホワイト。ブラック＆ホワイトのマーブル模様がカモフラージュデザインにも見立てられる。ダイアルはスケルトン仕様、そこに約50時間パワーリザーブが持続する自動巻きスケルトンムーブメント、Cal.HUB4700が視認できる。ブラックライン入りのホワイトラバーストラップが精悍さを引き立てている。

SPIRIT OF BIG BANG CARBON WHITE
スピリットオブビッグ・バンカーボンホワイト
Ref：642.QW.0110.RX.JPN
ケースサイズ：42mm
ケース素材：マットカーボンホワイト
防水性：10気圧(100m)
ストラップ：ホワイト×ブラックラバー
ムーブメント：自動巻きクロノグラフ、Cal.HUB4700、約50時間パワーリザーブ、毎時36,000振動(5Hz)、31石、スケルトンクロノグラフ
仕様：時・分・秒(9時位置のスモールセコンド)・日付表示、クロノグラフ(センター＝クロノグラフ針、3時位置＝30分積算計、6時位置＝12時間積算計)
価格：4,235,000円(税込)

2005年のバーゼルで登場した「ビッグ・バン」の時から、ウブロは“異なる素材やアイデアの融合”をブランドコンセプトに様々な素材の開発に挑戦してきた。カーボンファイバーはチタニウム、18Kキングゴールド、18Kマジックゴールド、カラーサファイアクリスタル、カラーセラミック等にラインナップされるウブロの重要素材。例えば2017年の「テクフレームフェラーリトゥールビヨンクロノグラフカーボン」では、PEEL（ポリエーテル・エーテル・ケトン）カーボンを採用している。カーボンの特性は、スポーツ競技器具にも使用されるように超軽量でねじれに強い点だ。ウブロではカーボンファイバーを3面に編み上げて製造する3Dタイプカーボンファイバーも使用する。マットカーボンホワイトファイバーは、製造過程で生み出される独特の紋様がアヴァンギャルドなデザインを完成させる。一方搭載される自動巻きクロノグラフのCal.HUB4700は、毎時36,000振動（5Hz）の高精度クロノグラフ。安心感ある機械を装備する、前衛的かつ先鋭的なモデルとしての個性は抜群であろう。

全体としては控えめながらもその製造過程で生じる抽象画のようなペイントデザインが、独自のスタイルを主張するのがウブロのマットカーボンホワイトモデルの特徴。過去4年間の日本限定モデルを回顧すると、2020年は「ビッグ・バンウニコサファイアカモフラージュ」、2021年「ビッグ・バンインテグラルチタニウムホワイト」、2022年「ビッグ・バンウニコカーボンホワイト」、そして2023年が「ビッグ・バンウニコカーボンスカイブルー」となる。モデルでは「ビッグ・バン」が多いが素材ではカーボン（2023年が“スカイブルー”、2024年が“ホワイト”）が続く。もっとも2024年は日本先行販売の「スクエア・バンオールブラックダイヤモンド」も用意されているので、どちらを選択するか、これは楽しい悩みとなるだろう。