SIHH2011 CARTIER New Model | 2011年 カルティエ新作 ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター キャリバー 9800MC　01

　 時計の時間精度に重大な影響をもたらす重力。これを解消するために開発されたのが、脱進機と調速機全体を回転させるトゥールビヨンであった。しかし2011年、カルティエはこれとはまったく異なる方式で重力の影響を排除するシステムを発表した。それを搭載するのが「ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター キャリバー 9800MC（Rotonde de Cartier Astrorégulateur watch, Cal.9800 MC）」である。

　 この新システムでは、ローターに装着したオシレイティングウェイトが重力によって常に鉛直方向に引っ張られ、定位置を保とうとする。そして自動巻きローターに脱進機と調速機を一体化させることでヒゲゼンマイの姿勢が一定に保たれ、重心位置の変化が少なくなるため、高い精度が保たれるということになる。さらに自動巻きローターの動きは特殊なデファレンシャルギア（差動ギア）によって一定に保たれ、予測不可能な急激な腕の動きから脱進機を保護するように配慮されている。

＞まったく新しい重力誤差修正装置を独自開発