スタートから5年目の春を迎えたラルフ ローレン(Ralph Lauren)。2013年は、SIHHにおいて8つの新作が発表され、さらにその世界観が拡充された。
中でも注目したいのが「スポーティング コレクション(Sporting Collection)」だ。2013年は、ステンレススティールに特殊な化学処理を施すことで、堅牢性の向上と使い込んだ味わいを実現したケースを発表。これによって時計界に大きなセンセーションを巻き起こした。
そして2013年はこのコンセプトをさらに拡大し、C.O.S.C.公認クロノメーターの自動巻きムーブメントを搭載する「RL67 クロノメーター(RL67 Chronometer)」や、ヴィンテージなケースにトゥールビヨンを搭載した「RL67 トゥールビヨン(RL67 Tourbillon)」が発表された。
これらのモデルに見られる“ヴィンテージでラギッドな感覚”は、ラルフ ローレンがアパレルの分野で得意とするが、この方法論を高級時計の世界に持ち込んだのは史上初であり、既存の時計メーカーでは決してなしえなかったことだ。
一方、ラルフ ローレンはブランドのシンボルとも言える「スティラップ コレクション(STIRRUP COLLECTION)」にも新モデルが登場。それが「スティラップ コレクション スティール リンク スモール モデル(STIRRUP COLLECTION Steel Link Small Model)」。
極太のステンレス・チェーンをブレスレットに仕立てた大胆な意匠は魅力たっぷり。現状はレディスのみだが、メンズでも展開してほしいというのが個人的な要望である。
当初は“ファッション・ブランドの時計”として懐疑的な目もあったラルフ ローレン。だが5年目を迎え、既存ブランドにはない大胆な発想で個性が確立され、知名度と存在感は、この2013年、さらなる飛躍を遂げるに違いない。