SIHH2011 RICHARD MILLE New Model | 2011年 リシャール・ミル新作 RM 037 オートマチック　01

「やっと」と言うべきか、「ついに」と言うべきか、満を持してリシャール・ミルの完全自社製ムーブメントが発表された。それを搭載するのが新作「RM 037 オートマチック（RM 037 Automatic）」。

　 一見、これまでの作品と異なるところがないように思える。しかし、自社製ムーブメント「Cal.CRMA1」には、これまでにリシャール・ミルが開発した画期的な機構はもちろん、このムーブメント特有の独創的なリューズ機構が導入されている。

　 リューズは通常、ムーブメントに直結し、ここに衝撃を受けるとムーブメントに損傷を与えかねなかった。だが、特許取得の新構造では、リューズはムーブメントとは切り離され、ケース本体に固定されているため、ダメージを直接的にムーブメントに与えない。しかし、この新作で訴えたいのは、単にメカニズムの優位性だけではないとミル氏は言う。

「技術的な要素もたくさん入っているが、それ以上にライフスタイル・ウォッチであり、男女を問わず日常的に使える時計です」（ミル氏）

　 さらにミル氏は「このムーブメントをベースに、将来、さまざまな機構を付け加えることも可能」と説明。まずは自社製ムーブメントの完成を祝福したいが、その先に待つ新たな展開にも期待は大だ。

＞新型の可変慣性ローターを搭載