BASEL WORLD2012 CHRONOSWISS New Model | 2012年 クロノスイス新作 バランス クロノグラフ 　01

　 昨年の2011年に発表された「バランスクロノグラフ（Balance Chronograph）」は、3時位置と9時位置にレトログラード機構を装備するクロノスイス初のダブル・レトログラード・モデルである。ダイアル左右の扇型ディスクを針が上昇するその姿はバタフライをイメージし、「バランス」という名に相応しく美しい左右対称形を形作る。クロノスイスの時計において「左右対称の美」は重要なルールであり、これはクロノスイスの原点となった1987年発表の第一号モデルがレギュレーターであることに起因すると思われる（レギュレーターとは、時計師が機械式時計の最終検査のために用いられる標準時計。時刻調整時に正確を期するため、時・分・秒針が分割され、通常はダイアル中心部の垂直線上に配置される）。

　 3時側のレトログラード針はカレンダーでひと月に1回のフライバック、9時側は30秒単位の秒針計で30秒毎のフライバックとなる。つまり右側のカレンダー目盛りが1日分アップする間に左側の30秒針は2880回の往復運動を行うことになる。スターリングシルバー925製のダイアルにはサンレイ等3種類の機械彫りギョーシェが施され、コインエッジ仕上げのケースサイドやオニオン型リューズなど、古典的なスタイルに則った手法でまとめられている。ケースはステンレススティール製だが、本年は別バージョンとして、これにDLC加工を加えたモデルも用意された（次に紹介するモデル）。

＞搭載ムーブメントはラ・ジュウ・ペレ製ベース