メインコンテンツに移動

Women's Discussion女性目線で考える“時計店の未来像” 03

これからの時計店で、女性が果たす役割とは?

――古市さんと飯間さんは、幼い頃から先代の仕事を見ていますが、実際に仕事を始めてみて、新しい発見はありましたか?


飯間:以前から楽しそうな仕事だと思っていました。でも実際にスタッフとして内情を知ると、提案するアイディアの豊富さに驚かされましたね。特にイベントの企画力に関しては、もっともっと学びたい。


古市:生まれ育った家が店舗の上でしたから、幼少期から売り場で遊んでいましたし、高校生の時は店頭でベルト交換なんかもやっていたくらい。なので家業をサポートするのは当然だと思っていましたし、すんなりと馴染めました。しかし、これほどまでに時計人気が続くとは思っていませんでしたね。ちょっと怖いくらいです(笑)。


――徐々に世代交代が進んでいますが、変えていくべきこと、伝統として残していくべきことはありますか?


古市:以前は店頭で電池交換なども行えましたが、今はメーカーに送ることが多くなり、お客様とのコミュニケーションの機会が減ってしまったように思います。大切なのは、「お店のファン」を作る事だと考えています。先代が築き上げた“トミヤのスタイル”を好きでいてくれる人に対して、自分たちが本当にいいと思う時計を提案したい。


金原:正規販売店であるというプライドをもっていたいですね。ただ商品を売るだけではなく、HF-AGEで購入するという価値を提案したい。自分たちのお客様の好みやセンスを思い描きながら、時計をセレクトし、提案できるようになるのが理想。


飯間:知的好奇心を刺激し、それこそ一日中楽しめる“テーマパークの様なお店”であり続けたいですね。


服部:同感です。色々な体験ができる場にできるといいですね。本物の良さを知ってもらいたいんです。


中島:ブライトリング ブティック東京は、ブライトリングの専門ブティックなので、内装はスイス本社の定めた基準通り。ですから“本物”を体感しやすいというメリットはあります。しかし、スイスなどヨーロッパの時計店と日本の時計店では、考え方がちょっと違うんです。ヨーロッパの場合はウィンドウに時計をたくさん並べて外から眺めてもらい、そのあと店内に入ってくる。しかし日本の場合は外から見えるディスプレイは少なめで、店内に入ってしっかり時計を見てもらう方式です。つまり“入りやすさ”が大切。姉妹店である「ishida表参道」で、ネイルサロンを併設しているのは、女性のお客様が気軽に入ってもらえるようにする仕掛けのひとつです。


服部:カミネでも「watchjam」という音楽とファッションのイベントを開催しました。時計店というと“敷居が高い”と思われがちですが、だからこそ、様々な形で楽しい時間を提案する。これも私たちの仕事だと思います。


後援:スイス時計協会FH
構成・文:篠田哲生 / Composition&Text:Tetsuo Shinoda
写真:高橋和幸(PACO) / Photos:Kazuyuki Takahashi(PACO)


NEW RELEASE

新着情報をもっと見る