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LONGINESスイス時計界を牽引する老舗メゾン、ロンジンが発表した2023年注目の新作 02

強靭にして高機能な
パイロット用クロノグラフの新作

歴史的背景にインスピレーションを得て誕生したのが、『ロンジン スピリット』のコレクションである

1832年、スイス・ジュラ地方のサンティミエに創業したスイスきっての老舗ウォッチ・メゾンであるロンジンは、その長い歴史において、空・陸・海を舞台とする数々の冒険や探検をサポートし続けてきた。その歴史的背景にインスピレーションを得て誕生したのが、『ロンジン スピリット』のコレクションである。


「次にご説明したいのは『ロンジン スピリット フライバック』です。このフライバック モデルは、ロンジンにとって非常に大切なヘリテージ(遺産)です。

 ロンジンの黄金時代といわれる1930~50年代に、このメカニズムは非常に有名であり、多くの方に愛されていましたが、1960年代に生産が終了してしまいました。

 そこで、復活を目指すプロジェクトを4~5年前にスタートしたのです。ベースとなったのはロンジンのエクスクルーシブ・キャリバーであるCal.88です。これにフライバック機構を組み込み、クロノグラフであると同時にCOSCが認定する高精度なクロノメーターとして完成させました。

 クロノグラフのコントロールには高い工作精度が要求されるコラムホイールによるもので、耐磁性に優れる部品を装備することで磁力にも強く、フル巻き上げで68時間のパワーリザーブを備えています。

 テンプの振動数は8振動/秒のハイビート。『ロンジン スピリット』においては初めてとなる、ロンジンならではの個性的なデザインを持つ巻き上げローターを装備しました。

 もっとも、このムーブメントの開発を開始した当初は、どんなコレクションに搭載するのかは決めていませんでした。しかし検討の結果、スポーティなパイロット用クロノグラフという個性をもたせようと考え、『ロンジン スピリット』のコレクションに組み込むことにしたのです」


時計史を彩る名作や傑作が並ぶ
充実したロンジンのコレクション

9時位置のスモールセコンドと3時位置の30分積算計を装備する古典的なツーインダイアルのクロノグラフ

9時位置のスモールセコンドと3時位置の30分積算計を装備する古典的なツーインダイアルのクロノグラフ。立体的なアラビア数字のインデックスと時分針、そしてセンターのクロノグラフ秒針の先端などには暗闇で強い光を発する蓄光塗料が塗布されている。


 もちろん、このモデルにも過去の偉大なるロンジンのヘリテージが生かされている。


「1935年にロンジンが最初に作ったフライバック・クロノグラフは『Cal.13Z』であり、これはややドレッシーな外装が特徴でしたが、このモデルが我々のインスピレーションの源泉となりました。

 この新作のケース径は42mm。セラミック製ベゼルは双方向回転式です。また、ブルー・ダイアルのバーションが、ややドレッシーな仕立てになっています。

 また、レザーのストラップとステンレススティールのブレスレットを気軽に交換して楽しめるようにも配慮しています。

 さらに細かくダイアルを見ると、ブルーとブラックでは、色だけでなく、針やインデックスも微妙に違っていることに気づくでしょう。

 そこには我々が、この新たなる名品の存在感を、より一層際立たせたいと思ったからです。また、ツーカウンターのクロノグラフであることも大事なポイントです。特にミニッツカウンターのデザインは、1930~50年代当時の典型的な形を再現したものなんです。

 その意味で、我々は『ロンジン スピリット フライバック』にフォーカスし、このモデルは2023年における、極めて重要なモデルとなったのです。

 また、今後はさらに『ロンジン スピリット』をはじめとして、ロンジンの歴史を彩ってきた名品である『ウィームス』や『リンドバーグ』など、アビエーション・ウォッチのコレクションをより一層、充実させていきたいと考えています。そして、これこそが、まさしくロンジンのヘリテージを未来へと繋げていくものになると思うのです」


現行コレクションがアピールする
ロンジンのヘリテージ

ロンジンのエクスクルーシブ・キャリバーである自動巻きクロノグラフの「Cal.L888」

ロンジンのエクスクルーシブ・キャリバーである自動巻きクロノグラフの「Cal.L888」は、8振動/秒のハイビートで高精度に時を刻み、約72時間という長いパワーリザーブを備えている。


 ところでこのモデルは限定品でしょうか、あるいはレギュラー・モデルですか?


「ええ、レギュラー・モデルです。実は“これまでやってきたことは違うことをやろう”としているのが『ロンジン スピリット』のコレクションなのです。

 たとえば、我々はこれまで、いろいろな過去のモデルのレプリカを作ってきましたが、問題は、リリースした当初は話題になっても、2年ほどで話題性がなくなり、やがてカタログから消えていくということでした。そこで『ロンジン スピリット』では、単なるレプリカを製作するのではなく、過去の名作のエッセンスを研究し、それを現代的に再解釈して新たなモデルを生み出すことに挑戦したのです。

 現在、あまりに多くのブランドがレプリカを作りすぎてしまったと考えています。外装をアンティーク風にしたり、レガシーがないのにも関わらず、無理やりストーリーを作ってしまうブランドさえもありました。

 しかしロンジンは違います。2022年に発表した『ロンジン スピリット ズールータイム』もそうですが、ロンジンはGMT機構を早い段階で開発したメーカーのひとつです。

 また1970年代に発売したハイビートの『ウルトラクロン』など、そういったロンジンのヘリテージを全世界の時計愛好家の方々に、きちんと伝えていきたいのです」


 たしかに過去のヘリテージ・コレクションはどんなに良いモデルでもやがてはカタログから消えていった。そのようなコレクションの新陳代謝は必要とは思うものの、一時計愛好家として考えると、一抹の寂しさを感じてしまうのも事実。


「今後我々は、次の5年程度を視野に入れながらマイルストーンとなった名作や傑作をリリースしていこうと思っています。このようなリッチな歴史を持つロンジンですから、まるで宝箱の中を探すように、次はどの製品をピックアップしよう、と悩みながら開発に取り組んでいますが、真のロンジンのコレクターの期待を裏切らないように務めます」








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