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LONGINESスイス時計界を牽引する老舗メゾン、ロンジンが発表した2023年注目の新作 01

チェコスロバキア軍のシンボルとなった
伝説の『ロンジン パイロット マジェテック』

1935年に製作された当時のダイアルには『アンチ・マグネティック(耐磁性)』とプリントされており、実際に耐磁性を持たせていました

「1935年に製作された当時のダイアルには『アンチ・マグネティック(耐磁性)』とプリントされており、実際に耐磁性を持たせていました。ただ、我々はこのモデルの単なるレプリカを作るのではなく、現代にも通用するモデルとしてモディファイを加えてリリースしました」


 数々の話題作を矢継ぎ早に発表し、全世界のウォッチ・エンスージアストたちの目を釘付けにしているスイスの老舗ウォッチ・メゾン、ロンジン。そのロンジンのインターナショナル セールス ヴァイスプレジデントを務めるザビエル・リジェロさんが来日。そこで2023年の新作について、その開発の経緯と特徴を伺うことにした。

 まずなんといっても気になるのが先ごろ発表された『ロンジン パイロット マジェテック』である。


「そうですね。ではまず、この新作『ロンジン パイロット マジェテック』からお話しましょう。実はこの名称は、あくまでもニックネームでしたが、ロンジンの歴史にとって極めて重要であることから、あえて、この名を選びました。

 それは1920年代のナビゲーション計器の開発において、パイロットたちをサポートしていたのがロンジンにほかならなかったからなのです。

 つまり、このモデルは1935年、第二次世界大戦中にチェコスロバキア軍のために開発されたモデルなのです。そして、これは特別なデザインであり、意匠についてパテントを取得しています。また、ケース径40mmというのは、1930年代においては極めて大きなサイズでもありました。そのシェイプはラウンドとスクエアが混じった独特のクッション型で、ストラップを装着するラグも22mmという幅広いものです。

 さらに溝の彫られたフルーテッドベゼルは回転式になっており、経過時間の指標となる矢印が付いていました。このようにコクピット計器のひとつとして開発されたこのモデルは、我々ロンジンにとってのシグネチャーになる製品であり、当時のチェコスロバキア軍にとってのシンボルでもあったのです」


現代の技術で新たな生命を宿した
傑作パイロット・ウォッチ

『ロンジン パイロット マジェテック』には、ダイアルの色違いなど、3つの異なるバージョンが用意されている

ケース径は43.00mmとやや大型だが、ラグが短く設計されているので、実際に着用してみると、それほど大きくは感じられない。ちなみに、この『ロンジン パイロット マジェテック』には、ダイアルの色違いなど、3つの異なるバージョンが用意されている。


 ザビエルさんの言葉どおり、新作『ロンジン パイロット マジェテック』は単なる古典モデルのレプリカや復刻版ではない。


「そうです。我々はケースからダイアルまで、完璧にリコンストラクトしたのです。回転式のベゼルは、オリジナルではガラスも一緒にまわり、防水性も防塵性もありませんでしたが、我々は内部にラック&ピニオン機構を組み込むことでガラスが回転せず、100mという高い防水性と防塵性をもたせることに成功しました。これによって1930年代のアビエーション・ウォッチが新たな形で生まれかわったのです。

 ほら、実際にベゼルを回転させると、内部で小さなギアが噛み合うことを感じるでしょう? この機構によってベゼルが極めて高精度に動き、インデックスを精密に調整できるようになりました。また、ケース側面には特別なプレートが取り付けられていますが、これは内部のラック&ピニオン機構を隠す役割もあります。

 これは初のベゼルのコンプリケーション化であり、このケースが実現したことで、モデルとして完成できたのです」


 時計としての完成度を高めることで、現代の要求に応える高い機能性を実現した『ロンジン パイロット マジェテック』だが、実はロンジンがこのモデルを復刻するのは初めてではなかったという。


「ええ。実は『ロンジン パイロット マジェテック』は2014年にも復刻されましたが、その時のモデルは、べゼルは回転せず、耐磁性もありませんでした。そこで今回、我々はシリコン製のバレルとLIGAテクニック(LIGAとは微細構造を製作する微細加工。フォトリソグラフィ⦅Lithographie⦆と電解めっき⦅Galvanoformung⦆、形成⦅Abformung⦆という工程を表すドイツ語の頭文字をつなげた名称)によって耐磁性を持たせることに成功したのです。

 何よりも重視したのは耐磁性です。通常、ISOの規格では『耐磁性時計は60ガウスに耐えること』としか規定されていませんが、我々はその10倍である600~800ガウスに耐えることを実現しました。今後は、このモデルにとどまらず、優れた耐磁性を持つモデルを、他のコレクションにも広げていきたいと考えています」







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