G-SHOCK MRG-BF1000RG-3AJR
フロッグマン
大人のラグジュアリーウォッチ
「MR-G FROGMAN」


1993年に誕生した、G-SHOCK初のダイバーズウォッチ「DW-6300」。
のちにフロッグマンと呼ばれるこの傑作が、2023年にG-SHOCKの最上位シリーズ「MR-G」となった。
そして今年は、新たにカーキカラーをまとった「MRG-BF1000RG-3AJR」が誕生。
これはアクティブに動く大人のためのラグジュアリーな時計だ。


「MR-G FROGMAN」とは何者だ?


 タフなG-SHOCKのスペックをさらに強化し、ISOが定めるダイバーズウォッチの規格に準拠した本格ダイバーズウォッチ「DW-6300」は、1993年にデビューし、その後「フロッグマン」というペットネームを与えられた。左右非対称のケースは、プッシュボタンをガードする際に生じる凹凸が手首に食い込むことを避けるための苦肉の策だったが、その機能的なデザインが逆にアイコンになり、あっという間にG-SHOCKのマスターピースとなった。



  • 1993年に発売された初代フロッグマン「DW-6300」。ISOのダイバーズウォッチ規格に準拠し、防水性能は200m。左右非対称のケースデザインで大きな話題に。

    1993年に発売された初代フロッグマン「DW-6300」。ISOのダイバーズウォッチ規格に準拠し、防水性能は200m。左右非対称のケースデザインで大きな話題に。

  • 耐錆性に優れ、軽くて頑強なチタン素材を使用した二代目フロッグマン。高性能化への第一歩はここからはじまった。

    耐錆性に優れ、軽くて頑強なチタン素材を使用した二代目フロッグマン。高性能化への第一歩はここからはじまった。


 しかもフロッグマンは進化し続けるモデルでもあった。1995年発売された二代目はチタンケースを使用することで堅牢性と着用感を向上させ、1999年の三代目は潜水機能を高めた。その後も光で駆動する「タフ・ソーラー」や、世界6局に対応する電波時計機能「マルチバンド6」、さらには水深・水温・方位を計測する「トリプルセンサー」を搭載するなど、最高峰のフィールドギアとしての地位を不動とする。


 そんなフロッグマンの大きな転機となったのが、2020年に発売された初のアナログモデル「GWF-A1000」だ。より“時計としての魅力”を強めた本作だが、これまでのデジタル表示からの大きな変化に対して、長年のファンはどう見るのだろうか? そんな心配もあったに違いない。しかしファンは好意的にこの進化を受け入れ、フロッグマンは本格ダイバーズウォッチとして、新たな魅力を手にするのだった。


2020年に発売された初のアナログタイプのフロッグマン「GWF-A1000」によって、一気に高級時計らしいルックスを手に入れた。

2020年に発売された初のアナログタイプのフロッグマン「GWF-A1000」によって、一気に高級時計らしいルックスを手に入れた。


 そして2023年に、ついに「MR-G」へと進化を遂げる。これまでのフロッグマンで蓄積してきたノウハウを反映しているものの、MR-GはG-SHOCKの最高峰ブランドであり、耐衝撃性能だけでなく、そのクラスに見合った質感も求められる。高性能なフィールドギアであり、高級時計であり、日本のクラフツマンシップも感じられなければならないMR-Gの世界を、ダイバーズウォッチであるフロッグマンに融合させることはかなり困難であったことは、想像に難くない。


MRG-BF1000RG-3AJR

MRG-BF1000RG-3AJR
クオーツ(タフ・ソーラー)、チタンケース、デュラソフトバンド、ケースサイズ:横49.7mm、ISO200m潜水用防水、価格:572,000円(税込)


>「MRG-BF1000RG-3AJR」詳細はこちら

「MR-G FROGMAN」に秘めた高度な技術


 MR-Gの特徴のひとつが金属のマルチパーツで構成されるケースだ。パーツの細部まで磨き込むことができ、立体構造に高級感が生まれる、”最高峰“にふさわしいデザインだが、それを本格ダイバーズウォッチであるフロッグマンで実現させるのはかなり困難だ。MR-Gの定番である「MRG-B2000」はベゼルを4箇所のビスでがっちり固定することで防水性を高めているが、本モデルでは航空宇宙産業で用いられる特殊なレーザー溶接技術を用いてベゼル固定することで、ダイバーズウォッチの正確性や信頼性をクリアすることができた。


「MRG-5000」系で確立したパーツ構成の技術を踏襲。細部まで美しく仕上がる反面、70以上で構成するパーツの加工精度や仕上げはかなり高いレベルを要求される。

「MRG-5000」系で確立したパーツ構成の技術を踏襲。細部まで美しく仕上がる反面、70以上で構成するパーツの加工精度や仕上げはかなり高いレベルを要求される。


 加工が難しいチタン製パーツを緻密に組み上げる「多パーツ構成」のケースは、ねじロック式のりゅうずやスクリューバックといった防水性の高い構造を採用して、200m防水を実現した。しかもケース、ベゼル、裏蓋には、深層硬化処理とチタンカーバイト処理をおこなうことで強度と耐摩耗性を高め、シルバーメタリックの輝きを長く保つ。


ソリッドな美しさと気密性、耐衝撃性を兼ね備えるクラックガード構造。

ソリッドな美しさと気密性、耐衝撃性を兼ね備えるクラックガード構造。


 さらに衝撃がかかりやすく、最大の弱点となるリューズ回りには、ダイビング用に進化した「クラッドガード構造」を採用。りゅうずやボタン部分に、耐水性の高い緩衝材を組み込むことで、モジュールへの衝撃を緩和している。潜水するカエルが描かれたケースバックはスクリュー式であるだけでなく、サファイアガラスを圧入することで、高い防水性を維持しながら内蔵アンテナの電波受信感度も高めている。


潜水するカエルのイラストは、初代から続く定番スタイル。ちなみにりゅうずは、ロックすると“MR-G”の刻印が常に水平をキープするようになっている。

潜水するカエルのイラストは、初代から続く定番スタイル。ちなみにりゅうずは、ロックすると“MR-G”の刻印が常に水平をキープするようになっている。


 しなやかで耐久性に優れたフッ素ラバーのバンドは、ラグの裏面にあるボタンを押しながらサイドのピンを外すことで着脱できる。これは洗浄などのメンテナンスを簡単にするためだ。そして初代から継続される潜水艦のハッチをイメージしたベゼルとリューズを保護するプロテクターは、耐衝撃構造の一部になっているが、この複雑な形状をチタン素材で切削してつくることは、極めて高度な技術が求められる。こういった細部へのこだわりこそが、「MR-G FROGMAN」を特別なものとしているのだ。


バンドの着脱を簡単にしたことで、付着した海水や砂などの洗浄がしやすくなった。

バンドの着脱を簡単にしたことで、付着した海水や砂などの洗浄がしやすくなった。


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ライフスタイルを拡大させる「ラグジュアリーウォッチ」


 時計は時刻を知るための実用品でありながら、自分らしさを表現するものでもある。G-SHOCKはアクティブに動きたい時に選ばれる時計であり、充実したオフタイムを過ごしている証明になるものだ。では本格派ダイバーズウォッチでありながら、デザインや素材、質感もハイレベルな「MR-G FROGMAN」は、どんな自分を表現できるのか?


ボリュームのあるケースが、腕元に個性をつくる。カーキの色味は派手ではない為、デニムやシャツなど、シンプルなアイテムと合わせやすいだろう。

ボリュームのあるケースが、腕元に個性をつくる。カーキの色味は派手ではない為、デニムやシャツなど、シンプルなアイテムと合わせやすいだろう。


「MR-G FROGMAN」のケースサイズは横幅が49.7mm、ケース厚は18.6mmとかなりボリュームがあるので、その存在感を腕元のアクセントとすることで、シンプルなファッションを格上げすることができる。新作の「MRG-BF1000RG-3AJR」では、アフリカ西部の熱帯雨林に生息する世界最大のカエル「ゴライアスガエル」をイメージし、カーキをテーマカラーにしている。グリーン系の色はここ数年の高級時計におけるトレンドカラーだが、特に今年は柔らかなペールトーンの色調が人気。つまりはこの「MRG-BF1000RG-3AJR」なら、トレンドカラーを楽しめるということになる。


 しかも前作までの「MR-G FROGMAN」はブラックのケースだったので、これぞG-SHOCKという精悍なルックスだった。しかし「MRG-BF1000RG-3AJR」では、チタンのシルバーメタリックの色合いを生かしているので、良い意味でG-SHOCKっぽさが薄まり、より高級時計としての存在感が強まっている。これもこれまでのG-SHOCKにはない個性だ。


 ダイバーズウォッチなので海の中で活躍するのは当然だが、このクオリティなら、高級ビーチリゾートのプールサイドやヨットのデッキの上などで、本格時計のハズシとしても楽しめる。またこのスペックならアウトドアウォッチにもなるだろう。しかしわいわいとキャンプで楽しむよりも、グランピングでゆっくり時間を過ごす方が似合うだろう。


 G-SHOCKは“やんちゃに楽しむ休日の時計”というイメージが強い。しかし高級時計同様のルックスをもつ「MRG-BF1000RG-3AJR」は、タフさと機能を極めた大人のラグジュアリーウォッチ。充実したオフタイムに合わせて使いたい。


>「MRG-BF1000RG-3AJR」詳細はこちら

取材・文 / text:篠田 哲生 / Tetsuo Shinoda
写真 / Photos:江藤 義典 / Yoshinori Eto


MRG-BF1000RG-3AJR


  • MRG-BF1000RG-3AJR
  • MR-G FROGMAN
    MRG-BF1000RG-3AJR

    ケースサイズ:56.0×49.7mm
    ケース厚:18.6mm
    ケース素材:チタン
    ストラップ:デュラソフトバンド(フッ素ラバー)
    防水性:ISO200m潜水用防水
    使用電源:タフソーラー(ソーラー充電システム)、パワーセービング状態の場合:約29ヵ月
    仕様:時・分・秒・日付・曜日表示、モバイルリンク機能(対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動)、アプリ「CASIO WATCHES」対応、ダイビング機能、タイドグラフ、タイマー機能、LEDライト(スーパーイルミネーター、残照機能付き)、フルオートカレンダー、パワーセービング機能、デュアルタイム(27タイムゾーン、サマータイム自動設定機能付き、ホームタイムの時刻入替機能付き)、ストップウオッチ、時刻アラーム、電波受信機能、針退避機能、針位置補正機能
    価格:572,000円(税込)


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INFORMATION

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カシオ計算機株式会社
〒151-8543 東京都渋谷区本町1-6-2
TEL: 0120-088925