カシオといえば、使いきれないほどの機能を盛り合わせた、高性能ツールウォッチというイメージがある。
しかし「MRG-B2100B」はあえてシンプルに徹した。
引き算の美学から生まれた「MRG-B2100B」は、そぎ落とした機能性によってさらに魅力を増している。
ケース幅は44.4mmでケース厚は13.6mm。本格時計としてはやや大きめなサイズ感だが、引き締め効果があるブラックで統一されており、また非常に軽いため、ボリューム感を感じずに使うことができる。
株式会社プリべ石川 代表取締役 / 内田和隆さん(以下、内田):そもそもMR-Gというのは「究極を追求した時計」であり、つねに新しい挑戦を感じます。もちろんこれでも進化の途中なのでしょうけど、いつだってカシオのこだわりや意気込みを感じます。だから最新のMR-Gには、カシオが今何を考えているかが表れていると思います。高価なモデルですがそれでも評判がいいのは、夢があるからじゃないでしょうか。そういった面からも、ユーザー満足度は高いと思います。
有限会社アイアイイスズ 代表取締役 / 飯間 賢治さん(以下、飯間): 正直言うと、1番最初にMR-Gが発表されたときは、 その当時でも“高い”という印象はありました。しかしだからこそMR-Gを扱うとなった時、一般的なG-SHOCKと同じような空間づくりや接客方法ではなく、いわゆる高級時計と同じような接客のスタイルをしようと考えました。MR-Gは高価な時計ですが、その一方でその魅力を伝えやすい時計でもある。誰もが知っているG-SHOCKの看板を持ちながらも、作り込みなどが格段に違いますからね。
写真左:株式会社プリべ石川 代表取締役 / 内田和隆氏、写真右:有限会社アイアイイスズ 代表取締役 / 飯間 賢治氏
内田:そうですよね。お客様への認知度はすぐに浸透していきましたね。
飯間:もはや今では、すぐに本当に店頭からなくなります。MR-Gの魅力は、“G-SHOCKの最高峰”という枠を超えていると思うし、ひとつのいい時計として海外ブランドと比較しても遜色もないレベルにある。
内田:MR-Gがさらに知名度や人気を高めたきっかけとしては、5000やフロッグマンといったマスターピースがMR-Gとなったことも大きいでしょうね。素材の表現という武器を得たことで、見慣れたはずのマスターピースの違った魅力を引き出してくれたし、MR-Gの世界観が広がりましたね。お客様もG-SHOCK好きだけでなく、新たな顧客層へと広がっている印象です。
飯間:MR-Gは認知度も人気度も順調に育っていましたが、そこにマスターピースが加わったことで、三段くらい一気にレベルが上がった印象ですね。アイアイイスズの場合は、MR-Gの購入者はG-SHOCK好きの確率が圧倒的に高くて、MR-Gをコレクションしている方もいます。G-SHOCKのステップアップとして、MR-Gを選ぶ人もいますね。MRG-B2100Bも間違いなく話題になるでしょうね。
MR-Gの知名度と人気を一気に高めたのは、2022年にデビューしたMRG-B5000B。オリジンモデルをMR-G化したモデルは大きな話題となり、MRG-B2100Bへつながる道筋を作った。
内田:MRG-B2100Bはなんといっても着けやすい。人気の高い「2100」がベースですし、私みたいに、こういう時計を待っていた! って人は少なくないと思いますよ。MR-Gになるということで、ラグジュアリーをどこで表現するかという点は強く意識したとは思いますが。それを日本らしい木組デザインのダイヤルで表現するというのは驚きました。
株式会社プリべ石川 代表取締役 / 内田和隆氏
飯間:このダイヤルはいいですよね。さらには八角形ベゼルの雰囲気やサイドの仕上げも、かなり手間をかけてやっているのがわかる。さらにはこの軽さも絶対的な魅力になるでしょうね。時計業界全体のトレンドとしても、軽くて邪魔にならないものが好まれる傾向にありますし、しなやかに動くブレスレットも気持ちよく着用するための機能として成立しています。
内田:MRG-B2100Bは、これまでのMR-Gとは異なり、かなり機能を絞り込んでいます。それでもブルートゥース搭載電波ソーラーやスマートフォンアプリと組み合わせることで、さまざまな機能を簡単に使いこなすことができるというのは嬉しいですね。常に手元にあるスマートフォンと時計がリンクするのは、ユーザビリティを高める上でも理想形でしょう。
飯間:幅広い層から支持される時計であることを考えると、まず操作が簡単そうだと思わせることは重要です。特にMRG-B2100Bは見た目がシンプルなので、操作もシンプルであるというのは商品としてもブレがありません。
スマートフォンアプリ「CASIO WATCHES」では、自動時刻修正(1日4回)や時計ステータス表示(時刻受信状況、ソーラー発電状況、内部データ更新履歴などをグラフィカルに表示)、 セルフチェック(時計の各機能が正常に動作するか自動診断。異常がある場合、画面表示で知らせる)、 タイム&プレイス(時計のボタン操作で、日時と位置をアプリの地図上にスタンプ。行動ログとして管理)、携帯電話探索などを行える。
内田:個人的に面白いと思ったのは「セルフチェック」。これは時計の各機能が正常に動作するか自動診断してくれるもので、異常がある場合は画面表示で知らせてくれるというものです。時計だけではなかなか表現しきれない機能も、スマートフォンで補えるというのは、これからの時計デザインを考える上でも大きな意味があると思います。
飯間:G-SHOCKにシンプルな機能やデザインを求めるというのは、これまでだったら異色なこと。もはやMR-Gへの目線というのは、高級時計と同等のレベルなのかもしれませんね。
有限会社アイアイイスズ 代表取締役 / 飯間 賢治氏
内田:しかしシンプルさを表現するのは簡単じゃない。機能を盛り込むためのロジックだったら経験値もあるでしょうけど、MRG-B2100Bの機能を研ぎ落としつつ、魅力を高めていくという時計開発は相当苦労されたでしょうね。価格や雰囲気は、十分にラグジュアリーですが、でもやっぱりG-SHOCKですからカジュアルさもある。もちろんスーツも似合うでしょうけど、高級リゾートなどでも似合いそう。ラグジュアリーなカジュアルウォッチというMRG-B2100Bのポテンシャルを引き出せるんじゃないかな。
飯間:G-SHOCKをつけていますっていう感じはないですし、カジュアルからビジネスシーンまで全てを網羅できる時計ですよね。オリジンの「5000」だって、最近のG-SHOCKのデザインからするとかなりシンプルなので、色々なシーンで使える。MRG-B2100Bもそういった一面を引き継いでいるのでしょう。
内田:オリジンから最新作へと物語がつながっていく、その広がりが魅力ですよね。歴史の積み重ねがファンを作るし、その人ごとシーンの中で思い出のひとつとしてG-SHOCKはありますから、どんどん思い入れが深くなる。
飯間:それこそがG-SHOCKですよね。学生時代に着け始めて、大人になってもずっとファンでいられる。MRG-B2100Bは単にG-SHOCKの最高峰というだけでなく、ブランドの厚みとか歴史をちゃんと語ってくれるものでもある。そこも魅力ですよね。
機能を絞ったことで生まれたシンプルな美しさは、日々のさまざまなシーンに寄り添ってくれる。
あえてデジタル表示を無くし、シンプルに徹した「MRG-B2100B」。引き算の美学から生まれた中三針の時計は、G-SHOCKの最高峰という枠を超え、さまざまなシーンで活躍するオールマイティなラグジュアリーウォッチとなった。しかしスマートフォンと連動することで操作性を高めるなど、ユーザビリティを高める工夫は欠かさない。デザインと機能のバランスこそがMRG-B2100Bの魅力であり、G-SHOCKの最先端を歩むにふさわしい時計となっている。
MRG-B2100 Series
MRG-B2100B-1AJR
ケースサイズ:49.5×44.4mm
ケース厚:13.6mm
ケース素材:チタン/コバリオン
ストラップ:メタルバンド(チタンムクバンド)、スライドアジャスト機構付きワンプッシュ三つ折れ式中留
防水性:20気圧
使用電源:タフソーラー(ソーラー充電システム)、パワーセービング状態の場合:約18ヵ月
仕様:時・分・秒・日付・曜日表示、モバイルリンク機能(対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動)、アプリ「CASIO WATCHES」対応、フルオートカレンダー、自動時刻修正、簡単時計設定
タイム&プレイス、時計ステータス表示、セルフチェック、携帯電話探索、スマートフォンと接続し時刻を自動修正、電波時計(日本・北米・ヨーロッパ・中国地域対応 MULTIBAND6)、時刻修正、電波受信機能:自動受信(最大6回/日)
価格:649,000円(税込)
株式会社プリべ石川 代表取締役 / 内田和隆
有限会社アイアイイスズ 代表取締役 / 飯間 賢治
取材・文 / text:篠田 哲生 / Tetsuo Shinoda
写真 / Photos:江藤 義典 / Yoshinori Eto
G-SHOCKコンセプトショップEDGEで『G-SHOCK FAIR』を実施いたします。
2024年の春夏の新作を中心に、G-SHOCK最上級ライン「MR-G」シリーズの最新作「MRG-B2100B」や メタルと樹脂を融合させた「MT-G」シリーズ、G-SHOCKの原点であるDW-5000をベースにフルメタル化された「GMW-B5000」、初号機のDNAを受け継ぐ2100シリーズのフルメタルモデル「GM-B2100」など多数取り揃えました。
是非この機会に店頭でご覧下さい。
今回行われたG-SHOCK「MRG-B2100B」トークセッションの会場となったのは、世界遺産「西本願寺」の門前町のエリアにありますデュシタニ京都。京の町並に溶け込んだこの地で、日本の繊細な伝統文化とデュシタニの祖国タイの優雅なホスピタリティが織り交ざった最高のおもてなしが堪能できる。
デュシタニ京都
古都の静寂に佇む「シェフズテーブル 紅葉Kōyō」は、デュシタニ京都にある関西の豊かな自然が育んだ、選りすぐりの旬の食材を、二十四節気の移ろいに合わせてご堪能いただけるダイニング。日本の美しい四季、とりわけ秋の紅葉をイメージした特別な空間へのフロントには、G-SHOCK「MRG-B2100B」のダイアルを思わせる木組格子が用いられています。
「シェフズテーブル 紅葉Kōyō」では、7月1日から8月31日までの期間限定で、神戸牛と旬の食材を贅沢に使った夏の特別メニューを提供。生産者の想いが詰まった逸品を、ワインやお茶とのペアリングと共にお楽しみください。落ち着いた空間で、至福のひとときをどうぞ。
イベント詳細はこちらシェフズテーブル 紅葉Kōyō
デュシタニ京都 | Dusit Thani Kyoto
〒600-8327 京都府京都市下京区西洞院通正面上ル西洞院町466
TEL:075-343-7150
公式サイトはこちら
エムアールジー(MR-G)についてのお問合せは・・・
カシオ計算機株式会社
〒151-8543 東京都渋谷区本町1-6-2
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