CONCEPTSHOP EDGE オーナー トークセッション
G-SHOCK MRG-B2100B
Vol.2【素材&仕上げ】
特別な素材と仕上げが引き出した
「MRG-B2100B」の魅力に迫る。


G-SHOCKの最高峰MR-Gの最新作である「MRG-B2100B」は、シリーズの特徴であるブラックのメタルケースをまとっている。その精悍な表情を“時計の目利き”たちはどう評価するのか?
G-SHOCKコンセプトショップ「EDGE」のオーナーたちが、MRG-B2100Bに対して「デザイン」「素材と仕上げ」「機能性」という三つのテーマでトークセッションを行う企画シリーズの第二回は、「素材と仕上げ」をテーマに、株式会社オオミヤの出水 孝典社長と株式会社トミヤコーポレーションの古市 聖一郎社長にご登場いただいた。


素材を知らずして「MRG-B2100B」の価値は語れない


「MRG-B2100B」の美しい外装には、2種のチタン合金が使われている。


 もっとも傷がつきやすく耐衝撃性能も求められるベゼル部分には「コバリオン」というコバルトクロム合金が採用された。コバリオンは人工関節用の素材としても使われており、磨耗にも強い。非常に硬いためプレス加工はできず、切削でパーツを削り出すためかなり高コストだ。


 ケースの素材は「64チタン」。これはアルミが6%、バナジウムが4%含まれるチタン合金で、素材としては比較的ポピュラー。しかしそれでも、純チタンの約2倍の硬さがあるタフな素材だ。


 そしてブレスレットに使用するのが「DAT55G」。ブレスレットを64チタンで作らないのは、硬すぎてブレスレットをつなぐピン用の穴をあけられないから。その点DAT55Gは、加工後に熱処理をして素材の硬度を上げるため、加工性に優れている。このように適材適所で素材を使い分けることで、MRG-B2100Bは美しい外装を手に入れたのだ。


コバリオン、64チタン、そしてDAT55Gという3種類のチタン合金を組み合わせることで、高級感のあるタフな外装に仕上げた「MRG-B2100B」。素材がつくりだす上質さは、ラグジュアリーウォッチとしての風格を感じる。

コバリオン、64チタン、そしてDAT55Gという3種類の合金を組み合わせることで、高級感のあるタフな外装に仕上げた「MRG-B2100B」。素材がつくりだす上質さは、ラグジュアリーウォッチとしての風格を感じる。


株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎(以下、古市):外装にはDLC(Diamond Like Carbon)という表面加工を施していますから、一見しただけでは複数のチタン合金を使用しているとは思えません。しかし個性の異なる3つの素材を使用しつつ、質感や色合いが完璧に融合している。硬いコバリオンは美しい鏡面仕上げが得意ですが、ベゼルの側面にポリッシュ仕上げを取り入れており、そこがアクセントになっています。


株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典(以下、出水):立体的な造形でありつつ、強さと美しさを両立させるためには、ここまでやらないとダメなんでしょうね。最近は高級時計にもチタン素材は増えていますが、ここまで素材の詳細を明らかにしているブランドはほとんどない。そもそも僕は、腕乗りがいい時計が好きなのですが、ヘッド部分とブレスレット部分のバランスが取れている時計はかなり少ない。だからチタン素材を使って時計全体が軽くすることで、着用感が高めるというのは大歓迎ですね。


写真左:株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎氏、写真右:株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典氏

写真左:株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎氏、写真右:株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典氏


古市:僕の好みですが、時計が軽すぎると高級感が損なわれる感じがします。しかし「MRG-B2100B」の場合は、まずは機能性を優先した素材選びですし、むしろG-SHOCKの武骨さがありながら、この軽さというのが大きなメリットになっています。


出水:磨きもきれいですよね。一般的にチタン素材は磨きが難しいといわれますが、G-SHOCKでは硬いチタン合金を使うことで表面の磨きの美しさも追及している。さらにその上にDLC処理をしているので、ブレスレットの動きも非常に滑らか。このサイズ感もあってか、腕乗りはとてもいいですね。


ベゼルサイドの鏡面仕上げなど、素材の特性に合わせた仕上げを行うことで、ブラックの中に立体感をつくりだす。

ベゼルサイドの鏡面仕上げなど、素材の特性に合わせた仕上げを行うことで、ブラックの中に立体感をつくりだす。


古市:これまでのMR-Gシリーズは大型サイズが多かったので、MRG-B2100Bの44.4㎜径、13.6㎜厚というサイズ感は取り入れやすそうです。


出水:つまり実用時計として、正しい姿をしているということですよね。約65万円という価格帯ですから、誰もが気軽に手にできる時計ではありませんが、さりげなくいい時計をつけているという満足感を得られるでしょう。強度も高いし傷もつきにくい時計ですし、どこにつけても行っても違和感がない。


古市:羊の皮をかぶった狼のような時計。それがMRG-B2100B。究極の自己満足ですよね。


出水:完全にオーバースペックですしね(笑)。


金属は混ぜ合わせる素材によって性能が変わるが、MRG-B2100Bでは適材適所で使い分けることで、機能性やデザイン性を高めている。

金属は混ぜ合わせる素材によって性能が変わるが、MRG-B2100Bでは適材適所で使い分けることで、機能性やデザイン性を高めている。



古市:最近のG-SHOCK、特にMR-Gは、多機能をうたうモデルが多い印象ですが、MRG-B2100Bはシンプルですよね。針が少ないところも、今の時代のニーズにあっている。


出水:確実にそういうニーズはありますよね。僕もMR-Gを愛用していますが、すべての機能を使いこなしているのかと怪しい。MRG-B2100Bは機能を絞り込んでいるので、そのスペックを存分に使いこなせそうですし、機能が少ないからこそ、ダイヤルの木組のデザインが目立っている。


>「MRG-B2100B」詳細はこちら

ダイヤルの仕上げも「MRG-B2100B」の魅力


木組をイメージしたデザインが美しいダイヤルは、細かな表現が可能な樹脂で製作。光が当たる角度によって表情が変わるのも美しい個性となる。

木組をイメージしたデザインが美しいダイヤルは、細かな表現が可能な樹脂で製作。光が当たる角度によって表情が変わるのも美しい個性となる。


 高級感のあるダイヤル表現を求め、たどり着いたのが日本伝統の木組をイメージしたダイヤルだ。素材は樹脂だが、光を透過するための微細な穴が必要になるので山形カシオが開発した超精密な成型技術を用いた。


出水:綺麗なダイヤルなのでつい忘れてしまいますが、「MRG-B2100B」は光発電のタフ・ソーラーで動いているんですよね。木組デザインの部分はあえて透過させず樹脂を金属調に仕上げ、とても小さな穴をつくって光を透過させている。高級感を目指すなら金属ダイヤルの方が簡単でしょうけど、G-SHOCKの耐衝撃性を考えると樹脂を選ばざるを得ない。それでも加工と仕上げによって、見事に高級感を引き出している。


株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典氏

株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典氏


古市:外装素材や仕上げやダイヤルの質感で高級感を演出する手法は、興味深いですね。G-SHOCKにも10万円台の高額モデルも増えてきましたが、やはりMRG-B2100Bは“最高峰”らしい存在感があります。


出水:仕上げの美しいハイエンドなモデルも作る一方で、以前と変わらず数万円の手ごろなモデルも継続している点は、“中途半端はやらない”という強い意志を感じます。


株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎氏

株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎氏


古市:MRG-B2100Bは、高級時計として真面目に作られていますからね。


出水:G-SHOCKは若者が腕時計をつけるきっかけをつくるブランドですが、MRG-B2100Bは素材や仕上げによって目の肥えた愛好家も納得するレベルにある。G-SHOCKの包容力には驚かされますね。


 G-SHOCK流のシンプリシティを表現する「MRG-B2100B」。2種のチタン合金がつくりだす質感や、マルチパーツ構造によって可能になった細部への磨きといった丁寧な仕上げによって高級感を引き出し、さらに木組をイメージしたダイヤルも美しい。MRG-B2100Bは、タフなG-SHOCKでありつつ、高級時計のようにディテールを愛でる時計となっているのだ。


>「MRG-B2100B」詳細はこちら

MRG-B2100B-1A


  • MRG-B2100B-1A
  • MRG-B2100 Series
    MRG-B2100B-1AJR

    ケースサイズ:49.5×44.4mm
    ケース厚:13.6mm
    ケース素材:チタン/コバリオン
    ストラップ:メタルバンド(チタンムクバンド)、スライドアジャスト機構付きワンプッシュ三つ折れ式中留
    防水性:20気圧
    使用電源:タフソーラー(ソーラー充電システム)、パワーセービング状態の場合:約18ヵ月
    仕様:時・分・秒・日付・曜日表示、モバイルリンク機能(対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動)、アプリ「CASIO WATCHES」対応、フルオートカレンダー、自動時刻修正、簡単時計設定 タイム&プレイス、時計ステータス表示、セルフチェック、携帯電話探索、スマートフォンと接続し時刻を自動修正、電波時計(日本・北米・ヨーロッパ・中国地域対応 MULTIBAND6)、時刻修正、電波受信機能:自動受信(最大6回/日)
    価格:649,000円(税込)


トークセッション参加者紹介


  • 株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典

    株式会社オオミヤ 代表取締役 / 出水 孝典


    oomiya和歌山本店
    〒640-8305 和歌山県和歌山市栗栖755-1
    TEL:073-474-0038 店舗詳細はこちら
  • 株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎

    株式会社トミヤコーポレーション 代表取締役社長 / 古市 聖一郎


    トミヤ クロノファクトリー表町店
    〒700-0822 岡山県岡山市北区表町2-2-61
    TEL:086-223-1038

    店舗詳細はこちら

「MRG-B2100B Series」詳細はこちら

取材・文 / text:篠田 哲生 / Tetsuo Shinoda
写真 / Photos:江藤 義典 / Yoshinori Eto



G-SHOCK CONCEPT SHOP EDGE G-SHOCK FAIR

G-SHOCKコンセプトショップEDGEで『G-SHOCK FAIR』を実施いたします。
2024年の春夏の新作を中心に、G-SHOCK最上級ライン「MR-G」シリーズの最新作「MRG-B2100B」や メタルと樹脂を融合させた「MT-G」シリーズ、G-SHOCKの原点であるDW-5000をベースにフルメタル化された「GMW-B5000」、初号機のDNAを受け継ぐ2100シリーズのフルメタルモデル「GM-B2100」など多数取り揃えました。
是非この機会に店頭でご覧下さい。


>G-SHOCKコンセプトショップEDGE『G-SHOCK FAIR』詳細はこちら

「MRG-B2100B」EDGE トークセッション


「MRG-B2100B Series」詳細はこちら


Dusit Thani Kyoto


今回行われたG-SHOCK「MRG-B2100B」トークセッションの会場となったのは、世界遺産「西本願寺」の門前町のエリアにありますデュシタニ京都。京の町並に溶け込んだこの地で、日本の繊細な伝統文化とデュシタニの祖国タイの優雅なホスピタリティが織り交ざった最高のおもてなしが堪能できる。


デュシタニ京都

デュシタニ京都

古都の静寂に佇む「シェフズテーブル 紅葉Kōyō」は、デュシタニ京都にある関西の豊かな自然が育んだ、選りすぐりの旬の食材を、二十四節気の移ろいに合わせてご堪能いただけるダイニング。日本の美しい四季、とりわけ秋の紅葉をイメージした特別な空間へのフロントには、G-SHOCK「MRG-B2100B」のダイアルを思わせる木組格子が用いられています。


「シェフズテーブル 紅葉Kōyō」では、7月1日から8月31日までの期間限定で、神戸牛と旬の食材を贅沢に使った夏の特別メニューを提供。生産者の想いが詰まった逸品を、ワインやお茶とのペアリングと共にお楽しみください。落ち着いた空間で、至福のひとときをどうぞ。

イベント詳細はこちら


  • シェフズテーブル 紅葉

    シェフズテーブル 紅葉Kōyō

  • デュシタニ京都 | Dusit Thani Kyoto
    〒600-8327 京都府京都市下京区西洞院通正面上ル西洞院町466
    TEL:075-343-7150
    公式サイトはこちら

INFORMATION

エムアールジー(MR-G)についてのお問合せは・・・

カシオ計算機株式会社
〒151-8543 東京都渋谷区本町1-6-2
TEL: 0120-088925