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2023 New Model | RESSENCE
2023年 レッセンス新作 タイプ 8 S

【編集顧問 田中克幸 ピックアップ】

 レッセンスで6番目に発表された「Type 8」コレクションで、最もミニマル・モダンデザインに仕上がったモデルが、セージグリーンダイアルの「タイプ 8 S(Type 8 S)」。時刻表示は時・分のみで、ダイアル上のホワイトマーカーとブランド・ロゴの“ハンド”のみが数少ないディテールだ。60分で1周するメインダイアルの分表示計と、その上で回転しつつ時を表示するサテライト・ダイアルというレッセンスのエッセンスが凝縮。エッグシェル型ケースには他モデルと同様リューズを排除、代わりにケースバックの回転で時刻合わせとムーブメントの巻き上げを行う。またラグはケース本体から伸びるスカート内側に収納。チタニウムケース。自動巻き。


タイプ 8 S

Type 8 S
タイプ 8 S
ケース径:42.9mm
ケース厚:11.0mm
ケース素材:チタニウム(グレード5)
防滴性:1気圧(10m)
ストラップ:グレーレザーストラップ(20/20mm)
ムーブメント:自動巻き、Cal.ROCS 8(ETA2892-2ベース)、毎時28,800振動(4Hz)、31石、36時間パワーリザーブ
仕様:時・分表示、重量42g(ストラップ含む)
価格:1,925,000円(税込)




初めてレッセンスの時計をご覧になられた方は、ダイアルにブランドのロゴやモデルネームが無いことに気付かれるだろう。そこには「真にアイデンティティのある製品には、そのスタイルやフォルムを見ただけでそれと分かる」という、創業者でありインダストリアル・デザイナーのベノワ・ミンティエンス氏の意志が反映されている。この考えに従い、サテライト・インデックスに記された「ハンド(手)」マークだけがレッセンスであることの証になる。なぜこのマークが? それはレッセンスが創業し、現在も本社が置かれているベルギーのアントワープ(英語読み。オランダ語読みでは“アントウェルペン”)の古い伝説に由来する。“昔々、この地を流れるスヘルデ川の川岸の城に住む巨人ドルオン・アンティゴーンは、城の近くを通過する船に通行料を求め、応じない者にはその手を切り落として川へ捨てていた。しかしこの悪行を諌めるべく、ローマの巨人戦士シルヴィウス・ブラボーはアンティゴーンの息の根を止め、その手を切り落として川へ投げ捨てた”という話である。アントウェルペン(アントワープ)の街の名前は、この巨人アンティゴーンと英雄ブラボーの伝説に由来するという。以上の伝説より、レッセンスは彼らの誕生地アントワープにちなんで、自らの名前の代わりにすべての時計に「ハンド(手)」マークを記している。


ケースバックから見ると、ストラップを装着する小型のラグがケースの延長部にあたるスカートの下に隠れているのが分かる。この“余分な要素は可能な限り排除する”というデザイン思想からも、レッセンスの“Less is More(少なさの豊かさ)”という、バウハウスの第三代校長を務めたドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉をモットーとしていることが分かる。つまりレッセンスの時計は、機能主義を主体としながらも、そこにフラットでグラフィカルな要素を融合させているアイデアが見て取れる。余談だがベルギーと言えば、15世紀からダイヤモンド研磨の聖地であり、世界有数な貿易港アントワープを擁し、世界中から運ばれるダイヤモンドの集積地ということでも有名だ。ダイヤモンドの世界シェアは80%に上るという。アントワープといえば日本人には『フランダースの犬』の舞台として記憶に残る街であり、映画ファンには『007 / ダイヤモンドは永遠に』(1971年。米国。監督:ガイ・ハミルトン。音楽:ジョン・バリー。主演:ショーン・コネリー)の舞台として有名だ。これもダイヤモンド絡みだが。


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