SIHH2013 CARTIER New Model | 2013年 カルティエ新作 ロトンド ドゥ カルティエ 42mm パンテール モチーフ グラニュレーション　01

　 1999年に誕生した「カルティエ ダール（Cartier d'Art）」と呼ばれる伝統工芸を駆使したコレクションは、これまでも様々な新しい技法を導入し、あるいは失われつつあった伝統工芸技術の掘り起こしに成功してきた。2013年、この珠玉のコレクションに、紀元前からイタリアにあったといわれる「グラニュレーション（粒金）」が加わった。

　 その新作が「ロトンド ドゥ カルティエ 42mm パンテール モチーフ グラニュレーション（Rotonde de Cartier 42mm Panthére motif Granulation）」である。

　 紀元前三千年に発祥し、紀元前およそ一千年前にエルトリアで全盛期を迎えたとされるこの技法は、さまざまなサイズの24金の粒を無数に使用し、丹念な溶接作業を経て初めて完成されるもの。今回の新作では、3850個の粒と3500回の溶接、合計360時間の製造時間を費やし、ようやく完成を見たと言う。もちろん、これを腕時計に採用したのは、カルティエが歴史上初めてである。

　 この驚異的な技法を駆使して文字盤に描かれているのは、カルティエ伝統のモチーフであるパンテール（豹）。これをたったひとりの技術者が、ラ・ショー・ド・フォンの工房で製作しているというのも、また驚きなのである。

＞3850個の金の粒で描く精緻な豹