BASEL WORLD2012 PIERRE DEROCHE New Model | 2012年 ピエール ドゥ ロッシュ新作 ロワイヤル レトロ サファイア 　01

「TNT ロワイヤル レトロ」の醍醐味はリレーする6本の短秒針の動きと作動メカニズムにある。これら一連の動きをより明確に見せるためにセミスケルトン・ダイアルという選択が成されたが、これではまだ不十分、とピエール ドゥ ロッシュ（PIERRE DEROCHE）は考えた（と推察する）。理由はセンターの時分針と6本の短秒針を支えるブリッジにある。これをサファイアクリスタルに換装することで、作動メカニズムの全貌を一気に明らかにしたのが新作「TNT ロワイヤル レトロ サファイア（TNT ROYAL RETRO SAPPHIRE）」だ。

　 ケースはブラックPVD加工されたチタニウムに加えベゼルの一部とリューズ、リューズガード、ラグに18Kピンクゴールドを使用。さらにダイアル外周のインデックス・リングと地板をケースと同系色のブラックにすることで、時計ガラス越しのメカニズムをより一層明確にすることができた。

　 先に紹介したラバー使用の「TNT ロワイヤル レトロ RB」と合わせて、今回は細かな仕様を伴った限定版が新作の中核となっている。これは当モデルが世界的に評判を呼び、引いては各国のマーケットの要望が多く寄せられている証ではないかと思う。事実、当モデルも世界限定11本であるがすでにロシア等で好評で、完売する勢い。しかしマーケットの反応次第では、今後ステンレススティール・モデルの発売も検討されているようだ。

＞センターと秒針ブリッジはサファイア製