2010 GTE MCT New Model | 2010年GTE(ジュネーブ・タイム・エキシビジョン) エム・シー・ティー新作 セクエンシャル・ワン　02

　 メカデジタルのその先へ…。「エクセンシャル・ワン（Sequential 1）」が挑んだのは、表示の独創性だけではない。 例えばケースのデザイン。ゴールド製のケースピースの間にサファイアクリスタル・ガラスを挟み込んでいる。うっすらと内部が見えるという演出は、オーパス・シリーズで"魅せる演出"を学んできた彼等らしいアプローチである。

　 また自社開発ムーブメントも大胆な設計になっており、特徴的な4枚のプレートにはコード・ド・ジュネーブ仕上げが施される。ちなみに秒針はムーブメント上に収まっている。 ヒゲゼンマイはシュトラウマン・ダブルヘアスプリング（Straumann Double Hairspring）を採用。これは同軸上にふたつのヒゲゼンマイを付けることでテンプの片重りを解消するという方式で、スイス・シャフハウゼンの時計ブランド「H.モーザー」が開発したのが始まりだ。 単なるビジュアル主義ではなく、目に見えにくい部分の構造や機構にまでこだわるMCTは、小規模であってもピリリと辛い存在である。

＞特殊な４分割ブリッジも見どころ