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KAMINE × GREUBEL FORSEYグルーベル フォルセイ独占販売契約の裏に隠されたスイス時計文化への憧憬

遂にお披露目された至高の時計たち

遂にお披露目された至高の時計たち

  その希少性と機構の難解さゆえに、一般的な時計メディアではほとんど扱われることがなかったグルーベル フォルセイであったが、カミネが独占販売権を取得したというニュースも重なり、都内のホテルで開催された新作プレゼンテーションイベントには、多くのメディアが参加した。


  上根亨のあいさつの後はステファン・フォルセイが時計を解説。そして時計ジャーナリスト篠田哲生が登壇し、“公開取材”という形でイベントが進む。


――グルーベル フォルセイの時計のアイコンとしてトゥールビヨン機構がありますが、エレクトロニクスの時代にあって今も精度にこだわる理由は?


「クオーツ革命などもあって機械式時計の技術は、永い間止まっていました。しかし我々にはもっと新しいことを見つける力があると信じ、機構や技術を進化させたのです。業界には100年以上の歴史を持った老舗が多いのですが、過去の焼き直しだけではジリ貧になるでしょう。その点、グルーベル フォルセイは1999年にスタートした新しいブランドですから迷いがない。精度の向上を主軸にしつつ、既存の技術をどうやって進化させていくかを意識しています。現在のところ、平均日差は0.3~0.8秒といったところですね」


――それは驚異的な精度ですね。先ほど新しい技術を探しているとありましたが、現在はどのような機構の開発が進んでいるのですか?


「数年前からスタートしたのが『メカニカル ラボ』という技術です。これは腕時計の“エネルギーとスペースが小さい”という困難への回答です。まだ開発段階ですが、既存のムーブメントと比較して1/60の力で動く時計が完成します。これによって更なるロングパワーリザーブ化が可能になるでしょう」


――他社に真似できない技術というのは、トゥールビヨンだけではないのですね。ここで上根さんにもお聞きしたいのですが、こういった特別な時計を販売する意義は何でしょう。

「グルーベル フォルセイを取り扱う理由は、商売というよりも“時計文化の追求”ですね。スイスの時計カルチャーを日本に伝え、深く知って欲しいという気持ちの方が大きいのです」


  この言葉を聞き、ステファン・フォルセイは嬉しそうにうなずいた。この至高の時計に出会いたいなら、まずは「カミネ 旧居留地店」に足を運ぼうではないか。

  • カミネ 旧居留地店
  • グルーベル フォルセイ日本独占取扱契約店
    カミネ 旧居留地店
    兵庫県神戸市中央区播磨町49 旧居留地平和ビル1F
    TEL:078-325-0088
    10:30~19:30 (不定休)
    >>詳細はこちら

取材・文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
写真:江藤義典 / Photos:Yoshinori Eto