Orient Star(オリエントスター)
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

初代モデルへのオマージュと進化を融合させた
「メカニカルムーンフェイズ」の新たなる飛翔

 ムーンフェイズ機能にフォーカスした2025年秋冬の新作における、もうひとつの注目作が「M45 F7 メカニカルムーンフェイズ」である。そもそもメカニカルムーンフェイズとは、パワーリザーブ表示にムーンフェイズと指針式のデイト表示、さらには、カットアウトしたダイアルからムーブメントの一部を見せるセミスケルトンをバランスよく配置したモデル。誕生したのは2017年と比較的新しいものの、その独創的なデザインが支持を獲得し、今やオリエントスターを代表するタイムピースのひとつになっている。


 メカニカルムーンフェイズが誕生して以降、オリエントスターはそのダイアルデザインにアップデートを重ね、ラインナップも拡充させてきた。とりわけAY01のリファレンスナンバーが付与された直近のモデルでは、ホワイト、ネイビー、ブラック、ブラウンなど複数種類のダイアルカラーを展開するのみならず、ホワイトとそれ以外のカラーではダイアルの意匠や時分針の形状に違いを持たせたデザインワークも確認できる。


 そんな中、オリエントスターはメカニカルムーンフェイズに対して、ブランドのアイコンとしてのポジションを強固にするべく、デザインのリニューアルを実施。完成したのが、M45 F7 メカニカルムーンフェイズの新モデルである。指標としたのは2017年発表の初代モデル。2枚のダイアルとインダイアルパーツのレイアウトによって天体の軌道や光輪の重なりを表現し、さらに、コインエッジの型打ちを施した環状パーツをセミスケルトンに被せることで奥行きを感じられるようにする、初代モデルのデザインに立ち返ったのだ。


 さらに今作では、ホワイトまたはネイビーのダイアルを備えたレギュラーモデルと、ライトブルーダイアルを組み合わせた限定モデルの3種類を用意しているが、すべてのバリエーションにおいてダイアルのレイアウトや針の形状を統一。“メカニカルムーンフェイズの顔”を、改めて強くアピールしたのである。


オリエントスターのアイコンを改めて確立するべく、メカニカルムーンフェイズ初代モデルのダイアルデザインに原点回帰。初代モデルが備えていた、レイヤー感と奥行き感を生むダイアルデザインを、ホワイトのみならず、ネイビーと限定モデルのライトブルーにも採用し、ラインナップに統一感を持たせた。 オリエントスターのアイコンを改めて確立するべく、メカニカルムーンフェイズ初代モデルのダイアルデザインに原点回帰。初代モデルが備えていた、レイヤー感と奥行き感を生むダイアルデザインを、ホワイトのみならず、ネイビーと限定モデルのライトブルーにも採用し、ラインナップに統一感を持たせた。 オリエントスターのアイコンを改めて確立するべく、メカニカルムーンフェイズ初代モデルのダイアルデザインに原点回帰。初代モデルが備えていた、レイヤー感と奥行き感を生むダイアルデザインを、ホワイトのみならず、ネイビーと限定モデルのライトブルーにも採用し、ラインナップに統一感を持たせた。 オリエントスターのアイコンを改めて確立するべく、メカニカルムーンフェイズ初代モデルのダイアルデザインに原点回帰。初代モデルが備えていた、レイヤー感と奥行き感を生むダイアルデザインを、ホワイトのみならず、ネイビーと限定モデルのライトブルーにも採用し、ラインナップに統一感を持たせた。

オリエントスターのアイコンを改めて確立するべく、メカニカルムーンフェイズ初代モデルのダイアルデザインに原点回帰。初代モデルが備えていた、レイヤー感と奥行き感を生むダイアルデザインを、ホワイトのみならず、ネイビーと限定モデルのライトブルーにも採用し、ラインナップに統一感を持たせた。

 もっとも、M45 F7 メカニカルムーンフェイズの新作は、単に初代モデルのデザインに立ち返っただけではない。初代モデルが確立したアイコニックなデザインを意識しながらも、随所のディテールをアップデートすることでクオリティを向上させ、時計としての魅力を一層高めている。


 その一例が、ダイアルのセンターに型打ちされたOSマーク。“伝統を護り、未来へ繋ぐ”コンセプトを掲げてデザインされたこのパターンは初代モデルに採用され、以降もホワイトダイアルのモデルで踏襲されてきたもの。本作では、このパターンをネイビーとライトブルーのモデルにも施し、デザインの統一化を図っている。さらに、3時位置のアプライドロゴの下部にプリントされている「ORIENT STAR」と「AUTOMATIC」の文字は、ベースに透明の印刷を施し、型打ちパターンによって生じる文字の歪みを抑えている点も見事だ。


 さらに、ムーンフェイズ機構を搭載したムーブメントはその構造によって、当初、9時位置の開口部から覗くムーブメントがより奥まって見えてしまう課題を抱えていた。そこで、メカニカルムーンフェイズでは肉抜きされたブリッジを追加し、視覚面での違和感を解消した。しかも、このブリッジはNC切削によって製作された複雑形状のパーツで、天面にはペルラージュ加工を施すなど、美観にも配慮したデザインに。新作でも、手の込んだこのクリエイションは踏襲され、セミスケルトンの意匠に魅力を与えている。


センターダイアルにはOSマークのパターンを敷き詰め、未来へと繋ぐブランドのコンセプトを表現。また、ダイアルには透明のベース印刷を施したことで、「ORIENT STAR」と「AUTOMATIC」の文字も歪みなくプリントされている。

センターダイアルにはOSマークのパターンを敷き詰め、未来へと繋ぐブランドのコンセプトを表現。また、ダイアルには透明のベース印刷を施したことで、「ORIENT STAR」と「AUTOMATIC」の文字も歪みなくプリントされている。

ムーブメントパーツが奥まって見えてしまうセミスケルトンの問題点を解消するため、メカニカルムーンフェイズでは専用パーツとしてスケルトンブリッジを追加。表面にはペルラージュ加工も施され、ダイアルのデザインにアクセントを添える。

ムーブメントパーツが奥まって見えてしまうセミスケルトンの問題点を解消するため、メカニカルムーンフェイズでは専用パーツとしてスケルトンブリッジを追加。表面にはペルラージュ加工も施され、ダイアルのデザインにアクセントを添える。

ダイアルのみならず、ケースもクラシカルな造形を追求。ブレスレット、レザーストラップの両方に似合う猫足形状のラグを取り入れ、さらにケース全体にポリッシュ仕上げを施すことで、エレガントな雰囲気にまとめ上げた。

ダイアルのみならず、ケースもクラシカルな造形を追求。ブレスレット、レザーストラップの両方に似合う猫足形状のラグを取り入れ、さらにケース全体にポリッシュ仕上げを施すことで、エレガントな雰囲気にまとめ上げた。

 もちろん、本作の核であるムーンフェイズ機構のアップデートも抜かりない。背景(夜空)の色は、従来よりも深みのあるブルーに変更。一方、ディスクに描かれる星については印刷の明度を上げ、これによって夜空と星月とのコントラストを強めるなど、ムーンフェイズディスクのクオリティを向上させている。また、月を満ち欠けさせるふたつの山(下板)と、これを取り囲むカレンダー表示(上板)にはそれぞれ幅の異なる円周挽きを施すなど、パーツごとにアクセントを加えながら、全体をクラシカルなトーンで調和させるデザインワークも秀逸である。


夜空を表現する背景のブルーに深みを持たせ、さらに星の明度を上げることで、従来よりも鮮明な印象に仕上げられたムーンフェイズディスク。構成要素の多いダイアルの中で、その存在感をしっかりとアピールしている。

夜空を表現する背景のブルーに深みを持たせ、さらに星の明度を上げることで、従来よりも鮮明な印象に仕上げられたムーンフェイズディスク。構成要素の多いダイアルの中で、その存在感をしっかりとアピールしている。

 初代モデルの洗練されたデザインを再確認する一方で、実用性はしっかりと高められた。これまでのモデルと同様、両球面のサファイアクリスタルにSAR(両面反射防止)コーティングを施した風防を備え、さらには分針と秒針の先端を曲げることで、時刻の判読性を確保。そして新作では、ブレスレットに微調整が可能なスモールアジャスト駒が追加され、より多くのユーザーが快適に着用できるようになった。


観音開き式のバックル付近には、新たにスモールアジャスト駒を追加。ブレスレットの微調整が可能になり、手首のサイズを問わずより高い着用感が得られるようになった。

観音開き式のバックル付近には、新たにスモールアジャスト駒を追加。ブレスレットの微調整が可能になり、手首のサイズを問わずより高い着用感が得られるようになった。

 アイコニックモデルの原点となったデザインを再び見つめ直し、しかも細かなディテールを改善することで、さらに魅力を高めたメカニカルムーンフェイズ。新モデルの完成されたたたずまいからは、時計製造におけるオリエントスターの真摯な姿勢と、メカニカルムーンフェイズに対する特別な想いが伝わってくる。


オリエントスター
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

Ref:RK-BT0003L
ケース径:41.0mm
ケース厚:13.8mm
ケース素材:ステンレススティール(SUS316L)
ブレスレット:ステンレススティール(SUS316L)、交換用本ワニ皮革ストラップ付属
防水性:5気圧
ムーブメント:自動巻き、Cal.F7M42、パワーリザーブ50時間以上
仕様:時・分・秒表示、パワーリザーブ表示、ムーンフェイズ表示、デイト表示、シースルーバック
限定:国内270本
価格:239,800円(税込)

>「RK-BT0003L」詳細はこちら
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

Ref:RK-BT0004L
ケース径:41.0mm
ケース厚:13.8mm
ケース素材:ステンレススティール(SUS316L)
ブレスレット:ステンレススティール(SUS316L)、交換用コードバンストラップ付属
防水性:5気圧
ムーブメント:自動巻き、Cal.F7M42、パワーリザーブ50時間以上
仕様:時・分・秒表示、パワーリザーブ表示、ムーンフェイズ表示、デイト表示、シースルーバック
限定:30本(公式オンラインストア)
価格:239,800円(税込)

>「RK-BT0004L」詳細はこちら
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

Ref:RK-BT0001S
ケース径:41.0mm
ケース厚:13.8mm
ケース素材:ステンレススティール(SUS316L)
ブレスレット:ステンレススティール(SUS316L)、交換用本ワニ皮革ストラップ付属
防水性:5気圧
ムーブメント:自動巻き、Cal.F7M42、パワーリザーブ50時間以上
仕様:時・分・秒表示、パワーリザーブ表示、ムーンフェイズ表示、デイト表示、シースルーバック
価格:228,800円(税込)

>「RK-BT0001S」詳細はこちら
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ

Ref:RK-BT0002L
ケース径:41.0mm
ケース厚:13.8mm
ケース素材:ステンレススティール(SUS316L)
ブレスレット:ステンレススティール(SUS316L)
防水性:5気圧
ムーブメント:自動巻き、Cal.F7M42、パワーリザーブ50時間以上
仕様:時・分・秒表示、パワーリザーブ表示、ムーンフェイズ表示、デイト表示、シースルーバック
限定:国内270本
価格:217,800円(税込)

>「RK-BT0002L」詳細はこちら

取材・文:竹石 祐三 / Report & Text:Yuzo Takeishi
写真:江藤義典 / Photos:Yoshinori Eto



>「M45 F8 メカニカルムーンフェイズ ハンドワインディング」
静謐な意匠で気品を漂わせる手巻き式ムーンフェイズの快作



※価格は2025年10月16日現在のものです。
※掲載されている情報及び価格は、各ページが公開された時点のものとなり、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
※商品画像は発表時点のもので、予告なく変更される場合があります。