イタリアの魂を胸に、拠点をジュネーブへと移転
MV HOUSEから放たれる時計製作へのパッション

ジュネーブに構えられたメカニケ・ヴェローチの新拠点「MV HOUSE」。モータースポーツに関連するアイテム類が点在するオフィス内からは、モータースポーツに対する情熱と、イタリアブランドらしい遊び心が感じられる。

  ヨーロッパ有数の世界都市ミラノ。ファッションの中心地として、またモダンデザインの発信地として知られるこの地で、2006年、メカニケ・ヴェローチは誕生した。

  クルマのシリンダーヘッドをイメージした存在感たっぷりのケースと、強烈なインパクトを与える4つのダイアル──。モータースポーツへの愛情と、それを腕時計に落とし込む発想力、技術力がなければ決して完成し得なかったであろうデビューコレクションの「クアトロヴァルヴォレ」は、まさにイタリア人らしいパッションとセンスが融合したタイムピースだった。

  そんな気鋭のイタリアン・ウォッチブランドであるメカニケ・ヴェローチが、さらなるクオリティの向上を目指して“スイスメイド”を宣言したのは2011年のこと。それから5年。2016年にはスイス・ジュネーブの南に位置するプラレワットに本社を移設。「メカニケ・ヴェローチ-ジュネーブ」として新たなスタートを切ったのだ。

  時計製造の一大拠点と言われるだけに、この地域はサプライヤーが多く、しかもストラップ製作さえも叶うという。そんな、100%スイスメイドの時計を製造するうえでこれ以上ない好環境に、メカニケ・ヴェローチは新社屋を構えた。ヘッドオフィスとしての機能はもちろんのこと、ファクトリーとショウルームまでも備えた「MV HOUSE」。その外観は、モータースポーツに魅せられたブランドらしく、ガレージのような雰囲気を携えている。

  オフィス内はさらにユニークだ。ゆったりとしたミーティングスペースを中心に、バーカウンター、クルマやバイク、ヘルメット、さらにはドラム缶などをセンスよくレイアウト。ここが時計ブランドのヘッドオフィス……なんてとても思えない。言うなれば“大人のプレイルーム”。モータースポーツへの愛情とイタリアのブランドらしい遊び心がぎっしりと詰まった空間だ。

  独創的なデザインを生み出すMV HOUSE、そして高いクオリティを実現できるジュネーブという環境。このふたつを手に入れ、メカニケ・ヴェローチは、本格的な“イタリアンスイス時計メーカー”としての歩みをスタートさせた。

外観も時計ブランド“らしさ”は皆無。メカニケ・ヴェローチの洒落っ気を覗かせる、ガレージ然としたシンプルな佇まいが印象的だ。


クオリティを高めた、ブランドの新たな“アイコン” 

取材・文:竹石祐三 / Report & Text:Yuzo Takeishi
写真:江藤義典 / Photo:Yoshinori Eto


INFORMATION

メカニケ・ヴェローチ(MECCANICHE VELOCI)についてのお問合せは・・・

Long Slow Distance 【LSD】東京
150-0001 東京都渋谷区神宮前3丁目25-12LSD Tower
TEL: 03-6447-1311

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