FRANCK MULLER | フランク ミュラー 2023新作 「ギガ トゥールビヨン」を内蔵したCXケースモデル。フランク ミュラー「グランド カーベックス ギガ トゥールビヨン」

　2023年の新作としてフランク ミュラーより、CXケースで制作されるトゥールビヨンの第2弾として「ギガ トゥールビヨン」を内蔵したモデル「グランド カーベックス ギガ トゥールビヨン」がWPHH2023に登場しました。

　ギガ トゥールビヨンの初出は、2012年となり、“世界最大級のトゥールビヨン“の開発に向けて数年がかりで設計・開発され、フランク ミュラーを代表するトゥールビヨンウォッチとして完成しました。最大の特徴は、「ギガ」という名称に象徴されるように、時計の約半分の空間を占める直径約20mmもの大型トゥールビヨンにあります。

　また、表と裏を逆転して設計したムーブメントや、文字盤側に並ぶブリッジ、分針の上に重ねられた時針なども特徴的です。さらに、12時位置にパワーリザーブインジケーターがありますが、「ギガ トゥールビヨン」は、従来のトゥールビヨンなら1個ないし2個に留まる香箱を4個も備え、約100時間(4日間)持続するロング・パワーリザーブを実現しています。4個の香箱は、2個を直結した2セットで構成され、これによってパワーリザーブが倍増しました。さらに、2セットの香箱を並列に連結させて、それぞれが一対になった輪列に動力を伝える仕組みになっています。それぞれの香箱の直径は、14.4mmの大きさがあり、「ギガ トゥールビヨン」の機能に必要なパワーを安定供給します。

時間の調整を担う脱進機(エスケープメント)も、すべてウォッチランドで開発されています。組み込まれたテンプは、従来のトゥールビヨンと比較して、慣性モーメントが4倍もあります。この脱進機が発する音は、大きく力強いマリンクロノメーターを想起させます。

高振動のハイビートが主流の時代に、クラシカルで風情のある音色が時間という貴重な存在を改めて気づかせます。また、振動数2.5Hz(18,000振動／時)のテンプを振動させるのに必要なひげゼンマイは、職人の手作業によるブレゲ式巻き上げひげが使われています。これもまたフランク ミュラー ウォッチランドにて特別に開発されたものです。フランク ミュラー ウォッチランドは、スイスの高級機械式腕時計の最も複雑なグランドコンプリケ－ションの分野において、ゆるぎないこだわりと他を圧倒する開発力をあらためて証明しています。

　また新ケースのグランド カーベックスは、フランク ミュラーを象徴するケースフォルムのデザインを見直し、新しいトノウ カーベックスとして誕生しました。サファイアクリスタル製の風防をストラップに接するまで拡張し、文字盤の視認性を大幅に向上させ、独創的な三次元曲線フォルムの魅力を最大限に引き出しています。またベゼルをケースから独立させることで美しいツートン仕上げを実現しています。さらなるケースの曲線美は、人間工学的な装着感の向上にもつながり、新たな装着感には感動することでしょう。