SIHH2015 JAEGER-LECOULTRE New Model2015年ジャガー・ルクルト新作情報

ロマンティックな世界を時計に封じ込めた

ジャガー・ルクルト（JAEGER-LECOULTRE）

　明確なトレンドが見えにくかったSIHHだが、いくつかのブランドで「宇宙」や「星」をテーマにしている所があった。そもそも“時間”と言う概念は、規則的な太陽や星の動きを観察することから生まれたもの。であれば、腕時計と宇宙や星との相性が悪いはずがない。

　ジャガー・ルクルト（JAEGER-LECOULTRE）では、ハイエンドモデル「デュオメトル・スフェロトゥールビヨン・ムーン」を皮切りに、いくつかのモデルでムーンフェイズモデルを完成させた。

　しかもこの「デュオメトル」は、ムーンフェイズの精度にもこだわっており、何と3887年もずれが生じることが無いという（永久カレンダーモデルのムーンフェイズは、122年で1日分の誤差が生じる）。ジャガー・ルクルトは、月の動きを完璧に捉え、宇宙の神秘をケースに詰め込むことに成功したのだ。

　さらに同社が1945年から大切に守ってきたアイコンともいえる“トリプルカレンダー＆ムーンフェイズ”も、若干のリニューアルを加えた新作として登場している。

　月の満ち欠けを知ることは、現代社会においてさほど意味がある訳ではない。しかし仕事終わりの帰り道、ふと見上げた夜空に満月が浮かんでいたら、とても幸福な気分になることだろう。

　時計は実用品と言うよりも、嗜好品としての価値の方が重視されつつある。だから宇宙や星をイメージしたムーンフェイズウォッチは、ロマンティックであるというだけで、十分に嗜好品としての価値がある。

　日々を忙しく生きる現代人には、気持ちを落ち着け、時計と一緒に夜空を見上げる瞬間が必要だ。そう、時計が語っている。

＞＞＞マスター・カレンダー・メテオライト (MASTER CALENDAR METEORITE)

取材・文：篠田哲生 / Report&Text：Tetsuo Shinoda
写真：奥田高文 / Photos：Takafumi Okuda

※表記は2015年4月現在のものになります。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
※2015年最新作レポートの掲載価格つきましては、税抜き表記を行っているものもあります。

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