
SIHHの会場に足を踏み入れると、各ブランドの新作が、大きな写真パネルで飾られている。取材を前に、ちょっとしたネタばらしということだ。
実はその時点で、これはいいかもしれないぞ、と期待感を高めていたのがモンブラン(MONTBLANC)だった。
ここ数年は自社製クロノグラフ・ムーブメントを搭載した「ニコラ・リューセック」を強く推していたが、今年はシンプルなラウンドウォッチがメインの様子。SIHHの場合はラグジュアリーブランドが多いこともあって、価格帯が高騰してしまいがちなので、モンブランのようなミドルレンジに強いブランドの躍進は、取材者にとっても一般ユーザーにとっても嬉しいことなのだ。
はやる気持ちを抑えてモンブランのブースへの足を踏み入れると、かなり大きなスペースを使って、件のシンプルウォッチを展示している。そして多くの人が取り囲むようにしながら時計を観賞している。