
スイス時計業界は、2012年の輸出金額がついに200億スイスフラン(約2兆円)を超えた。特に高級モデルの売り上げが好調なのだが、その一方で“ミドルレンジ”と呼ばれる30万円前後のブランドたちも好調で、秀作が揃っていた。
ハミルトン(HAMILTON)はその好例だ。1892年にアメリカ・ペンシルバニア州にて創立されたアメリカンブランドだが、現在の時計は全てスイスメイド。しかしデザインやコンセプトには、スイス勢とは違った大胆さがある。
その筆頭が、新作の目玉である「ジャズマスター フェイス 2 フェイス(JAZZMASTER Face 2 Face)」。大型回転ケースで作るデュアルタイマーには、歴史ある時計メーカーの遊び心が満ちている。
もちろん伝統的なミリタリーウォッチや、メガブランドだからこそ実現が可能になったETA社のエクスクルーシブ・ムーブメントなど、硬軟織り交ぜた新作を提示し、時計初心者の取り込みを着実に進めている。