BASEL WORLD2011 ROLEX New Model | 2011年 ロレックス新作 オイスター パーペチュアル ヨットマスターII 　01

　 陸上レースのように視認できる明確なスタートラインを持たない洋上のヨットレースでは、各競技艇はスタート前の公式カウントダウンに時間を合わせ、ベストなタイミングでスタートラインを切ることが、有利なレース展開のための重要なポイントになる。この目的で開発された特殊時計がヨットタイマーだ。

　 1992年に誕生したロレックスの「ヨットマスター（YACHT-MASTER）」は、当初「サブマリーナー デイト（SUBMARINER DATE）」のラグジュアリー・バージョンという位置付けであった。「サブマリーナー」との違いは、簡易的なカウントダウン計として活用できる両方向回転ベゼルの採用。だが2007年、これが本格的なプロフェッショナル時計「オイスター パーペチュアル ヨットマスターII（OYSTER PERPETUAL YACHT-MASTER II）」として大変貌を遂げる。名称こそ受け継いだものの、従来モデルとは全く異なるそのスタイルと機構は、ロレックスのプロフェッショナル時計にかける執念を感じさせるものだった。

　 特筆すべき点はベゼルの回転機構をムーブメントと連結させ、1〜10分間のカウントダウンの設定・ロックを行える「リングコマンドベゼル」にある。さらにレースの公式カウントダウンにカウントダウン針を同期させることで、レース中でのカウントダウンの修正を可能とした。これを実現した自社ムーブメント、Cal.4160は高精度な加工技術で超微細部品を製造できる「UV-LIGA（Ultraviolet-Lithographie Galvanoformung Abformung.紫外線露光による転写電鋳成型）」技術が使用されている。

　 なお、今回の新作はステンレススチールと18Kエバーローズゴールドのロレゾール（コンビ）モデル。この組み合わせは意外にも、プロフェッショナル シリーズでは初めてである。

＞ロレックス有数の複雑機構ムーブメント