天才時計師アブラアン-ルイ・ブレゲに始まり、200年以上に渡るブレゲ(Breguet)の歴史において、この10年間は、特筆すべき時代となった。それはブレゲがスウォッチ グループに参加してからの10年間で、100件を越す特許を申請したということからも理解できるだろう。つまり、それだけ多くの画期的な機構や新素材の採用が、この10年間にあり、それを搭載した新作が次々に登場してきたと言うことだ。
そして、この旺盛な開発力を背景に、2011年のバーゼル・ワールドにおいて、ブレゲはさまざまなジャンルで素晴らしい新作を数多く発表した。
その代表的なモデルが「クラシック オーラ・ムンディ(CLASSIQUE Hora Mundi)」である。
このモデルの特徴は、瞬時に変更できるタイムゾーンの表示機構と、その都市名の変更にあわせて現地時刻、日付、デイ/ナイト表示が瞬時に連動するという、メモリー機構とも呼ぶべき機構を搭載している点。これはもちろん世界初。2011年は他ブランドからも多種多様なワールドタイムが発表されているが、機構の洗練度ではブレゲが他を圧倒していると言っても過言ではないだろう。
また、初代ブレゲ時代に生まれたメカニズムを時計の表側から堪能できることで人気の「トラディション(TRADITION)」や、ダイバーズタイプの「マリーン(MARINE)」、パイロットクロノグラフの「タイプ トゥエンティ(TYPE XX)」にも注目すべき新作が登場。あらゆる方向に向けてバランスの良い新作が出そろった2011年のブレゲである。