鬼才ヨルグ・イゼックを中心に、ヴァレリー・ウルセンバッハ、ファブリス・ゴネという、3人のデザイナーの才能が結実して誕生した気鋭のウォッチブランド、エイチ・ディー・スリー コンプリケーション(hD3 Complication)。“ハイ・デザイン 3”を意味する名のとおり、いっさいの妥協を許すことなくハイブリッドなデザインの時計を創出するブランドだ。モデルごとにそれぞれ基本デザインを手がけるデザイナーは異なるが、他の2人と徹底的に話合って、あくまでも<3人>が納得いくものを創造する、という方法をとっているという。例外モデルとして、3人が均等に力を出し合って創作した2007年の発表作「スリー・マインズ」もある。
最新モデル「キャプチャー2」は、女性デザイナーであるヴァレリーが手がけた。hD3のセカンドモデル「キャプチャー」をさらに複雑にアレンジしたもので、2008年に発表したのちすぐに完売。2009年は好評に応え、同モデルに18KWGとプラチナの新バリエを追加している。すべてのモデルが少量生産となり実物にお目にかかる機会は少ないが、技術とコストを惜しみなく投入して製作されたhD3の前衛的な面々は、一見の価値がある。
Capture2
モデル名 : キャプチャー2
ケース径 : 50mm(リューズ含む)
ケース厚み : 14.19mm
ケース素材 : チタニウム
ストラップ : ラバー
ムーブメント : 手巻、毎時21,600振動、120時間パワーリザーブ
防水性 : 3気圧
仕様 : シングル(トリプル・アクション)プッシュボタン・クロノグラフ、トゥールビヨン、パワーリザーブ表示、世界限定11本
価格 : 38,850,000円(税込)
発売中
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紅一点ヴァレリーがデザインを務める「キャプチャー2」。スケルトン仕様で立体感を強調したダイヤルからは、トゥールビヨン+クロノグラフの複雑機構や、コラムホイールが一望できる。モデル名の由来ともなっている、四方をツメでつかんでいるように見えるケースは、複数のパーツで構成された非常に凝ったもの。昨年発表の18KRG+PVD加工を施したチタンのコンビモデルに加えて、今年は18KWGとオールチタンのモデルが登場した。モノカラーのケースは、よりシャープな印象。

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文:越知絵里香 写真:板津亮
※表記は2009年2月現在のものになります。
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