＜2008年までにエコ・ドライブ搭載商品を売り上げの80％にまで引き上げる＞というここ数年の取り組みの達成と高い技術力を背景に、今後はさらなるウォッチデザインの強化、重視を明言したのが2009年のシチズン（CITIZEN）であった。シチズン（CITIZEN）だからこそ可能なデザインへの挑戦である。
　そして、そうした新しいウォッチデザインコンセプトへの飛躍と同時に、クォーツウォッチの超複雑機能を誇る「カンパノラ」シリーズからも、新たに「デュアルタイム」、「コスモサイン」が登場。「デュアルタイム」は、「カンパノラ」シリーズ初の漆を使ったダイヤルで奥行きのある美しさを表現し、「コスモサイン」は、国際天文年である2009年、スペックを更にプラスして、まさに小宇宙を文字盤に写し取ったような出来映えに仕上げた。
　また、「エクシード　マニフィーク　“コレクション サフィール”」は、大胆にカットしたサファイアクリスタルがまるでジュエリーのような輝きと美しさを誇るとともに、エコ・ドライブを搭載し、シチズン（CITIZEN）が表現する大人の女性の世界を楽しむことが出来る。そして、常に日本的な美意識を忘れないラグジュアリーライン「カリディア　咲夜桜姫」シリーズから新しいモデルが誕生、桜の花の艶やかさと儚さを見事に表現した。いずれもシチズン（CITIZEN）の世界観を余すことなく広げ、新たなフィールドから時計の未来を牽引する魅力にあふれている。

　　『古事記』や『日本書紀』において、その美しさを咲き誇る桜のごとく称えられた女神・木花咲耶姫（コノハナサクヤヒメ）をイメージした「カリディア　咲耶桜姫（さくやさくらひめ）」から、第2弾モデルが発表された。古来 より、日本人が愛してやまない桜の花を植字したインデックス、桜のレリーフをあしらった電波針、そして桜の花の彫刻をほどこしたダイヤルと、まさに桜の美しさを腕時計で開花させたモデルである。日本の普遍的な美意識をテ ーマとした「カリディア」シリーズの中でも、リューズガードに埋め込んだダイヤ、リューズにあしらったパールなど、繊細な仕上がり。しかしもちろんこうした美の奥にも、エコ・ドライブ電波時計というシチズン（CITIZEN）の 高い技術を備え、まさに才色兼備なレディースウォッチと言える。

文：天野靖恵　写真：板津亮

※表記は2009年6月現在のものになります。