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2019 watch trendデータを元に振り替える2019年のウォッチトレンド 02

レポート2:
【時計の生産本数は減少しているが、売り上げは上昇。しかも300CHF(約32万円)以上の価格帯でその傾向が顕著】

データを元に振り替える2019年のウォッチトレンド座談会。左からGressive編集部の竹石、田中、名畑、篠田

篠田:時計の価格が高くなったという声は、色々なところで聞かれますよね。為替や人件費の影響など、様々な要因がありますが、ユーザーとしてはあまりうれしくない状況ではある。しかしながら時計はしっかり売れているようです。レポートを見ても、スイスからの輸出本数は、-13%とかなり低下していますが、それでも金額は+3%と上がっています。


名畑:しかも3000CHF以下は、本数も金額も下落しているわけでしょ。つまり作られていないし、売れてもいないということ。かつては30万円も出せば、それなりに名の通ったモノが買えた。それこそバルジュー搭載のクロノグラフとかね。でも今はすぐに50万円! 自社製なら100万円という時代になりましたよね。そういう中で頑張っているのは、老舗ですとボーム&メルシエ。新興ブランドならノルケインなんて面白いですよ。



篠田:ボーム&メルシエ「クリフトン ボーマティック」なんて、歴史、デザイン、ムーブメント、価格と4拍子揃った凄い時計ですからね。



竹石:モーリス・ラクロア「アイコン」も人気らしい。やっぱり堅実なものつくりをしていれば、30万円以下という価格帯でも評価される。



名畑:高価な時計は強みが明確ですが、ミドルレンジは総じて総合力勝負。モノは悪くないけど、突出したモノにはなりにくい。だからこそ、時計店の理解度が大切になっていますよね。


田中:高価な時計は価格に見合ったクオリティですが、それ以上に“高いお金を出したんだから、絶対に後悔なんてしていない、満足なんだ”という暗示も強いはず。その点でも、こういったミドルレンジは啓蒙が大切になってくるでしょうね。


篠田:ユーザー側も、売る側も、しっかりと見る目を養わないといけないですね。


名畑:となると、国産ブランドなんて狙い目だと思いますよ。セイコー「プレザージュ」の有田焼ダイヤルモデルなんて、まさに“セイコーの良心”ですよ。スイスブランドではあの価格は絶対に無理ですから。



竹石:セイコーといえば「5スポーツ」はどうですか? あの価格帯なのに機械式ムーブメントを搭載するという点には、セイコーの心意気を感じます。


名畑:もちろんいい時計なんだけど、かつての5スポーツを知っている世代としては、ちょっと物足りないかな。70年代当時の方がもっとアバンギャルドだったからね。むしろもっと攻めて欲しかった。そういう価格帯の時計でもあるわけだし。


田中:そうですね。我々世代にとっては、価格帯も含めて“サブ時計”なわけですから、もっと遊んだモデルがあってもいいかもしれない。


篠田:価格帯的にはスマートフォンやスマートウォッチと勝負するわけですから、コンサバになってもしょうがないですからね。


名畑:その点、カシオ「G-SHOCK」は凄いよね。限定生産の金無垢G-SHOCKで世間を騒がせつつ、しっかりとメタル製の5000シリーズで結果を出す。カシオは攻めてますね。



篠田:ミドルレンジという点では、新生アイクポッドにも注目です。かつては、マーク・ニューソンがデザインしたということで、プロダクトデザイン好きからも注目されましたが、今回からはエマニュエル・ギュエが担当。彼はロイヤル オークの進化版として「ロイヤル オーク オフショア」のデザインを担当した人物。こういった中継ぎ登板が得意なタイプなのかな?


名畑:そもそもデザイン重視なブランドですから、無理に機械式にせずとも魅力は伝わる。こういったデザインは、むしろミドルレンジならではの魅力ですし、市場に刺激を与える存在になってくれるといいですね。


竹石:初代を知らない人にとっては新鮮でしょうね。こういう所から新しいユーザーを開拓できるといい。同様に、ルイ・エラール×アラン・シルベスタインのコラボレーションも、今後が楽しみです。






取材・文:篠田哲生 / Report&Text:Tetsuo Shinoda
写真:江藤義典 / Photos:Yoshinori Eto


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