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Watch Person Interview vol.63  パルミジャーニ・フルリエ 時計師 ミシェル・パルミジャーニ インタビュー

名作「トリック」の原点。それは、
海辺で見つけた1枚の貝殻

古代ギリシャの建築様式に用いられた柱の台座の呼称からネーミングされた「トリック」”

古代ギリシャの建築様式に用いられた柱の台座の呼称からネーミングされた「トリック」。この形状をケースに応用するのみならず、ベゼルには、ローレット加工を施し、柱の装飾を想起させる仕上がりとした。

「1990年のことでした。休暇でマレーシアに行った時、海辺で1枚の貝殻が目にとまったのです。歩いている時だったので、45度くらいの角度から見ていたでしょうか。最初は平たいものだと思ったのですが、実際に手に取り、横から見ると、ずいぶんと厚みがあったのです。平たく見えたのは、視覚的なまやかしだったのですね。そして、これは私が時計を作る上でのいいアイデアではないかと考えたのです」


  1996年、パルミジャーニ・フルリエの創設とともに誕生した「トリック」。時計師ミシェル・パルミジャーニ氏がブランド創設後に初めて手掛けたモデルは、今なお賞賛される名作であり、これを契機として以後、さまざまなモデルが生み出されていく。そんな「トリック」が誕生した経緯について訊ねると、パルミジャーニ氏は、それがまるで昨日の出来事であるかのように、当時のことを克明に語り始めた。


「私が時計を作る時、中身が複雑な機構になるであろうことは、容易に想像できました。当然、複雑になればケースは厚くなってしまいます。それを薄く見せるための方法として、貝殻の視覚的効果は非常に有効だと考えたのです」


  こうして誕生したのが、二重の円環を備えた「トリック」である。真横から見ると厚いが、斜めから見たときには薄く見える。パルミジャーニ氏が見つけた貝殻の効果は、時計づくりにしっかりと応用された。


  しかし、「トリック」を構成するのは貝殻の持つ視覚的効果だけではない。そこには、若き日に建築家を志していたパルミジャーニ氏の建築的思考も取り入れられている。


「古代ギリシャやローマ時代、柱を立てる際の台座の部分は『トルス(torus)』と呼ばれていて、その形容詞が『トリック(toric)』になります。つまり、このモデルは自然界の産物と建築の要素から構成されたモデルなのです」


  そんな最初の「トリック」を製作するにあたり、パルミジャーニ氏は“側面”からデザインを始めたという。


「他の人は誰もやらないですよね(笑)。時計をデザインする際は、正面の平面図から描いていくのが普通でしょう。でも、私の場合はエルゴノミクスを考えて作るので、それが最も関係する側面からデザインしているのです」


  パルミジャーニ氏がブランドを象徴するファーストモデルとして手掛けた「トリック」。それは、彼の人柄が示すように、上品かつ理知的な雰囲気を携えた1本となった。

取材・文:竹石祐三 / Report&Text:Yuzo Takeishi
写真:堀内僚太郎 / Photos:Ryotaro Horiuchi


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