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AUDEMARS PIGUET2023年の新作時計速報 オーデマ ピゲのイベント「AP SOCIAL CLUB」で2023年の新作最速レポート! 02

 アフターコロナの時代となる2023年。3月末にはジュネーブで「ウォッチズ&ワンダーズ」が開催されるが、それに先駆けてオーデマ ピゲは、1月末に本拠地ル・ブラッシュに世界各国のジャーナリストを招いてのイベント「AP SOCIAL CLUB」を開催。その現地レポート第二弾をお送りしよう。


イベント「AP SOCIAL CLUB」

DAY2

 2月頭のスイス・ジュウ溪谷は、8時ごろにならないと夜が明けない。薄暗い中で起床し、身支度を整えてロビーに向かう。オーデマ ピゲの新作発表イベント「AP SOCIAL CLUB」の2日目は、ル・ロックルに移動して新作のプレゼンテーションを受けるのだ。


 今滞在しているル・ブラッシュはウォッチバレーと呼ばれるジュウ溪谷のほぼ西端に位置するが、ル・ロックルはもっと東側にあり、ラ・ショー・ド・フォンとともに「時計製造業の都市計画」ということで、世界遺産に登録されている。ここにはオーデマ ピゲの技術力の根源である複雑時計工房「オーデマ ピゲ ルノー・エ・パピ」を発展させた「マニュファクチュール・デ・セニョル」があり、その中で新作のコンプリケーションウォッチを見せてもらうのだ。


 ホテルからバスに乗り込み、ジュウ湖横の道路を経てニューシャテル湖を経由し、再び山道をグングン上がっていく。美しい雪景色に見とれているうちに、ル・ロックルの丘の上に建つ近代的なファクトリー「マニュファクチュール・デ・セニョル」に到着する。



美しい音色を奏でる複雑な楽器
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」


 個人的な思いだが、数ある複雑機構の中でもチャイム機構が一番好きだ。精度や精密さはある程度数値化した基準があるが、“キレイな音”や“心地よい音”は数値化できない。高度な技術でありながら、あくまでも人の感性に訴えかけるという価値を重視するという点に惹かれるのだ。


「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」は、正時やクオーターになると教会の鐘のように音を奏でるグランドソヌリやプチソヌリを搭載し、もちろんボタンを押すと現在時刻を知らせるミニッツリピーター機構も搭載する。しかも3つの音を奏でるカリヨンタイプなので、メロディも美しい。


 ちなみにこのモデルは「CODE 11.59」らしく、ミドルケースにセラミックを使用している。異なる素材のミックスは音色に影響を与えそうだが、オーデマ ピゲ独自のスーパーソヌリは反響板で音を響かせる機構なので、音色に影響はないという。華やかなメカニズムと理論的な設計。それがこの時計の魅力となっている。



クロノグラフ機構に深みを与える
「ロイヤル オーク コンセプト スプリットセコンド クロノグラフ GMT ラージデイト」


 メジャーな付加機構のひとつであるクロノグラフは、あまりにも定番すぎて、ありがたみが薄くなっている。しかしかつては複雑機構のひとつであり、今でも「時を操る」という他にはない魅力を持っている


「ロイヤル オーク コンセプト」は、オーデマ ピゲの未来を語るコレクションであり、これまでは卓越したメカニズムを、独創的なデザインや構造のムーブメントに組み合わせてきた。しかし新作の「ロイヤル オーク コンセプト スプリットセコンド クロノグラフ GMT ラージデイト」は、スプリットセコンドクロノグラフを主軸としている。トゥールビヨンなどのハイコンプリケーションと比べると機構の複雑度は下がるように思えるが、実際には、搭載するCal.4407は600を超えるパーツで構成される超複雑機構であり、スケルトンダイヤルから見える立体的なメカニズムには、ただただ圧倒されてしまう。


 ちなみにダイアル上には“AP”や“Audemars Piguet”といったロゴはない。これはデザインとスタイルだけでも、十分オーデマ ピゲの時計であるとわかってもらえるという自信の表れなのだ。


これぞ究極の贅沢ウォッチ
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ ウルトラコンプリケーション ユニヴェルセル RD#4」


 複数のハイコンプリケーション機構を搭載するモデルをグランドコンプリケーションと呼ぶが、オーデマ ピゲの最新作は”ウルトラ“コンプリケーションと命名した。グランドを上回る存在であると名乗る理由は、そのサイズにある。


 グランドコンプリケーションモデルは、多くの機構を時計に組み込むために、ケースサイズを妥協する場合が少なくない。しかし50㎜近いケース径で”腕時計“と名乗る、いささか乱暴である。その点、オーデマ ピゲの最新作「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ ウルトラコンプリケーション ユニヴェルセル RD#4」は、そのサイズに驚かされた。


 そもそもこのモデルは1899年に製作された懐中時計「ユニヴェルセル」へのオマージュとして作られた。グランドソヌリ、プチソヌリ、ミニッツリピーター、フライングトゥールビヨン、セミグレゴリアン パーペチュアルカレンダー、スプリットセコンド式クロノグラフなど23の複雑機構と、17の特殊なテクニカルデバイスを搭載する高度なメカニズムを搭載するが、時計のケース径は42㎜で、ケース厚は15.55㎜。しかも自動巻き式で、防水性能は2気圧。しかも大きく美しく音を響かせるスーパーソヌリになっている。


 機構を妥協せず、利便性を意識し、常識的な腕時計のサイズに収める。それは他にはない挑戦であり、“ウルトラ”と名乗るにふさわしい。しかも安全装置なども組み込んでおり、複雑でありながら普通に使えることを目指した。 ウルトラなコンプリケーションウォッチを日常使いする。そんな贅沢も、この時計なら可能なのだ。


 ル・ロックルにある「マニュファクチュール・デ・セニョル」でのプレゼンテーションは、天才時計師であるジュリオ・パピ氏から直接プレゼンテーションを受ける機会もあり、時計の仕事をしてきた者にとって夢のような時間だった。


 夜はル・ブラッシュのオーデマ ピゲ本社横に作られたミュージアム「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」に徒歩移動。コンプリケーションウォッチを中心に、歴史的なマスターピースを展示するミュージアムには、複雑時計工房を備えており、オーデマ ピゲの過去、現在、未来が詰まっている。この場所で行われた華やかなパーティーにて「AP SOCIAL CLUB」は閉幕。高度なウォッチメイキングとラグジュアリーなホスピタリティを心から楽しめるイベントとなった。


INFORMATION

オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)についてのお問合せは・・・

オーデマ ピゲ ジャパン株式会社
〒104-0061 東京都中央区銀座6-5-13
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