Orient Star(オリエントスター)
人気沸騰の『ダイバー1964 2nd エディション』に
さらなる進化を遂げたチタンモデルが登場!

 1960年代、世界的なマリンスポーツのブームに触発されて誕生したオリエントのダイバーズウォッチ。2021年にはそのオリジナルモデルをモチーフにした『ダイバー1964』が登場して絶大なる人気を獲得した。さらに2022年にはオリエントスターのダイバー二号機のスタイルを踏襲した『ダイバー1964 2ndエディション』が発売され、これも人気モデルとなった。そして2023年、その『ダイバー1964 2ndエディション』にチタン製のケース&ブレスレットを採用した最新バージョンが登場。さて、それはどんな仕様で、どのように進化したのか? その謎に迫ってみよう。


ケース&ブレスレットにチタンを採用し
あらゆる点で進化を遂げた最新モデル

新たにチタン製のケース&ブレスレットを採用して発表された『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン』

新たにチタン製のケース&ブレスレットを採用して発表された『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン』。ケース径は41mm。重量は113g。現代のダイバーズウォッチとしては、やや小ぶりなだけに腕へのフィット感は抜群。アウトドアだけでなく日常使いからビジネスまで幅広く対応できる万能ウォッチである。

 第二次世界大戦の荒廃から立ち上がり、経済的にもある程度の安定を取り戻した1950年代末。世界的にマリンスポーツのブームがまき起こり、そこで注目されたのが防水性に優れたタフなダイバーズ・ウォッチだった。


 そんな時代に我が国最初期のダイバーモデルとして登場したのが1964年に発売された『オリンピアカレンダー ダイバー(注)』である。日付表示を搭載し、ブラックのダイアルに夜光入りのアロー針と太いインデックス、高い防水性と経過時間の把握に役立つ回転式ベゼルなどの数々の機能を持つ『オリンピアカレンダー ダイバー(注)』は、海でのレジャーや登山などアウトドアでの活動に最適なモデルとして、瞬く間に人気を獲得した。


 さらに同年、オリエントによるダイバーモデルの二号機として、自動巻きムーブメントを搭載した『カレンダーオートオリエント(注)』が登場。ブラックダイアルにブラックのベゼル・インサートを装備する引き締まったスタイルと、自動巻きモデルならではの利便性が評価され、絶大なる人気を博した。


 これらオリエントの初期ダイバーモデルは、今やヴィンテージ市場にもなかなか出回らない幻のモデルだが、2021年、初代モデルのデザインを踏襲しつつ、現代の高度な技術とダイバーウォッチの厳格な規格に基づいて新開発された『ダイバー1964』が登場。2022年には二号機である『カレンダーオートオリエント(注)』をモチーフにしたステンレススチールケースの『ダイバー1964 2ndエディション』が登場した。そして2023年、この2ndエディションの最新バージョン『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン』が、ケースとブレスレットにチタンを採用して発売され、高い機能性に加え、軽さと非アレルギー性という新たな“機能”を獲得したのだ。


(注)現在は販売終了



オリエントスター
M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン

M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン

M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン
Ref.:RK-AU0701B
ケース径:41.0mm
ケース厚:14.3mm
ケース素材:チタン(プロテクトコーティング)
防水性:200mスキューバ潜水用防水(ISO 6425規格準拠)
ストラップ:チタン
ムーブメント:自動巻き、Cal.F6N47、22石、50時間以上パワーリザーブ
仕様:時・分表示、日付、秒針停止装置付き、日差+25秒~-15秒、ねじ式りゅうず、逆回転防止ベゼル、耐磁1種
価格:176,000円(税込)


ケースとブレスレットは、チタンならではの質感を活かしたグレートーンと筋目基調で統一されている

ケースとブレスレットは、チタンならではの質感を活かしたグレートーンと筋目基調で統一されている。その輝きを抑えたチタンならではの渋いトーンが、アウトドアでのツールとしての高い機能性をより強くアピールする。また、回転ベゼルのインサートもマットなグレーを採用することで、全体としての統一感が高められている。


1964年当時にはなかったサイズ調整が簡単にできる中留めエクステンション構造を装備する新開発のプッシュダブルロック三つ折式ブレスレットを装備。あらゆる面でスペックアップが実現している。

1964年当時にはなかったサイズ調整が簡単にできる中留めエクステンション構造を装備する新開発のプッシュダブルロック三つ折式ブレスレットを装備。あらゆる面でスペックアップが実現している。



1964年ダイバー二号機と
2023年最新モデルを徹底比較

 では早速、最新作『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン』と、そのオリジナル(原型)である1964年の『カレンダーオートオリエント(注)』を比較しつつ、最新モデルの高い機能性について研究してみよう。


 まず最初に紹介したいのは、2021年の復刻モデルから、これらのモデルは現代の ISO(国際標準化機構)が定めるダイバーズ・ウォッチの規格である「200m防水潜水時計」の基準をクリアしていることだ。1964年当時、「ダイバー」という呼称を用いながらも、防水時計の性能を示す明確な規格が存在しなかったため、原型モデルでは「高い防水性(40m)の時計=ダイバー・ウォッチ」ということで、この名を使っていた。しかし現在では厳密な規格が確立されたため、オリエントの『ダイバー1964』コレクションも、その基準にクリアしたモデルとなっている。


 搭載するムーブメントは、約50時間以上のパワーリザーブ(フルに巻き上げたときの最大駆動時間)を備える高性能な自動巻きキャリバー。このパワーリザーブを表示するインジケーターが12時位置に付加されたことも、オリジナルとの大きな違いである。


 さらにダイアルを保護するガラスは、AR(反射防止)コーティングが施された両球面サファイアクリスタル。オリジナルはカーブのついたプレキシガラスであったから、そのクリアさと、すっきりした見え具合で、機能は圧倒的に向上している。


 もちろん、オリジナル同様、3時位置の日付表示や蓄光入りの太いインデックスと針は継承されているが、初代ダイバーの時針が『オリンピアカレンダー ダイバー(注)』では矢印型のアロー針だったところ、二代目の『カレンダーオートオリエント(注)』では大きな丸いドットに夜光塗料を入れたものに変更されており、この点も忠実に再現されている。


 また2022年に発売された2nd エディションのステンレススチール・モデルに比べ、チタンケース&ブレスレットの最新作では、約35%もの軽量化に成功。そもそもチタンは海水や汗などに強く腐食に耐え、金属アレルギーを起こしにくく肌なじみの良い素材だが、オリエントスターではその表面にプロテクトコーティングを施すことで耐摩耗性を強化し、より一層、厳しい環境に耐えることのできるタフなモデルへと進化させている。


左は1964年に発売されたオリエントによるダイバー二号機である『カレンダーオートオリエント』。右は2023年の最新バージョンとして発表された『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン」である。

左は1964年に発売されたオリエントによるダイバー二号機である『カレンダーオートオリエント(注)』。右は2023年の最新バージョンとして発表された『M42 ダイバー1964 2nd エディション F6 デイト 200m チタン」である。


左のオリジナルモデルでは40m防水だったが、右の現行モデルは国際的なダイバーウォッチの規格である「ISO6425規格」に準拠し、200mスキューバ潜水に対応する防水仕様となっている。

左のオリジナルモデルでは40m防水だったが、右の現行モデルは国際的なダイバーウォッチの規格である「ISO6425規格」に準拠し、200mスキューバ潜水に対応する防水仕様となっている。


左のオリジナルはステンレススチールのケースとブレスレットを採用していたが、最新作ではチタン製ケース&ブレスレットに耐食性が高いアルマイトリングを組み込んだ回転ベゼルを採用。ラグの造形もシャープに仕上げられている。(右の写真はステンレススチール仕様のRK-AU0601B)。

左のオリジナルはステンレススチールのケースとブレスレットを採用していたが、最新作ではチタン製ケース&ブレスレットに耐食性が高いアルマイトリングを組み込んだ回転ベゼルを採用。ラグの造形もシャープに仕上げられている。(右の写真はステンレススチール仕様のRK-AU0601B)。


オリジナルにはなかったディテールの代表が、オリエントスターのアイコニックな機能である12時位置に設置されたパワーリザーブインジケーターである。これによってゼンマイの巻き上げ残量が一目で確認できる。蓄光入りのインデックスはスタイリッシュさと機能性を両立させた視認性に優れたドットを採用。(右の写真はステンレススチール仕様のRK-AU0601B)。

オリジナルにはなかったディテールの代表が、オリエントスターのアイコニックな機能である12時位置に設置されたパワーリザーブインジケーターである。これによってゼンマイの巻き上げ残量が一目で確認できる。蓄光入りのインデックスはスタイリッシュさと機能性を両立させた視認性に優れたドットを採用。(右の写真はステンレススチール仕様のRK-AU0601B)。


(注)現在は販売終了





構成・文:名畑政治 / Composition & Text:Masaharu Nabata



※価格は2023年10月26日現在のものです。
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