薄く加工された白蝶貝の表面にブルーグリーンと濃いブルーの塗装を施すことでグラデーションを表現。これが白蝶貝特有の模様と重なることで、まさしくオーロラのような、神秘的な表情を描き出している。
1951年に誕生し、70年以上にわたって高い支持を得る国産機械式時計ブランド、オリエントスター。確かなクオリティに加え、スケルトンダイアルやセミスケルトン、そしてムーンフェイズといったクリエイションは、今やブランドを象徴するものになっている。だがその一方で、時計全体のイメージを決定づけるデザインは多岐にわたっており、オリエントスターではこれまで、外装デザインのテイストによって、クラシックやコンテンポラリー、スポーツといったコレクションに振り分けていた。しかも分類する際の規定はなく、またコレクションを通貫するテーマもなかったため、ブランドの方向性を示す明確な柱は見えにくくなっていた。
こうした状況を打破すべくオリエントスターは2023年秋、主に10万円以上のモデルを中心にコレクションを再編した。それが「Mコレクションズ」である。そもそもオリエントスターのネーミングは、ブランド創設時に「“輝ける星”と呼ばれる機械式時計を作りたい」という想いから付けられたもの。新しいコレクション体系は、ブランドの根幹となるこの想いを継承しながら、フランスの天文学者シャルル・メシエが作成した星雲や星団、銀河の分類であるメシエカタログの頭文字「M」を用いて名付けられた。コレクションはデザインの方向性によって「M45」「M34」「M42」の3つに分類されるのみならず、それぞれにストーリーを持たせることで、その違いも明確にしている。
M34はペルセウス座のメシエ番号が与えられたコレクション。ギリシア神話に登場し、星座の由来となった英雄ペルセウスをイメージした先鋭的かつ力強いディテールを備えながら、カラーや素材、仕上げにおいては常に時代の潮流を先取りしたモデルを展開するという。その第1弾が「M34 F7 セミスケルトン」。ラグにはエッジを効かせ、時分針はヘアラインとポリッシュで仕上げ分けすることでシャープなイメージを作り上げるなど、M34コレクションのデザインコンセプトをしっかりと取り入れたモデルとなっている。
ケースの造形はM34の由来となったペルセウスをイメージしてデザイン。顕著に表れているのがラグ部分で、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせたシャープで力強いフォルムになっている。
こうしたケースデザインもさることながら、M34 F7 セミスケルトンにおいて最も目を惹くのがオーロラをイメージしたダイアルだ。この鮮やかで神秘的な表情を具現するために用いられたのは白蝶貝。オリエントスターではこれまでに何度となく採用され、数々のタイムピースにエレガントなニュアンスを添えてきた素材だ。今作では薄くスライスした白蝶貝の表面にブルーグリーン、さらに12時側と6時側にはブルーを着色してグラデーションを表現。これが白蝶貝特有の模様と重なり合うことで、オーロラを想起させるような、実に神秘的で優美な表情を描き出すことに成功したのだ。
そして本作におけるもうひとつの特徴が、ブランドの象徴的なクリエイションであるセミスケルトンのダイアルだ。ダイアルの9時位置に設けられた窓からは、意匠登録された特徴的なフォルムのテンプ受けがその姿を現し、エレガントな色調のダイアルにアクセントを加えている。しかも、こうした窓のカッティングやインデックスをセットするような工程は、薄い白蝶貝が割れてしまう可能性もあるというから、エプソンの高い技術力が伺えるだろう。
搭載するムーブメントは自社製のCal.F7F44で、日差+15秒~-5秒の精度を誇り、約50時間のパワーリザーブを実現する。シースルーバックから波目模様が施されたローターが見られるほか、ダイアル9時位置の窓からは意匠登録された独特な形状のテンプ受けも確認できる。
もちろん、M34 F7 セミスケルトンがアピールするのは、こうしたデザイン面ばかりではない。本作では2022年以降に発売されたブレスレットモデルと同様にピッチの短いH駒ブレスレットを採用。駒が手首に滑らかに沿う、実に快適な装着感を実現している。またサファイアガラスには、セイコーエプソンの特許技術であるSAR(両面無反射)コーティングが施され、ガラスの耐傷性を高めたり、汚れを付きにくくしたりしているほか、ダイアルの視認性も向上させているなど、実用性もしっかりと考慮した時計に仕上がっているのだ。
コレクションのコンセプトを踏まえたケースデザインにエプソンの高い技術力が垣間見られる幻想的なダイアルを備え、しかも日常使いに最適なディテールを加えたM34 F7 セミスケルトンは、まさにオリエントスター新章のスタートに相応しいモデルと言えるだろう。
2022年以降に発売されたブレスレットのモデルと同様、このモデルでもピッチの短いH駒ブレスレットを採用。ブレスレットは手首に滑らかに沿い、軽快な着け心地が得られる。
セイコーエプソンの特許技術であるSAR(両面無反射)コーティングを施したサファイアガラス。ガラスの耐傷性を高めるとともに、汚れも付きにくくするなど、高い視認性を長期間にわたって実現する。
「オリエントスター M34 F7 セミスケルトン」共通スペック
ケース径:40mm
ケース厚:13mm
ケース素材:ステンレススティール(SUS316L)
ブレスレット:ステンレススティール(SUS316L)
防水性:日常生活用強化防水(10気圧)
ムーブメント:自動巻き、Cal.F7F44、パワーリザーブ50時間以上
仕様:時・分・秒表示、パワーリザーブ表示、シースルーバック
取材・文:竹石祐三 / Report & Text:Yuzo Takeishi
写真:江藤義典 / Photos:Yoshinori Eto
全国のオリエントスター正規販売店でオリエントスターフェアを開催いたします。
「Mコレクションズ」をご試着されたお客様に、オリエントスターオリジナルノベルティをプレゼントいたします。
フェア期間は2023年10月26日(木)~2023年12月10日(日)となります。この機会に是非、お近くのお店へ足をお運びください
※フェア開催日程については店舗により異なる場合がありますので、詳細については各店舗にお問い合わせください。
オリエントスター(Orient Star) についてのお問い合わせは…
www.orient-watch.jp/contact/
>>>オリエントスター(Orient Star)取扱いGressive掲載店舗一覧
>>>オリエントスター(Orient Star)公式サイト
※価格は2023年10月12日現在のものです。
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