ケースからブレスレットにかけての流麗なラインがエッジの立った造形によって強調され、内に秘めた高精度ムーブメントの存在を無言のうちに主張する『The CITIZEN』の新型メカニカルモデル。ブラックダイヤルが際立つRef.NC0200-90Eは、電鋳技法による陰影感に富んだ文字板特徴とする個性的なモデル。
品格あふれるスタイルと高い精度を特徴とし、国産時計の名門シチズンのフラッグシップとして君臨する『The CITIZEN』。このコレクションに先ごろ加えられたのが、2010年発表の自動巻きムーブメントCal.0910以来、実に11年ぶりとなる完全新設計による自動巻きムーブメントCal.0200を搭載する『The CITIZEN メカニカルモデル』である。
しかし、なぜ新たな機械式自動巻きムーブメントの登場までに11年もの歳月が流れたのか? その背景には、実はシチズンによる機械式時計開発の質的向上を目指した壮大なプロジェクトがあった。
2012年、シチズンは世界遺産に登録される時計の聖地、スイスのラ・ショー・ド・フォンに拠点を置くラ・ジュー・ペレ社を傘下に収めた。ラ・ジュー・ペレ社はスイス屈指の高級ムーブメント開発会社として知られ、有名ブランドの依頼を受け、新規ムーブメントや複雑モジュールの開発もこなすハイエンドな技術者集団である。
『The CITIZEN』久々のメカニカルモデルのケースバックはサファイアクリスタルによるシースルーバック仕様。シチズンとラ・ジュー・ペレ社との協業から生まれた審美性にも優れたムーブメントCal.0200の美しさを堪能できる。
今回、新たに開発されたCal.0200は、シチズンの持つ高精度加工の技術とラ・ジュー・ペレ社の保有するスイスの伝統に根ざした装飾加工技術を融合。これにより精度はもちろん、審美性でも最上の仕上げを施し、手にする喜びを感じられる仕上がりだ。
まず外装を見てみよう。Ref.NC0200-90Eのブラックダイアルには、“電鋳”と呼ばれる手法によって陰影に富んだ砂地模様が現れ、光の当たる角度により豊かな陰影と繊細な色調の変化を楽しむことができる。“電鋳”とは電気化学反応を利用し、電解液中の金属イオンをマスターの表面へ析出させ、これを剥離して忠実な形状を作製する技術。
ブルーダイアルのRef.NC0200-81Lでは、伝統的な放射状のサンレイパターンを刻んだ金属板に薄いブルーの塗装を施し、さらに透明塗料によるトップコートを施した後に丁寧な研磨を行うことで、塗膜の底から光を反射する深みある光沢感を実現している。
また、ダイヤルにあしらわれたイーグルは『ザ・シチズン』のシンボル。1000m先の獲物も見つけられる卓越した視力を持つ鷲は、未来を見据えて行動する「先見性」の象徴であると同時に、古来より人とパートナーシップを築く生き物。その特徴から「常に先を見据え、理想を追求する」「身に着ける方に永く寄り添う」という『ザ・シチズン』の哲学が反映されている。
ケースとブレスレットが一体となり、流れるようなラインを形成する立体的な造形も、この新しい『The CITIZEN メカニカルモデル』の大きな特徴となっている。滑らかに可動するリンクによって腕へのフィット感も抜群である。
高い加工精度で美しく仕上げられた部品が結集し、やがてムーブメントとなって動き出す。そんなストーリーを端的に表現したCal.0200のイメージ動画。そこには開発者たちの熱い思いが込められている。
シチズンが自社で設計開発と製造組立を行いつつ、ラ・ジュー・ペレ社の装飾技術を導入して誕生した新型自動巻きムーブメントCal.0200は、高い精度と美しさを兼備する注目の存在である。
その精度はスイスの公認クロノメーター規格を凌駕する平均日差-3~+5秒を実現。ブレスレットを取り付ける前に時計本体の完成状態で、17日間にも及ぶ自社検査を実施。それは6つの姿勢と3段階の温度で設定されたさまざまな条件下で検査を行い、これに合格したものだけに自社規格検定合格証が添付される。
そして、機械式時計の正確な作動の要(かなめ)である「てんぷ」には、経時変化や衝撃に強く、高い時間精度と長期の持続性に適したフリースプラング方式を採用。時間精度の調整は、「てんぷ」の4本のアームに取り付けられたマスロットの調整により行うシステムだ。この方式は「ひげぜんまい」の有効長を微調整する緩急針の調整装置はないため、極めて高度な部品加工の精度が要求される。そこでシチズンは新規に「てんぷ」の製造工程を開発。さらに他の脱進機部品には光発電エコ・ドライブ ムーブメントの部品製造で培ったLIGA工法(微細構造物形成技術)を採用するなど、既存の機械式ムーブメントのレベルを超越した最先端の技術が用いられている。
このような部品精度の追求に加え、ラ・ジュー・ペレ社が持つ美しい装飾技術を導入。だからといってそれは決して華美に飾り立てることを意味しない。Cal.0200の地板にはスイス伝統の「ペルラージュ」と呼ばれる細かな円を重ねた装飾が施され、輪列を支えるブリッジには「サティナージュ」と呼ばれるヘアライン仕上げと、エッジにはダイヤカットによる面取りが施されている。
この念入りな仕上げによってCal.0200は豊かなコントラストと立体感を獲得。視覚的な面からも最上級の高精度ムーブメントであることをアピールするのだ。
一見するとシンプルだが、地板のペルラージュ加工はもちろん、ブリッジのサティナージュ仕上げやエッジのダイヤカットなど、日本とスイスの装飾加工技術の粋を集めて生み出された新型自動巻きムーブメントCal.0200。その高い精度と美しさを堪能したい。
シチズン(CITIZEN) についてのお問い合わせは…
シチズンお客様時計相談室(受付時間9:30~17:30/祝日を除く月~金)
TEL:0120-78-4807
>>>シチズン(CITIZEN)取扱いGressive掲載店舗一覧
>>>シチズン(CITIZEN)公式サイト
※価格は2021年8月25日現在のものです。
※掲載されている情報及び価格は、各ページが公開された時点のものとなり、変更されている可能性がございます。ご了承ください。