前回(※第二回目はこちら)、福岡にある老舗百貨店「岩田屋」の新館4階にある時計売場にて、九州唯一の取扱いである「ロジェ・デュブイ」の人気モデル「エクスカリバー」の魅力をお伺いしました。
今回はその「ロジェ・デュブイ」の真骨頂ともいえる「複雑時計」の魅力について、時計売場 セールスの木下氏に伺いました。

―――「ロジェ・デュブイ」の複雑時計の魅力はなんですか?
木下氏「名作と呼ばれる逸品には伝統が宿ります。『ロジェ・デュブイ』の複雑時計は、まさに伝統が宿る逸品と言うにふさわしいタイムピースです。
そのロジェ・デュブイの真骨頂は「歯車」にあります。
なぜなら、ダブルフライングトゥールビヨンやスケルトンムーブメントのようなブランドを代表するメカニズムのほか、あらゆる種類の複雑機構が自社製造されているからです。
地板や受けだけを抜いてマニュファクチュールを高言するメーカーが増える中、最初から歯車の生産、プロセスを整えた点は特筆に値しますね。
ロジェ・デュブイのすべてのムーブメントはジュネーブが誇る時計製造の伝統を継承し、手作業で丹念に仕上げられた数百個の部品を使用して製造される見事な作品となっています。
厳密な加工や面取りの工程、リューターやヤスリだけで角を45度に落としていく仕上げはまさにロジェ・デュブイの最高レベルのクラフトマンシップと伝統を物語る逸品です。」
木下氏「全パーツを作る自社一貫生産メーカーとして、時計の心臓部であるテンプとヒゲゼンマイまでも自社で開発製造する完全なマニュファクチュールを誇っているのです。
それぞれのムーブメントに刻印された『ジュネーブ・シール』が、そのクオリティを証明しています。
お客様に実際にお手にとってご覧頂くと、その精密で複雑な構造に『言葉がでない』『双輪の連鎖をみているだけでも面白い』とのお言葉を頂きます。視覚的な動きのユニークさも楽しんでいただけますし、ムーブメントとデザインの調和を感じていただけるのは間違いありませんね。」
―――『ロジェ・デュブイ』にとってジュネーブシールとはどういった存在なのでしょうか。
木下氏「ジュネーブ・シールは1886年に正式に制度化された、スイス時計の最高品質を証明する技術認定です。

※エクスカリバー ダブルフライングトゥールビヨンに刻まれた
「ジュネーブ・シール」
木下氏「ジュネーブ州によりごく限られたメーカーだけに授与されている貴重な認証は、時計の機械式ムーブメントがジュネーブ州内にて手作業で製作、組立、調整され、高級時計に求められる最も厳しい基準を満たしていることを証明するものです。
ロジェ・デュブイは全てのムーブメントにジュネーブシールを獲得するという挑戦に立ち向かった唯一のマニュファクチュールであり、時計製造の中でのクオリティを明確に示すシンボルといえます。」
全三回に渡って、「岩田屋」時計売り場セールスの方に「ロジェ・デュブイ」の魅力について伺いました。
隙のないディティール、徹底したクオリティの追求…それらを兼ね備えたブランド力が、「ロジェ・デュブイ」の魅力の理由なのでしょう。 その理由を、九州唯一の「ロジェ・デュブイ」取扱い店である「岩田屋」にて実際手にとって体感してはいかがでしょうか。