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TUDOR | チューダー 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

TUDOR(チューダー) 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

フランス海軍の特殊部隊との共同開発により独自の仕様を携えて誕生したペラゴス FXD。それは、水中ナビゲーションのために設計された、確かなプロフェッショナルモデルである。

 業界でも早期にプロフェッショナル仕様のモダン ダイバーズウォッチを発表した1950年代から、チューダーはフランス海軍のサプライヤーとして1980年代まで腕時計を納入し続けた歴史を持つ。ケースにストラップバーが固定されたその頑丈な構造から名付けられたペラゴス FXDは、フランス海軍と チューダーとのかつての親密な関係を蘇らせる役割を担うのだ。本モデルは、フランス海軍の権威ある戦闘ダイバー部隊として知られる“コマンドー・ユベール”の協力のもと開発された、特殊機能を含む独自の仕様を満たす本物のテクニカルウォッチである。

TUDOR(チューダー) 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

TUDOR AND THE FRENCH NAVY
 2021年、新たな展開を迎えることとなったチューダーと“マリーン・ナシオナル”(フランス海軍)の比類なき物語は、1956年に端を発する。当時、トゥーロンに拠点を置いた仏海軍附属機関の水中研究調査グループ(G.E.R.S - Groupement d'Étude et de Recherches Sous-Marines)は、実際の使用環境で評価するために2種のオイスター プリンス サブマリーナーを取り寄せた。それぞれ100mの防水性能を備えた、自動巻のRef.7922と手巻のRef.7923である。当時のG.E.R.S司令官が下した判断は、いずれの時計も防水性能は「完璧」、そして機能も「完全に正確」。チューダーのダイバーズウォッチの可能性を確信した彼は即座に時計の発注量を増やし、こうしてチューダーは1961年にフランス海軍の正式サプライヤーの地位を得たのである。

 それから数十年にわたりチューダーのダイバーズウォッチは進化を続け、多くのモデルがフランス海軍によって採用された。その中で最も有名なのは、象徴的なブルーのダイアルとベゼルを持つRef.9401だろう。ケースバックに“M.N.”のイニシャルと製造年がエングレーブされたこの型番は、「スノーフレーク」針とスクエアのアワーマーカーを備えたバージョンと、三角形のアワーマーカーを備えた後発バージョンの2種類で展開された。1970年代半ばに誕生したこのモデルは、1980年代まで継続してフランス海軍に提供された。2000年代に入ってからは、特にフランス海軍の潜水学校や戦闘ダイバーの間で使用されていた。公式には20年ほど前に廃盤になったものの、“チューダー M.N.”は今日でも予備兵や退役軍人 の手首に見ることができる。ペラゴス FXDは、まさにこのシンボリックなモデルを着想源としているのである。


A UNIQUE SET OF SPECIFICATIONS
 フランス海軍の戦闘ダイバー部隊と共同で開発されたペラゴス FXDは、彼らが求める一連の技術的仕様を、極めて正確に具現化している。より高い堅牢性と信頼性のためにケース本体に固定されたストラップバーといった、チューダーにとって新しい機能的特徴を多く採用しているのはそのためだ。ラグを延長させたようなその形状は、本モデルならではの独特なシルエットをつくり出している。

 120のノッチを刻んだ回転ベゼルも、ペラゴス FXDに新しく採用された仕様の一つだ。両方向に回転するベゼルには、0から60までの目盛りが反時計回りにあしらわれている。ダイバーズウォッチ規格ISO 6425:2018への準拠よりも、戦闘ダイバーたちの重要な任務である“水中ナビゲーション”に特化したニーズを満たす仕様を優先した結果だ。

TUDOR(チューダー) 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

UNDERWATER NAVIGATION
 水中ナビゲーションでは、綿密に計画されたルートをたどり、水面に浮上することなくピンポイントで目的地へ到達することが求められる。“ライフライン”と呼ばれる紐で互いを繋いだダイバー2名のペアが、磁気コンパスを用い連続した直線の水泳を行う。彼らは各セクションを一定の速度で、設定された時間を計測しながら目的地にたどり着くまで真っすぐ泳ぐ。正確な計時のためには、新しいセクションに入る度にカウントダウンを再スタートする必要があるのだ。そこで役立つのが、本モデルのベゼルにあしらわれた反時計回りの発光性目盛りである。セクションごとに設けられた所要時間に応じて、ベゼル上の数字を分針の位置に合わせればいい。分針が三角形のマーカーに達したらコースを変え、計時担当のダイバーが次のカウントダウンをスタートさせる。さらに、この時計のベゼルリングはケース本体よりも大きくつくられている。長い潜水により冷えて感覚を失ったグローブ着用の手でも操作できるよう、グリップを向上させているのだ。

 ペラゴス FXDの意匠は、歴史的にフランス海軍に採用されてきたチューダー ダイバーズ ウォッチから着想を得ている。例えばネイビーブルーのカラー。そして暗闇の使用でも発光強度 を最大化させるために1969年に導入された、スクエアが先端に付いた「スノーフレーク」針や スクエア型アワーマーカー。他にも、発光塗料を用いたサンドブラスト仕上げのセラミック製回転ベゼルを採用している。さらに、チタニウム製ケース全体にサテン仕上げを施し、そのマットな質感によって光の反射を制限している。しかし本モデルのハイライトは、実はケースの裏側に見つけることができる。錨の上に帽子を載せたデザインのMarine nationale(フランス海軍)のロゴと、かつてのチューダーウォッチのケースバックを彷彿とさせる“M.N.21”(Marine nationale 2021)のエングレービングが施されているのである。


A BRACELET WOVEN IN THE FRENCH NAVY'S HERITAGE
 フランス海軍は歴史的に、チューダー製ダイバーズウォッチをブレスレットなしで発注し、主に手製のファブリックストラップを装着して使用していた。ダイバーたちが特に好んで利用していたストラップが2種あったようだ。それは、ブラックの編み込みのナイロン製ストラップと、グリーンの生地にイエローまたはレッドのラインが特徴的なパラシュートを再利用した弾性バンドから作られた、ハンドメイドのストラップである。ペラゴス FXDでは、フランス海軍のダイバーと密接に関連しているこの後者の超機能的かつ歴史的価値のあるストラップにオマージュを捧げているのである。

 チューダーは2010年にいち早くファブリックストラップを採用して以来、常に先駆者であり続けている。フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営を続けるジュリアン・ フォール社によって、19世紀製の織機を用いて生み出されるファブリックストラップ。それは品質と快適さを両立する唯一無二の存在である。ペラゴス FXDのためにジュリアン・フォール とチューダーは、フランス海軍の戦闘ダイバーが携わる険しい任務にも耐えうる最新技術を反映した新しい構造のストラップを開発した。中央にグレーのラインが入ったネイビーブルーのポリエチレン製織りリボン(幅22mm)にセルフグリップ着脱システムを組み合わせた新ストラップは、あらゆる手首に快適にフィットする。

 偶然にも、1864年創業のジュリアン・フォール社は長きにわたり、赤いポンポンが象徴的なフランス海軍の水兵帽bachi(バシ)の縁につける装飾リボンを独占的に手掛けていた。このリボンには、水兵や操舵手が従事する船や部隊の名前が織り込まれ、軍人として不可欠なパーツであった。

 ペラゴス FXDにはテキスタイルモチーフがエンボスされたワンピースのラバーストラップとチタニウム製“D”バックルも付属する。これまでチューダーが提供してきた中でも、格別なしなやかさと快適性を実感できるストラップである。

TUDOR(チューダー) 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

THE MANUFACTURE CALIBRE MT5602
 ペラゴス FXDに搭載されたマニュファクチュール キャリバーMT5602は時針、分針、秒針を備え、他のチューダーのマニュファクチュール キャリバー同様、特徴的な仕上げが施されている。一体鋳造のタングステン製ローターには透かしがあしらわれ、サンドブラスト加工が施されたサテン仕上げとなっている。ブリッジとメインプレートはサンドブラスト仕上げとポリッシュ仕上げでレーザー加工によりデコレーションが施された。

 堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2ヶ所で固定されたトラバーシングブリッジによって支持される可変慣性テンプを有している。また非磁性のシリコンバランススプリングを備えるほか、MT5602はスイス公認クロノメーター認定を取得している。その認定ではムーブメントの状態で日差が-4秒から+6秒を基準としているが、チューダーはさらにその上、腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4秒というより高い基準を達成している。

 その他の特筆すべき特徴は約70時間のパワーリザーブ。それは金曜日の夜に腕時計を外し、月曜日の朝に身に着けたときに再びゼンマイを巻く必要がないのだ。

TUDOR(チューダー) 2021新作 チューダー「ペラゴス FXD」

PELAGOS FXD
ペラゴス FXD

Ref:25707B/21
ケース径:42.00mm
ケース厚:12.75mm
ケース素材:チタニウム(サテン仕上げ)
防水性:200m(660ft)
ストラップ:セルフグリップ着脱システムによるファブリックストラップ(ネイビーブルーにグレーのセンターライン入り)、テキスタイルモチーフがエンボスされたネイビーブルーのラバーストラップとチタニウム製バックルが付属
ムーブメント:自動巻き、Cal.MT5602、約70時間パワーリザーブ、25石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、秒停止機能による正確な時刻設定、チタニウム製両方向回転ベゼル、セラミック製ディスク、連続した水中ナビゲーションをサポートする反時計回りの60分目盛り、固定構造のストラップバー、チタニウム製リューズ、スチール製ケースバック
価格:443,300円(税込)

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※2021年11月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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