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※カール・フリードリッヒ・ブヘラが1930年にオープさせた店。ルツェルン市内中心部の、かつてのリーギホテル。
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「当時、時計職人たちの多くが山間地帯に住んでおり、確かに優れた技術は持っていましたが、時計製作や技術開発のための資金力に欠けており、またそれらを売り込む販路に乏しかった。そこで、都市の宝飾店や資金力のある職人が、自分たちのノウハウや顧客を活かして、そうした職人の時計の販売を一手に引き受けたわけです。ブヘラもそうしたショップの1つとして時計を取り扱い始めました。つまり、ショップという立場から、ブランディングとマーケティングも行っていたんですね。」
こうして最初は時計の小売りからスタートしたものの、その卓越したマーケティング力から、自社ブランドとしてブヘラ自身の『時計づくり』が始まる。
※ブヘラジャパン株式会社 代表取締役 増田浩藏氏
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「やはり小売りとして時計を扱いながら、エンドユーザーの心、バイイングマインド(買う動機づけ)、つまりユーザーにどういう時計が愛されるのか、というところに到達します。そうしたノウハウを用いて、1919年から正式にブヘラブランドの時計を、それまで関係を培った時計職人たちとコラボレーションして作り、<BUCHERER>の名前をつけて販売し始めたのです」