HYSEK個性的なタイムピースを手にする悦び　 “ファースト”ハイゼック、ふたつの選択肢

　 複雑時計を積極的に展開する一方で、ハイゼックはベーシック・モデルの展開にも余念がなかった。2003年に「V-キング」、2005年に「アビス」、そして2007年に「IO」といった、「キラダ」をブランドの出発点とするハイゼックらしい独創的なデザインのコレクションを展開。ラインナップに厚みを持たせていく。

　 その中でも「アビス」と「V-キング」は、現実的なプライスゾーンを設定している点において、注目すべきコレクションと言えるだろう。

「アビス」は堅牢性をアピールしながらも、美しさを感じさせるダイバーズ・クロノグラフ。トゥールビヨンを搭載したモデルもラインナップされるが、主軸となるのは、ケース径47mmのクロノグラフ＆デュアルタイムモデルや、ケース径44mmのクロノグラフモデルである。特にクロノグラフモデルは、ハイゼックらしさを感じさせつつも、日常使いのしやすさを考慮したデザインにまとめられている。

「キラダ」に次ぐコレクションとして、2003年より展開されている「V-キング」は、こちらも緩やかなカーブを描くスクエア型のケースが特徴。ケースの四隅には銃弾を想起させる意匠が施され、やはりコンテンポラリーなデザインにまとめ上げている点が独創的だ。

　 どちらもハイゼックらしい個性を放つ、魅力的なタイムピースである。