TAG Heuerタグ・ホイヤーのヒストリカルなモデルを集めた“ミュージアム・イン・モーション”開催中!
「ジャック・ホイヤー氏は
過去と未来を繋ぐブリッジなのです」
1999年に、一時ブランドから離れていたホイヤー家4代目のジャック・ホイヤー氏が復帰し、2001年には名誉会長となりましたが、彼の存在にはどんな意味があるのでしょうか?
「それには、ふたつの意味があります。第一は、彼自身が歴史を作ってきた人物であり、歴史を知る本人であること。つまり、ホイヤー氏自身がインスピレーションの源泉なのです。
第二には、ホイヤー氏が時計師というよりエンジニア(技術者)であることから、新しいものを産み、それを展開していく力があることです。だからこそアドバイザーとして彼がそこにいるだけで意味があるのです。
私がディレクトするヘリテージ部門でも、それが非常に大事です。つまり“No Past,No Future(ノー・パスト、ノー・フューチャー)”過去がなければ未来はないのです」
そのジャック・ホイヤー氏のアドバイスで具体的な成果はありますか?
「例えば『オウタヴィア』の復刻版は、文字盤にホイヤー氏のアドバイスが生かされています。彼はなによりも視認性を大事にしますから、“インデックスのサイズを検討し、見やすさを追求するように”とアドバイスを受けました。
このようにジャック・ホイヤー氏とは、タグ・ホイヤーの過去と未来をつなぐブリッジなのです」
だから『オウタヴィア』の復刻版は素晴らしい完成度なのですね! このような完成度の高い復刻版を開発するのは、実はなかなか難しいと思うのですが?
「それは非常に難しいバランスの結果です。どれぐらい過去の質感を再現できるかが難問なのです。そこで大きな役割を果たすのがジャック・ホイヤー氏の存在です。
例えば『オウタヴィア』のオリジナルは手巻きムーブメントを搭載し、現代の目で見ると小さめでした。そこで、“もし今、ジャック・ホイヤー氏が『オウタヴィア』を作るならどうするか?”と考えたのです。当然、自社の最新クロノグラフ・ムーブメントであるCal.ホイヤー02を使うでしょうし、デイトも入れるでしょう。その結果、サイズが拡大され、現代においても古さを感じさせない新しい『オウタヴィア』が誕生したのです。
これはCEOのジャン-クロード・ビバーも言っていますが、“復刻版といえども単純に過去のモデルをコピーするのではなく、新しいモデルを産みだしていくことが大事だ”ということなのです」
Jack Heuer
ジャック・ホイヤー
1932年、スイス・ベルンのホイヤー家に生まれる。創業者エドワード・ホイヤーの曾孫。 1954年、チューリッヒ連邦工科大学で電子工学を修め、マーケティングを学ぶため渡米。 1958年、スイスに帰国しホイヤー社に入社。1982年、ホイヤー社を去るが、1999年にLVMHグループ傘下となったタグ・ホイヤーに顧問として復帰。2001年、名誉会長に就任。
「私は今、タグ・ホイヤーで
夢に描いていた仕事をしています」このような自社の歴史に対するタグ・ホイヤーの活動が、アンティーク・モデルの価格上昇に影響を及ぼしていると思われますが、これについては、どうお考えですか?
「重要なのは、私たちはさまざまなネットワークを駆使して収集していますが、これによって価格をつり上げようという意図はないことです。そして、ミュージアムのコレクションを充実させ、自社の歴史を掘り起こし、広める活動は、時計本来の品質の良さと美しさが、どう生まれ、どう歴史を紡いできたのかを伝えることです。
これによってタグ・ホイヤーを持つことの誇らしさを高め、コレクターが持つモデルの価値を高めていくことにつながればと考えています。
また、ヒストリカル・モデルの復刻版についても、我々の作る時計が、常にベストな品質であってほしいということが根底にあります」ではこれから、タグ・ホイヤーのヒストリカルな分野では、どのような活動を行っていくのでしょうか?
「過去も大切ですが、我々にとってなによりも重要なのは前に進むことです。決して定期的に復刻版をリリースするということではありません。
ヘリテージをリスペクトし、それを現在に生かしていくことは大切ですから、ヒストリカル・モデルの中に“これは素晴らしい! 現代に蘇らせたい”というものがあれば復刻版を作りますが、それは単なる懐古趣味ではなく、その先にある光に向かって常に進んでいくことです。我々は常にアヴァンギャルド(前衛)なのです」タグ・ホイヤーに入社する以前、靴業界で働いていたと聞きましたが、この仕事は、ご自身の志向に合っているとお考えですか?
「私自身、歴史が好きで、本を読んだり、博物館や古い城にでかけて昔のことを学んだりすることが好きでした。その意味ではタグ・ホイヤーのヒストリカルな側面を担当することは、私のメンタルな部分に深くリンクしているのです。ですから今、まさに私は夢に描いていた仕事をしています」
タグ・ホイヤー ヘリテージピース エキシビション
“ミュージアム・イン・モーション” 開催中!1860年に創業したスイスの高級時計メーカー タグ・ホイヤーは『カレラ』の誕生55周年を記念し、タグ・ホイヤー スイス本社のミュージアムが所蔵する貴重なヘリテージピースを、日本国内の直営ブティックにて巡回展示するエキシビション“ミュージアム・イン・モーション(動くミュージアム)”を開催。日本全国6か所のタグ・ホイヤー直営店にて、2018年11月4日(日)まで開催されている。
エキシビション “ミュージアム・イン・モーション”
【開催スケジュール】 タグ・ホイヤー 銀座 ブティック 展示終了
エスパス タグ・ホイヤー 仙台 展示終了
エスパス タグ・ホイヤー 福岡 10月3日(水)~10月8日(月・祝)
エスパス タグ・ホイヤー 広島 10月11日(木)~10月16日(火)
エスパス タグ・ホイヤー ラゾーナ川崎プラザ 10月18日(木)~10月23日(火)
エスパス タグ・ホイヤー 表参道 10月25日(木)~11月4日(日)
*営業時間:12~20時 (日・祝は11~19時、ラゾーナ川崎プラザは10~21時)
*入場無料
*詳細は各ブティックまたは下記までお問い合わせ下さい取材・文:名畑政治 / Report&Text:Masaharu Nabata
協力:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー / Thanks to:LVMH Watch & Jewelry Japan TAG HeuerINFORMATION
タグ・ホイヤー(TAG Heuer)についてのお問合せは・・・
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
TEL: 03-5635-7054
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