昨年の2011年から1月のS.I.H.H.に合わせて、ジュネーブでも独自の展示会を開催し始めたタグ・ホイヤー(TAG Heuer)。ジュネーブ市内のホールには、関係の深いマクラーレンF1チームのマシンを飾り、更に計時性能を極限まで磨きを掛けて5/10000秒の計測を可能にした「 マイクロガーダー」を、コンセプトウォッチとして発表している。
また、同社のレーシング・スピリッツの結晶である「フォーミュラ1(Formula 1)」コレクションもリニューアルしており、タグ・ホイヤー=モータースポーツというイメージを一層強化してきた。
その一方で1月のジュネーブと3月のバーゼルという"分散開催"によって、新作は少ないのでないか…と危惧する人が多かったのも事実。
期待と不安を胸に2012年のバーゼルワールドを迎えたが、さすがはタグ・ホイヤー。今回も多くの新作を発表し、その充実ぶりをアピールしていた。
2012年のバーゼルワールドにて目玉となったのは「カレラ(Carrera)」コレクションだった。まずは自社ムーブメントを搭載するフラッグシップモデル「カレラ 1887 クロノグラフ(Carrera 1887 Chronograph)」に、ややサイズを大きくした43oケースが登場した。
さらにカレラの生みの親であるジャック・ホイヤー(Jack Heuer)名誉会長が、その理想形としてディレクションした特別なカレラも発表。
もうひとつの注目が「アクアレーサー(Aquqracer)」。2013年に開催するヨットレースの最高峰アメリカスカップにて、タグ・ホイヤーはチャンピオン艇「オラクル・レーシング(ORACLE RACING)」をサポートすることになっており、ひと足早くコラボレーション・モデルが登場している。
タグ・ホイヤーといえばF1との結びつきが深いが、今年は更に規模を広げてヨットレースとの連動が始まっている。スポーツも愛する時計愛好家にとっては、ますます見逃せない一年になるだろう。