トップの交代によって、堅実かつヴィンテージ感に溢れる製品作りへと回帰した2010年のゼニス(ZENITH)。2011年もこの傾向は継承され、時計愛好家の琴線に触れる魅力的な新作が出そろった。
その筆頭が、「エル・プリメロ パイロット クロノグラフ(EL PRIMERO PILOT CHRONOGRAPH)」。ツーインダイアルというノスタルジックな意匠を持つミリタリー・テイストたっぷりのクロノグラフだが、底には男が腕時計に求める浪漫が詰め込まれていると言っても過言ではないだろう。
このようなミリタリー路線は「エル・プリメロ ストラトス フライバック(EL PRIMERO STRATOS FLYBACK)」にも見られるもので、タフで男臭いゼニスの一側面を象徴している。
またゼニスは、水中翼船「Hydroptere(イドロプテール)」で56.3ノット (104.27km/h)という最高速度を記録したアラン・テボー(Alain Thebault)氏へのサポートを表明。同時に「エル・プリメロ ストラトス テボー(EL PRIMERO STRATOS Thebault)」が500本限定で発表された。
さらにゼニスはスウェーデンの冒険家ヨハン・エルネスト・ニルソン(Johan Ernst Nilson)氏が行う、北極点から南極点までを約1年間かけて踏破する「ポールツーポール」プロジェクトへのサポートを表明。ニルソン氏のトリビュート・モデルとして「エル・プリメロ ストラトス・ポールツーポール(EL PRIMERO STRATOS POLE2POLE)」を、これも500本限定で発表したのである。
かつてないほど積極的に未知なる領域への挑戦をバックアップ体制を構築しつつあるゼニス。その活動は新作と同じくらい刺激的だ。