TASAKI TIMEPIECESを巡る、
三つのKEYWORD

2015年にスタートした「TASAKI TIMEPIECES」は、
すでに時計愛好家からは一目置かれている新進気鋭の時計ブランド。
その魅力と実力をひも解く上で大切になるのは、
時計を語る上で欠かせない“ジュエラーズウォッチ”、“スイスメイド”、
そして“アートピース”という3つのキーワードである。

KEYWORD#1
TASAKI TIMEPIECESは、
日本初の“ジュエラーズウォッチ”である。

 ジュエラーが作る時計のことを、ジュエラーズウォッチと呼ぶ。ヨーロッパにおいてはその歴史は古く、多くのジュエラーがケースは自社で製造し、時計会社から購入したムーブメントを搭載して、自社ブランドの時計として販売していた。その後、時計事業に本腰を入れてマニュファクチュール化したブランドも少なくなく、今では時計業界では大きな勢力となっている。


 ジュエラーズウォッチの魅力は、なんといっても華やかな創造性にある。実用品として始まった時計とは異なり、ジュエリーは徹頭徹尾、装身具であり、全てにおいて美しさや可憐さ、華やかさが求められる。そういったブランドの哲学が時計でも発揮されているため、“ジュエラーズウォッチ”には装う楽しさがあるのだ。



「TASAKI TIMEPIECES」は、日本で唯一のジュエラーズウォッチである。TASAKIの創業は1954年で、パールを使ったジュエリーブランドとしてはじまり、1990年代にはデビアスからダイヤ原石を直接購入できるサイトホルダーという資格を取得し、高品質なダイヤモンドジュエラーとしても名声を重ねていく。そして2009年にブランド名を英語表記の「TASAKI」とし、クリエイティブディレクターにファッションデザイナーのタクーン・パニクガルを起用して、一気にモダンなジュエラーとして舵を切っていく。そして繊細なバーの上にパールを並べたジュエリー「バランス」の成功で、一気にグローバルブランドとしての名声を確立していくのであった。


 TASAKI TIMEPIECESの旗艦モデルである「バランス」は、ジュエリーのデザインを取り入れ、ラウンドケースとバー型のラグが巧みに融合している。こういったデザインはジュエラーであるTASAKIだからこそ可能になったもの。


 日本初で唯一のジュエラーズウォッチであるTASAKI TIMEPIECESは、類まれなる創造性を楽しむ時計ブランドなのである。


「バランス」はまずはジュエリーからスタートし、そのデザインコードを取り入れる形で時計がスタート。「バランス」WAC-0085、自動巻き、SSケース、ケース径39.5mm。1,045,000円(税込) / 「バランス シグネチャー リング」18KWG×あこや真珠。456,500円(税込)


KEYWORD#2
TASAKI TIMEPIECESの「balance」は、
日本の時計なのに“SWISS MADE”である。


  高級時計は人の手で作られるため、どこで生産しているかがとても重要になる。スイス時計業界では、”スイス製“であることをブランド化し、高品質の証にするために、スイスネス法という法律を定めている。


  時計業界においては、
(1)スイス製ムーブメントを搭載している。
(※スイス製ムーブメントとは「製造コストの60%以上にスイス製部品が使用されている」「スイス国内での技術開発の実施」「ムーブメントの組み立てがスイス国内で行われている」「製造者の検査がスイス国内で行われている」の条件を満たすもの)
(2)スイス国内で製造者がケーシングを行っている。
(3)スイス国内で製造者による最終検査を行っている。
の3条件を満たしていれば、スイス時計と謳えるということで、ダイヤル上に「SWISS MADE」と明記できる。つまり「SWISS MADE」の文字は、スイス時計の高い品質を保証しているということだ。


 “Made in Japan”や“German Made”にも一定のブランド力はあるが、法律で定められているわけではない。時計界においてSWISS MADEの文字が持つ意味は大きいのだ。



6時位置にさり気なく入る「SWISS MADE」が、この時計の個性を雄弁に語っている。


TASAKI TIMEPIECESの「balance」は、日本のブランドの時計だが、ダイヤルの6時位置には「SWISS MADE」と記している。つまり上記の条件を満たしているということなのだが、それはどういうことなのか?


 実は「バランス」に搭載されるムーブメントは、スイスのムーブメント会社、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ社の薄型ムーブメントを使用している。この会社はバッグやスカーフで有名なフランスのラグジュアリーメゾンやスイスの実力派時計ブランドのムーブメントも製作しており、時計愛好家であれば誰もが知っている名門だ。


ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエは、スイスのフルリエ地方にあるムーブメントメーカー。高級機専用の美しいムーブメントを製作している。


 スモールセコンドモデルにはCal.TPW808を搭載し、永久カレンダーモデルに搭載するのはCal.TPW804。いずれもマイクロローターを使用した、薄くて可憐なムーブメントであり、スイス時計特有の美しい仕上げも楽しめる。


 さらには淡い色合いが特徴のTASAKIの独自素材「SAKURA ゴールド」をケースに使用するが、これもスイスでケースに加工し、スイスでケーシングされる。


 日本のブランドでありながら、SWISS MADEを掲げるというのは、ちょっと不思議な感じもあるが、それはTASAKI TIMEPIECESの品質を証明する重要なポイントでもあるし、日本×スイスが融合した時計という他にはない個性も魅力的になる。


薄型ムーブメントを搭載した永久カレンダーモデル。ムーンフェイズディスクはキラキラ光るアベンチュリンを使用する。テンワの受け石から放射状に広がる筋目仕上げが美しい。「バランス」WAC-0108、自動巻き、18K SAKURA ゴールドケース、ケース径39.5mm。5,830,000円(税込)



KEYWORD#3
TASAKI TIMEPIECESは、
美しい“アートピース”である。

 近年、時計をアートとして語るブランドが増えている。そもそも懐中時計の時代は、大きなケースにエナメル精密画を描いた作品が多く作られたし、精密な彫金仕上げも芸術の域に達している。そして現代は、“メティエ・ダール”と呼ばれる伝統的な装飾技法を用いて、ケースやダイヤルに美しい表現を加える時計も増えている。


 “アート”の言葉としての定義は、「特殊な素材・手段・形式により、技巧を駆使して美を創造・表現しようとする人間活動、およびその作品」ということになり、見る人に感動を与え、美の琴線に触れることで感性が磨かれるものである。ということは、からくり仕掛けのオートマタや数百ものパーツが寸分の誤差もなく動くハイコンプリケーションも、感動を与えるという点では、もはやアートといってもいいだろう。


 実用的な意味はほとんど必要なく、ただ人を驚かせ、感性に訴えかける……。そういった個性が、時計の新しい価値として評価され始めているのだ。


左が「プチ スカル」WAC-0113、自動巻き、SSケース、ケース縦48×横34.5mm。3,520,000円(税込)で、左が「カオス」WAC-0115、手巻き、Ti(DLCコーティング)ケース、ケース縦48×横40mm。5,500,000円(税込)。野心的なデザインを取り入れつつ、TASAKIのDNAであるパールを、マザーオブパールという形で使用している。


 TASAKIは創造性豊かなモダンジュエリーで世界的な人気を集めるジュエラーであり、革新的なデザインに対して臆することなくチャレンジしてきたブランドである。そしてその精神は、「TASAKI TIMEPIECES」にも通じている。


 時計デザイナーのフィオナ・クルーガーとのコラボレーションモデルは、TASAKI TIMEPIECESのアート的な感性を語るもの。彼女が得意とするスカルモチーフの時計は、17世紀のスコットランド女王メアリー・ステュアートが所有していたというスカル型の時計を着想源にしており、ファインアートとプロダクトデザインの両面で類まれなる創造性を発揮している。


「プチ スカル」は、スカル型のケースにマザーオブパール(真珠母貝)製のダイヤルを収め、その上からハーフトーンのパターンを転写することで、立体的にスカルを表現したもの。両眼と鼻をくりぬいてムーブメントを見せており、口の部分はムーブメント地板に用いる装飾技法ペルラージュを使っている。そして「カオス」は時刻表示をアシンメトリーに配置し、大胆にカットアウトしたダイヤル(もちろんマザーオブパール製)からは、直線的に歯車が並ぶ特殊ムーブメントをチラリと見せる。このムーブメントは、独創的な機構を得意とするスイスのアジェノー社が手掛けており、スイスの時計技術とアバンギャルドなデザインを、TASAKIの世界観の中でうまくまとめている。


 この二つの時計が表現しているのは、大胆さと遊び心である。腕の上で時を刻むアートは、今という時を楽しむ人にこそ似合う時計である。


フィオナ・クルーガー。スコットランド出身の時計デザイナー。スイス・ローザンヌ美術大学ラグジュアリー産業デザイン先端研究博士課程修了。現在はスイスを拠点に活動中。



極めて前衛的な時計だが、作り方はオーセンティック。スイスの伝統的な時計技術とアート的感性、TASAKIの世界観が融合した時計となっている。


どこにも普通がない。
だからこそ惹かれる。

 日本の時計は、デザインも品質もレベルが高く、スイス勢の良きライバルとなっている。しかしその一方で、綺麗にまとまりすぎており、突破力に欠けるのも事実だ。


「TASAKI TIMEPIECES」は、そういった先入観を根底から覆すクリエイティビティーが楽しい時計たちが揃っているが、単なるデザインだけの時計ではない。背景には自社の歴史やパールジュエリーへの誇り、そして時計文化への敬意が込められている。


 TASAKI TIMEPIECESは知るほどに深みにはまっていく蠱惑的な時計ブランドなのだ。


TASAKI ストア一覧
(2022年11月現在)



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※価格は2022年11月14日現在のものです。
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