マリンスポーツのブームに触発され、1964年に登場した今や幻のモデル『オリンピアカレンダー ダイバー』。そのスタイリッシュなデザインを継承しつつも、あらゆる面でスペックアップして開発された新作がオリエントスターの『ダイバー1964』だ。さて、この新作はオリジナル・モデルとどこが同じで、どこが違うのか? では早速、その謎を解き明かしていこう。
世界的にダイバーズ・ウォッチのブームが巻き起こりつつあった1964年に登場した『オリンピアカレンダー ダイバー』のヴィンテージなデザインを踏襲しつつ、最先端の防水性と機能性を搭載して進化したオリエントスターの新作が『ダイバー1964』。ぜんまいの駆動時間を示すパワーリザーブインジケーターを12時位置に装備し、より便利にスペックアップされている。
今、すでに何度めかのブームを迎えているダイバーズ・ウォッチ。誕生のきっかけは、海軍の特殊部隊や、海中探査の際に用いる潜水用時計の開発だったが、1950年代の末になると、戦後の荒廃から立ち直った世界でサーフィンやダイビングなどマリンスポーツがブームとなったことだった。つまり一般向けの防水時計、高機能時計としてダイバーズ・ウォッチが注目されたのだ。
日本でも1960年代に入ると海のレジャーがブームとなり、エレキギターのテケテケ・サウンドに象徴されるサーフィン・ミュージックが流行。同時に登山やスキーなどもブームとなり、防水性に優れタフな機能を持つダイバーズ・ウォッチを身につけて海や山に繰り出すことが最先端のファッションとなった。
そんな、我が国におけるダイバーズ・ウォッチ人気を牽引するモデルがオリエントスターから発売された。それが1964年登場の『オリンピアカレンダー ダイバー』だ。
この『オリンピアカレンダー ダイバー』は画期的な機能とデザインを備えていた。まず視認性に優れたダイアル。ブラックフェイスに夜光入りの太いバーインデックスと夜光が入った太いアロー針のマッチングで昼夜を問わず抜群の視認性を確保。そして回転式ベゼル。手で押し込みながら回し、▼マークを長針に合わせることで経過時間を測定できた。そしてさらに日付表示。ビジネスでの必需品になっていた腕時計を、より便利にする日付の装備は当時の最新流行だった。
高い機能でダイバーズ時代の到来を告げた『オリンピアカレンダー ダイバー』はヴィンテージ市場にもなかなか出ないレア・モデルだが、先ごろオリエントスターから新たに発売された『ダイバー1964』はオリジナル(原型)・モデルのデザインを再現ししつつ、現代の ISO(国際標準化機構)が定める200m防水潜水時計の基準をクリアした高機能モデル。
搭載ムーブメントは約50時間以上のパワーリザーブ(フル巻き上げ時の最大駆動時間)を備える高性能な自動巻きキャリバーを採用(オリジナルは手巻き)。そのパワーリザーブを示すインジケーターが12時位置に付加されている。これはダイバーズ・ウォッチとしては極めて珍しい。
ガラスはAR(反射防止)コーティングされた両球面サファイアクリスタルとなり、高い透明感で視認性をサポート。オリジナルと同じく日付表示や蓄光入りの太いインデックスとアロー針は継承され、1964年当時にはなかったサイズ調整が簡単にできるエクステンション構造をバックルに備えた新開発ブレスレットを装備するなど、あらゆる面でスペックアップされている。
しかもケース径40.2mmというサイズはやや小ぶりで腕へのフィット感は抜群。アウトドアだけでなく日常からビジネスまで幅広く対応する、いわば万能モデルへ進化した。
この『ダイバー1964』は世界限定500本(国内200本・海外300本)の発売であり、オリエントスターにおけるダイバーズの歴史を紹介する特別編集ブックレットが付属する。このブックレットは『ダイバー1964』のディスプレイ・ケースとしても利用でき、ファン垂涎のアイテムとなること必須である。
構成・文:名畑政治 / Composition & Text:Masaharu Nabata
写真:江藤義典 / Photos:Yoshinori Eto
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※価格は2021年10月11日現在のものです。
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