タグ・ホイヤーが、ベストセラーモデルの1つを新たに見直し、その誕生10周年の機会に名高いクロノグラフ カレラ キャリバー16が若返りました。
チタンを採用したより軽いバージョンは、マットブラックにベージュのディテールが用いられた、コンテンポラリーでエレガントなモデルです。現代のヒップスターを魅了しそうな、ヴィンテージ加工が施されたブラウンレザーストラップが組み合わされています。
2007年に発表された直径43mmのスポーツ ウォッチは、タグ・ホイヤーのベストセラーモデルかつ重要なアイコンの1つです。2017年、その誕生10周年を記念して名高いクロノグラフが見直されます。まず、軽量で現代的な素材であるチタンが採用されました。ビーズブラスト加工、ブラックPVD加工が施されたグレード 2 チタン製ケースと、ブラックセラミック製ベゼルとベージュのタキメーター目盛りによってエレガントでモダンな印象をもたらしています。
60年代のカレラに由来する数々のディテール:ダイヤル開口部、細めのベゼル、6 時と 12 時位置にある アプライドリング付き の2つのクロノグラフカウンター、オリジナルのカレラ ウォッチのケースで既に採用されていたファセット加工されたラグ。その他の特徴:ベージュのスーパールミノバ™付きブラックゴールド アプライド アラビア数字による分目盛り、視認性の高い3時位置の曜日/日付表示窓、ダイヤルデザイン上、バランスの良い9時位置のスモールセコンドカウンター。
ケースバックのサファイアクリスタルからは自動巻きムーブメント、キャリバー16の美しいメカニズムとコート・ド・ジュネーブ装飾が施されたローターを見ることができます。また、ストラップには近年トレンドでもある、時とともに美しい変化が楽しめるヴィンテージ加工のカーフレザーストラップが採用されています。この時計は現代のヒップスターを魅了することでしょう。
/sites/default/files/newsImage2/1417.jpgカレラ キャリバー16 デイデイト クロノグラフ ブラック チタン
Ref.:CV2A84.FC6394
ケース径:43mm
ケース素材:ビーズブラスト加工とブラックPVD加工が施されたグレード 2 チタン
ストラップ:ヴィンテージ加工のカーフレザー、ビーズブラスト加工とブラックPVD加工を施したグレード 2 チタン製フォールディングクラスプ(セーフティプッシュボタン付き)
防水性:100m
ムーブメント:自動巻、タグ・ホイヤー キャリバー16(自社製)
仕様:クロノグラフ、3時位置に曜日/日付表示窓、ベージュのタキメーター目盛りの付いたブラックのセラミック製ベゼル、反射防止コーティングを施した傷のつきにくいサファイアクリスタル風防、ホールド性の高いブラック トリミング付き溝切り加工のリューズ、ブラックPVD加工が施されたシャンピニオン型プッシュボタン、シースルーバック、6時位置にアプライド リング付きクロノグラフ時カウンター、12時位置にアプライド リング付きクロノグラフ分カウンター、9時位置にスモールセコンド カウンター、ベージュのスーパールミノバ™付きブラックゴールド アプライド アラビア数字、分目盛りのフランジ、ベージュのスーパールミノバ™付きブラックゴールド加工の時針および分針、ベージュのクロノグラフ針、ホワイトのスモールセコンド針、3時位置に「TAG Heuer」のロゴと「CARRERA」のレタリング、3時位置に「CALIBRE 16 - 100 METERS」のレタリング
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
TEL:03-5635-7054
全体にブラック、全体にマット、タグ・ホイヤー初、ブレスレットを含めて完全にセラミック製のメンズ クロノグラフ
2015年に初めてバーゼルで発表された「カレラ ホイヤー01」は、マニュファクチュール タグ・ホイヤーのシグネチャーとなるクロノグラフ モデルです。2015年当時、この時計は、新しいデザイン、新しい自社製キャリバー ホイヤー01、そしてさまざまな素材と色の組み合わせが可能な12のエレメントからなるモジュール設計のケースという新しい設計を採用し、その後充実することになる新コレクションの礎を築きました。
/sites/default/files/newsImage1/1416.jpg2017年バージョンでは、このスマートなクロノグラフ - ブランドの現在のベストレラー - は、全体がマットブラックのセラミックで作られています。ケース、ベゼル、ラグ、ミドルケース(その他摩擦にさらされるすべての部分)がブラックセラミック製です。この素材には、極めて傷が付きにくいという性質があります。深みのある美しいブラックデザインのためマイクロブラスト仕上げが採用されています。技術的には、100m完全防水を確保するため、全ての機能的な部分(インナーケーソン、ねじ込み式ケースバック、プッシュボタンなど)に一貫してスティールを使用することで、ガスケット(クリスタルガラス ガスケット、ケースバック ガスケット、プッシュボタン ガスケット、リューズチューブ)が十分に役割を果たせるようになっています。
このウォッチは、かつてないほどスマートでコンテンポラリーな外見を備え、H型のコマを採用したマット仕上げのセラミック製ブレスレットによって快適に着用することができます。セラミックは時計製造の分野において理想的な素材です。セラミックは高い硬度と肌に心地よい感触を備え、かつ傷が付きにくいという時計には理想的な特長を有しています。当初の色合いをいつまでも保ち、酸化することもなく、アレルギーを起こしにくい素材です。(毎日10~12時間着用する際には非常に重要なことです)そして、スティールよりも軽量です。
2012年から、たえず改善と最適化が施されてきたキャリバー ホイヤー01 は、現在非常に高い品質レベルに達していると同時に、製造コストを抑えることにも成功しており、これほどの仕上げでありながら 5,000 ~ 7,000スイスフラン(バージョンによる)という価格で入手可能な唯一の45mm径の自社製クロノグラフです。
/sites/default/files/newsImage2/1416.jpgカレラ ホイヤー01 フルブラック マットセラミック
Ref.:CAR2A91.BH0742
ケース径:45mm
ケース素材:セラミック
ストラップ:「H」型セラミック製ブレスレット、ブラックチタニウム カーバイド コーティングを施したスティール製フォールディングバックル、セーフティ ダブルプッシュボタン付き
防水性:100m
ムーブメント:自動巻、Cal.HEUER 01(自社製)、50時間パワーリザーブ
仕様:マイクロブラスト仕上げセラミック製ラグ、サンドブラスト加工/ブラシ仕上げチタニウム製エンドピース、マイクロブラスト仕上げブラックセラミック製ミドルケース、ブラックセラミック製ベゼル、グレーのタキメータースケール付き、ブラックチタニウム カーバイド コーティングを施したサテン仕上げスティールとサファイアのケースバック、ブラックチタニウム カーバイド コーティングを施したスティール製クロノグラフプッシュボタン、ブラックチタニウム カーバイド コーティングを施した刻み模様の入ったスティール/ラバー製リューズ、スケルトンの日付表示ディスク、3時30分の位置に日付表示窓、ブラックセラミック製スケルトン文字盤、12時位置にクロノグラフ分針、6時位置にクロノグラフ時針、9時位置にスモールセコンド、アジュラージュ加工が施されたブラックリング付き、ブラックの夜光塗料を施し手作業により植字されたポリッシュ/サテン仕上げインデックス、ブラシ仕上げとスケルトン加工を施したブラックのムーブメントのアッパーブリッジ、ブラックの夜光塗料を施したポリッシュ仕上げとサンドブラスト加工の時針と分針、ブラックのポリッシュ仕上げクロノグラフ針とスモールセコンド針、文字盤に「CARRERA HEUER 01」と「CHRONOGRAPH」のグレーレタリング、「AUTOMATIC」のレタリング、手作業により植字されたタグ・ホイヤー ロゴ
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
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ヴァシュロン・コンスタンタンが、高級時計の分野でもごく稀にしか登場ないグラン・ソヌリを搭載するブランド史上初となる腕時計を発表しました。2017年はブランドにとって、まさに卓越した技術に全力を傾ける年です。究極のコンプリケーションとされるグラン・ソヌリに革新的な方式を取り入れたこのモデルは、使いやすさや無駄のない端正なデザインの手本を示しています。727個の部品から成るムーブメントは、ダメージを与えるような取り扱いから保護するいくつもの安全装置が組み込まれ、時間とクォーター(15分)の数を打ち鳴らすソヌリ機構にはベゼル操作でグラン・ソヌリとプチ・ソヌリの切り替えが可能なモード・セレクターを装備し、またミニット・リピーターの起動用プッシュピースはリュウズにはめ込まれています。これらは、いかにヴァシュロン・コンスタンタンがシンプルな仕方で究極の複雑機構を表現しているかを証明する見事な例になっています。
ユニークピースとして作られた「レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860」は、ヴァシュロン・コンスタンタンにとって史上初のグラン・ソヌリ腕時計です。2017年のSIHHで披露されたこの時計では、二つの優れた技術が一体になっています。一つは、世界中の時計師の中でもごく一握りの達人のみが精通する最高峰のコンプリケーションを作り出す技術、そしてもう一つは、オーナーが使いやすく、安全に扱えるようにした技術です。10年に及ぶ開発を経て今回初めて発表となるヴァシュロン・コンスタンタンの新しい自社製ムーブメント、キャリバー1860は、非常に複雑で精巧を極め、リュウズによる両方向巻き上げ式の手巻き機構や、画期的な安全装置などにも特色があります。この安全装置は、ベゼルやリュウズのプッシュピースでコントロールされるソヌリやリピーターを、機構にダメージ与えるいかなる相互干渉からも守ためのものです。一人の時計師が500時間かけて組み上げ、微妙な調整を施した全727個の部品が完璧に機能し合って、ごく稀にしか存在せず愛好家に人気のコンプリケーションの組み合わせ、すなわち、グラン・ソヌリとプチ・ソヌリ、ミニット・リピーターの組み合わせが実現しました。複雑機構を小型化した傑作ムーブメントをホワイトゴールドが包み、シンプルで無駄のないデザインが美しいこの時計はまた、カスタマイズも可能です。従来は文字盤の下に置かれていたチャイム機構をケースバック側から見えるようにしたオリジナルの構造も見どころです。ジュネーブ・シールを取得するこの新作は、57ものコンプリケーションが備わる世界で最も複雑な時計として2015年に発表された驚異のモデルで、ヴァシュロン・コンスタンタンの卓越した技術の輝かしい象徴となっている「リファレンス 57260」が切り開いた道に沿ってさらに先へと進む時計です。
/sites/default/files/newsImage1/1415.jpg最高峰のコンプリケーション
精巧を極める技術や機械仕掛けのポエムで「名声の殿堂」入りを果たすチャイム機構付きの時計は、コンプリケーション・ウォッチの中でも数はごく少なく、愛好家の間で大変人気です。厳密な専門技術と匠の技との融合が見事なまでに表現され、音楽的聴覚の素晴らしさも伝えるこの名声を誇るチャイム機構の分野には、ユーザーの任意の起動により時刻を時、クォーター(15分)、分の単位で告げるミニット・リピーターと、時間の経過に沿って時計が自動的に時間とクォーター(15分)の数、もしくは時間数を告げるグラン・ソヌリとプチ・ソヌリが含まれます。グラン・ソヌリは、機構を考えられないほど小型化しなくてはならず、技術的にも音響的にも複雑で、なおかつその作動に大量のエネルギーを要するため、多くの人々からコンプリケーションの中でも最高峰と見なされています。数百個もの部品でできたグラン・ソヌリは、エネルギーと非常に高度な複雑機構を制御しますが、そのすべてを腕時計の中で実行しているのです。このサイズで実現するのは、かなりの挑戦です。というのも、グラン・ソヌリは、非の打ち所がない高品質のチャイム音を鳴らす一方で、チャイム音の回数(24時間で96回の作動は、912回のチャイム音に相当)に必要なエネルギーを常に十分に蓄えておかなくてはならないからです。
受け継がれる本物の専門技術
「レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860」は、ヴァシュロン・コンスタンタンが作る初のグラン・ソヌリ腕時計ですが、その難度の高い分野でヴァシュロン・コンスタンタンが培った専門技術のルーツは18世紀や19世紀にまで遡り、グラン・ソヌリとプチ・ソヌリ機構を搭載する懐中時計(1827年)やグラン・ソヌリとミニット・リピーター機構を搭載する懐中時計(1908年)などがあります。19世紀の半ばより、ヴァシュロン・コンスタンタンはチャイム機構にクロノグラフや天文機能といった他の複雑機構を組み合わせることにより、この分野で傑出した存在になりました。腕時計が誕生し、それが主流となった20世紀は、歴史的な専門技術を腕時計に応用しました。1992年に誕生したミニット・リピーターを搭載する超薄型のキャリバー1755もその一例です。また、創業250周年を迎えた2005年には、ミニット・リピーターにその他の15種類にも及ぶコンプリケーションを組み合わせた、当時世界で最も複雑なダブルフェイスの腕時計「トゥール・ド・リル」、さらに2013年には、世界最薄のミニット・リピーター・ムーブメントとして有名なキャリバー1731を発表しています。
究極のコンプリケーションに位置づけられるグラン・ソヌリは、長年に渡る研究や開発、微妙な音響調整などから得られる、経験に裏付けられた専門技術に基づいています。グラン・ソヌリ搭載の腕時計が初めて誕生したのは1992年のことですが、それ以来、高度な技術と小型化の頂点に到達できたのは、ごくわずかな独立系マニュファクチュールやウォッチメーカーのみです。
ヴァシュロン・コンスタンタンはこの新製品において、直径37mm、厚さ9.1mmというムーブメントのサイズにグラン・ソヌリとプチ・ソヌリ、ミニット・リピーター機構を収めるという難題に挑んで見事に成果をあげました。これぞまさしく本物の時計芸術です。
機構に発揮される匠の技
ジュネーブ・シールの認証を取得する技術と手作りの技をここでも新たに堪能させるユニークピースの「レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860」は、ヴァシュロン・コンスタンタンが複雑機構やエネルギー、音響について完璧に精通していることを示しています。
リュウズによる両方向巻き上げ式の手巻きムーブメント、ヴァシュロン・コンスタンタン自社製キャリバー1860は、727個の部品から成り、これらは手作業によって入念に調整され、装飾が施され、組み立てられています。経験豊かな時計師が一人で取り組み、熟達者の忍耐強い作業は500時間にも及びました。時、分、スモールセコンド、それにグラン・ソヌリとプチ・ソヌリ、ミニット・リピーター機構、これらすべてを統合した時計では、チャイム機構が時・分の表示機能と直接結び付いており、1日に96回もチャイム音を鳴らすグラン・ソヌリに十分なエネルギーを供給するめたに、ムーブメント全体で仕組みを考えなくてはなりません。その結果、2個の香箱を組み込み、一つは時計に、もう一つはチャイム機構に割り当てました。各パワーリザーブは、時計用が72時間、チャイム機構用はグラン・ソヌリ・モードの場合で20時間です。
革新的な原理の採用に特色があるこの精巧なムーブメントは、いくつかの際立った点があります。まず、チャイムのモード選択機能です。グラン・ソヌリ、プチ・ソヌリ、サイレンスの3モードの切り替えができ、各操作が回転ベゼルを30度回すだけで可能という前例のないシステムです。ケース側面にモード・インジケーターの記号PS(プチ・ソヌリ)、GS(グラン・ソヌリ)、SIL(サイレンス)がエングレービングされており、これにベゼルのマーカーを合わせてモードを選択します。ミニット・リピーターの起動は、3時位置のリュウズにはめ込まれたプッシュピースで行えます。溝を刻んだ大型のリュウズはつかみやすく、時計まわりに回すと時計用のゼンマイが、反時計まわりに回すとチャイム機構のゼンマイが巻き上げられます。
この複雑ムーブメントの次なる際立った特色は、“ファントム・クォーター” と呼ばれるものの排除です。それは、2本のハンマーがモノブロックのゴングを叩いて生じるチャイム音のハーモニーと規則性が確保できるように特別な配慮がなされていることの証です。時間と分のチャイム音の間に一般的に知覚されるわずかな無音状態、つまり “ファントム・クォーター” と呼ばれるものが生じないようになっています。こうして、時計が打ち鳴らす時間、クォーター(15分)、分が何であれ、それぞれの音と音は同じ間隔に保たれ、チャイム音が均一で、滑らかかつ途切れずに連続するのです。
さらに、チャイム機構には、時間とクォーターで正確にチャイム音を鳴らすことができる装置、すなわち、引き止めのない “サプライズ” と呼ばれるジャンパースプリングが装備されています。この自立した装置は、チャイムが機能するときにだけ始動するので、エネルギーの節約に役立ち、ムーブメントの精度も向上させます。そしてこのキャリバー1860について、紹介すべき最後の特徴は、ラック、フック、スネイルカムから成るチャイム機構が従来なら文字盤の下に置かれているのに対して、この時計ではサファイアクリスタルの透明なケースバックから見えるという点です。技術や音響、エネルギーに関するこれらの先進性が、この精巧なムーブメントに唯一無二の個性をもたらし、同時に途方もなく複雑なものにしています。
/sites/default/files/newsImage2/1415.jpgシンプルな操作、安全な使用
グラン・ソヌリを搭載する時計は、入念にセットされた数百もの部品から成る機構が極めて複雑な点では群を抜いています。そのため、オーナーにはそれを知った上での慎重な取り扱いが求められます。ヴァシュロン・コンスタンタンは、このようなグランド・コンプリケーション・モデルが便利に使え、扱い方もわかりやすくするために、オリジナルの安全装置をいくつか開発しました。これらは、時計の各機能の操作をしやすくするだけでなく、機構を阻害する恐れのある相互干渉を防ぐ役割も果たします。時計の時刻調整を行っている間は、ソヌリやリピーターを問わず、チャイム機能はいっさい働きません。反対に、ソヌリかリピーターのいずれかのチャイム機能が作動中は、それらの機能が終了するまで時刻調整は行えません。そして、一つのチャイム機能が作動中に次のチャイム機能を働かせることもいっさいできません。また、チャイム機能のモードについても安全装置があり、その切り替えは、チャイムが作動中の場合であったとしても、前回のチャイムがいったん完了するまでは行えないようになっています。そして最後に、香箱のゼンマイがほとんど解けてしまい、チャイム機能を規則正しく動かして最後まで音を連ねて鳴らすのに十分なエネルギーが残っていない場合、ソヌリであれリピーターであれ、チャイム機能は作動しないようにしています。
カスタマイズに対応する控えめなデザイン
シンプルさの追求は、時計のデザインにも適用されています。無駄のない美しいデザインによって複雑なメカニズムを引き立てたムーブメントを収めた直径45mmの18K ホワイトゴールドのケースは、ケースバンドの部分をカスタマイズすることもできます。ケースバックに “Piéce unique” (ユニークピース)の文字を刻んだケースは、リュウズの刻み模様に呼応する繊細な筋目の装飾が施されています。チャイム機構を搭載する歴史的な懐中時計から想を得た18K ゴールド製のシルバートーン文字盤は、オパーリンやサーキュラー・ブラッシュ、スネイルなどの仕上げ、ホワイトゴールド製のバトン型インデックスと針、ブラックに酸化した2本のパワーリザーブ表示針などによって表情が強調され、控えめながらも洗練された雰囲気を醸し出しています。
7時位置にスモールセコンド、5時位置に時計用のパワーリザーブ表示、2時位置にサーペント型の針によるチャイム用のパワーリザーブ表示が配置され、これらの組み合わせが明快で調和の取れた印象を与え、ひと味異なる現代的な個性を演出しています。ユニークピースとして作られるこの時計のケースや文字盤は、ヴァシュロン・コンスタンタンの「レ・キャビノティエ」によりカスタマイズすることも可能です。このレ・キャビノティエに息づいているのは、「キャビノティエ」の名で知られる18世紀ジュネーブの時計製作のアーティストたちに特有の高度な技量や革新性、特注のデザインによる時計づくりの伝統です。ヴァシュロン・コンスタンタンでは、時計製造に優れた力を発揮し、パーソナライズに応え、他にはない製品を作るという三つ巴の精神が忠実に守り続けられているのです。
「レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860」は、ブラックのアリゲーターレザーストラップと18K ホワイトゴールド製のフォールディングクラスプが組み合わされ、そしてもちろん、ヴァシュロン・コンスタンタンの全製品と同様にジュネーブ・シールを取得し、生産地、高品質、精度、耐久性、時計の専門技術を保証するこの独立した最高のクオリティ検査機関が定める厳格な規定に満たしています。そして、収納用の貴重なボックスとともに、チャイム音のサウンドやハーモニーを増幅する共鳴ホルダーの “ミュージック・オブ・タイム” を添えて提供されます。
レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860
Ref.:9200E/000G-B099
ケース径:45.0mm
ケース厚:15.1mm
ケース素材:18K ホワイトゴールド
ストラップ:ブラックのミシシッピ・アリゲーターレザー、18K ホワイトゴールド製フォールディングクラスプ
ムーブメント:手巻(両方向巻き上げ式)、Cal.1860(自社開発・製造)、毎時21,600振動、時計用は約72時間パワーリザーブ、チャイム用は約20時間パワーリザーブ、74石
仕様:ジュネーブ・シール取得、グラン・ソヌリ、プチ・ソヌリ、ミニット・リピーター、時、分、7時位置にスモールセコンド、ベゼル操作で選択可能なチャイム表示(グラン・ソヌリ/プチ・ソヌリ/サイレンス)、時計用とチャイム用のパワーリザーブ表示、18K ゴールド製シルバートーンオパーリン文字盤、18K ゴールド製のアプライド・インデックス、サファイアクリスタルのシースルーケースバック、専用ボックス、ヴァシュロン・コンスタンタン・ミニット・リピーターのサウンドやハーモニーを増幅する共鳴ホルダー “ミュージック・オブ・タイム” が付属、裏面に≪Piéce unique≫と≪Les Cabinotiers≫の文字を刻印
限定:世界限定1本 (※取扱はヴァシュロン・コンスタンタンのブティックのみ)
ヴァシュロン・コンスタンタン
TEL:0120-63-1755
www.vacheron-constantin.com
SIHH2017 VACHERON CONSTANTIN New Model2017年 ヴァシュロン・コンスタンタン新作速報
ブース撮影:篠田哲生 Photo:Tetsuo Shinoda
取材・文:篠田哲生 / Report&Text:Tetsuo Shinoda
※表記は2017年1月現在のものになります。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
※2017年最新作レポートの掲載価格つきましては、税抜き表記を行っているものもあります。
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SIHH 2017 VACHERON CONSTANTIN NEW Release2017年SIHH ヴァシュロン・コンスタンタン オフィシャルニュース
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「パトリモニー・パーペチュアルカレンダー」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「トラディショナル・クロノグラフ・パーペチュアルカレンダー」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「メティエ・ダール・コペルニク・スフェール・セレスト 2460 RT」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「トラディショナル・トゥールビヨン・ミニットリピーター」
VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2017新作 「パトリモニー・ムーンフェイズ&レトログラード・デイト」
SIHH 2017 FLASH Report VACHERON CONSTANTIN BOOTH2017年SIHH ヴァシュロン・コンスタンタン ブース内画像
SIHH 2017のヴァシュロン・コンスタンタン ブース内の様子を全天周画像でご覧いただけます。スマートフォンでご覧の方は、FACEBOOKページにてご覧いただけます。
>>>レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600

VACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン) についてのお問合せは……
ヴァシュロン・コンスタンタン
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-4 半蔵門ファーストビル
TEL: 0120-63-1755
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SIHH2017 H.Moser & Cie New Model2017年 H.モーザー新作速報
取材・文:名畑政治 Report&Text:Masaharu Nabata
※表記は2017年1月現在のものになります。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
※2017年最新作レポートの掲載価格つきましては、税抜き表記を行っているものもあります。
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SIHH 2017 H.Moser & Cie NEW Release2017年SIHH H.モーザー オフィシャルニュース
>>>ベンチャー スモール セコンド ピュリティ (VENTURER SMALL SECONDS PURITY)

H.モーザーについてのお問合せは…
イースト・ジャパン株式会社
〒110-0005 東京都台東区上野 5-15-6
TEL: 03-3833-9602
H.Moser & Cie.(H.モーザー) のGressive掲載ショップはこちら
パネライのアイデアの工房(Laboratorio di Idee)が誇るイノベーションの力を証明する革新的な時計が誕生しました。カーボンが秘めた無限の可能性を追い、優れた開発技術により誕生した新たな時計は、卓越した特性を備えたケース、漆黒の文字盤、そして50年間潤滑作業が不要のムーブメントを搭載しています。
現代高級時計技術の証であるパネライ アイデアの工房(Laboratorio di Idee)による新作には、過去と未来が融合しています。パネライ LAB - ID™は、50本限定生産の新しいスペシャルエディションで、ルミノール 1950のタイムレスなデザインを特徴としながら革新的な技術を搭載しています。これは、フィレンツェの老舗ブランドとして、自らの歴史からインスパイアされながら、同時に高級時計製作の未来を描く力を示しています。
卓越した性能と革新的な特徴を備えた時計を製作するため、パネライのアイデアの工房(Laboratorio di Idee)はハイテクノロジーの世界にインスピレーションを求め、世界の先進的な技術を調査した結果、カーボンの無限の可能性という答えに辿り着きました。新しいパネライ LAB-ID™の全ての部品は、卓越した性能を備えたこの元素の能力を示しています。ケースにはカーボンファイバーの複合材料、文字盤にはカーボン ナノチューブが使用され、ムーブメントはカーボン複合材の力学的性質により、潤滑作業を行わずとも精確に作動します。これは、機械式時計の未来に大きな展望を与えるものであり、伝統的で魅力的なクラフツマンシップの領域に無限の発展の可能性を示しています。
/sites/default/files/newsImage1/1414.jpgカーボテックケース:卓越したパフォーマンスと1つ1つ異なる個性
ルミノール 1950 のケース(直径49mm)は、カーボンファイバーをベースとした合成素材であるカーボテック製です。カーボテックを時計製作の世界に初めて導入したのはパネライです。カーボテックは卓越した技術性能を発揮すると同時に、濃密で黒さに濃淡があり、切断する位置によってそれぞれの個体に異なる表情を与えるため、同じ物は2つと生まれません。
カーボテックの構造は外観と性能の両面で素材を強化しています。カーボテックは、ケースとレバーロック式のリュウズ プロテクターに使用されており、これにより10気圧(水深約100m)の防水性能が確保されています。これらの部品の素材となるカーボテックのシートを形成するには、カーボンファイバーの薄いシートを管理温度下で有機ポリマー PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)と共に高圧圧縮して合成素材を結合させます。この結合により強度と耐久性がさらに高まります。外観の統一性を保つため、非常に長いカーボンファイバーが使用されます。シートは各層の繊維の向きが上下で異なる角度になるように重ね合わせて圧縮されます。この構造により、カーボテックは、類似素材や時計業界で使用されているセラミックやチタン等の素材と比較して、大幅に優れた力学的性質を示しています。カーボテックはセラミックやチタンよりも軽く、外部からの耐衝撃性に優れ、低刺激性で腐食しません。
漆黒の文字盤に使用されているカーボンナノチューブのテクノロジー
パネライの時計は、文字盤のデザイン、構造、素材の技術の融合により、その優れた視認性で他の追随を許しません。新しいパネライ LAB-ID™は、パネライのたゆまぬ研究と技術革新の歴史に、新たな一章を加えます。
文字盤はパネライが発明したクラシックなサンドイッチ構造で、ブルーの夜光塗料スーパールミノバ®がアワーマーカーの切り込み部とスモールセコンドに塗布され、素晴らしい視認性を確保しています。パネライ LAB-ID™では、先進的な素材を使用することによりこれらの特徴がさらに強化されています。文字盤にはカーボンナノチューブがコーティングされています。文字盤に使用されるのは初めての素材です。
この特殊コーティング素材は、反射を最小限に抑えて光を吸収する光学特性を発揮するように開発されました。文字盤の深いブラックとアワーマーカーと針のブルーが鮮烈なコントラストを生み出し、パネライのクラシックなデザインを受け継いでいます。
素材の特性により文字盤に印刷や刻印を施すことができないため、ロゴは全て二重に無反射コーティングを施したカバーガラス上に施されています。
潤滑油無しでパーフェクトに作動する、新しいP.3001/C ムーブメント
新しいパネライ LAB-ID™には、パワーリザーブ3日間のP.3001/C 手巻きキャリバーが搭載されています。これは初めて発表される非常に革新的なキャリバーで、セミスケルトン仕様、完全に潤滑油不要で受け石はわずか4石です。ムーブメントの各部品に様々な技術を採用し、また、カーボンが持つ特殊な性能により、プレート、ブリッジ、バレル、脱進機、耐震装置は自己潤滑および素材に乾式潤滑を行います。そのため、液体潤滑剤が不要です。このソリューションは、メンテナンスとキャリバーのオーバーホールの必要性に大きな変革をもたらしました。
メインブリッジとプレートの潤滑の必要性を取り除くには、これらの部品を完全に新しい素材で製造する必要があります。タンタラムベースのセラミックと一体化した低摩擦の合成素材です。この次世代の合成素材は、カーボンの割合が高いためにピボット摩擦が最小化され、受け石や関連部の潤滑油が不要です。
また、主要部品がシリコン製で歯車装置に特殊なDLC (ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングが施されているため、脱進機の潤滑油も不要です。
パネライ マニュファクチュールのアイデアの工房(Laboratorio di Idee)における2年間の試験により、P.3001 キャリバーのツインバレル構成部品に最も適したコーティングタイプ(カーボンベース)が特定され、その結果従来の潤滑作業が不要となりました。このソリューションはコーティングの複数の層や副層に対して使用され、最表面の層はDLCでコーティングされます。
さらに重要な点は、4つの受け石表面にDLCコーティングが施されたことにより、インカブロック®耐震装置の潤滑油も不要になったことです。
/sites/default/files/newsImage2/1414.jpgパネライLAB-ID™のP.3001/C ムーブメントの大部分は、ケース裏の大きなサファイアクリスタル窓から見ることができ、ここからパワーリザーブ インジケーターも読み取ることができます。ブリッジとバレルのスケルトン仕様により、高度な信頼性と精度を誇るキャリバーの素晴らしい技術と仕上げを観賞することができます。ムーブメントの特徴として、2点支持のブリッジで固定された毎時21,600振動のテンプは直径13.2mmと大きく、時刻を時報と完全に一致させるためにテンプを停止させて秒針をゼロリセットする機能(ゼロリセットセコンド)も搭載されています。
新しいパネライ LAB-ID™(PAM00700)には、文字盤の夜光塗料と同じブルーのステッチでコントラストを効かせたブラックのレザーストラップが付いています。
(※オフィチーネ パネライは、スーパールミノヴァ®およびインカブロック®の商標所有者ではありません。)
パネライ LAB-ID™
ルミノール 1950 カーボテック™ スリーデイズ - 49mm
Ref.:PAM00700
ケース径:49.0mm
ケース素材:カーボテック
防水性:10気圧 (100m)
ストラップ:ブルーステッチのブラックレザー
ムーブメント:手巻、Cal. P.3001/C(自社製)、72時間パワーリザーブ
仕様:時、分、スモールセコンド、裏側にパワーリザーブ表示、ゼロリセットセコンド、ディープブラック文字盤に夜光アラビア数字とアワーインデックス、9時位置にスモールセコンド、サファイアクリスタルのシースルーケースバック
限定:50本
オフィチーネ パネライ
TEL:0120-18-7110
ヴァシュロン・コンスタンタンが、創業260周年のために創作された57ものコンプリケーションを搭載する世界で最も複雑で威容を誇る時計「リファレンス 57260」によって拓かれた道をたどり、「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600」を発表しました。完全に新しい構造を採用するこの機械式時計の傑作は、ヴァシュロン・コンスタンタンの挑戦によって機械式時計の歴史に足跡が記され、新たな時計製造に向けての重要な礎が築かれることになった有名なユニークピース「リファレンス 57260」の流れを汲むものです。白紙の状態からの開発に5年、一人のマスター・ウォッチメーカーが専任で取り組み、設計に2年を要して誕生した唯一無二の「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600」は、両面の文字盤で23種類の複雑機構を表示します。この高級時計に実現された驚異の “天体現象” は、これまでで最も複雑なものであり天文時計の誇らしい系譜の継承者であることを如実に示しています。天体を研究する天文学は、時計学とも密接に結びついています。天体の起源や進化、固有の性質などの解明を目指すのが天文学なら、時計学は、時の経過や星々の間の絶え間ない関係を把握して、機械的に表現すべく懸命に努めます。そうした挑戦は、それぞれが独立した輪列で作動する常用時、太陽時、恒星時の表示が組み合わさったこの時計で成果をあげています。
514個の部品を厚さがわずか8.7mmのムーブメントにすべて統合し、20以上もの機能を司り、なおかつ3週間ものパワーリザーブが備わるヴァシュロン・コンスタンタンの新しいキャリバー3600は、まさに小型化と精密機械技術の驚くべき快挙です。それにとどまらず、天文コンプリケーションの分野でヴァシュロン・コンスタンタンが培った専門技術もまた遺憾なく発揮されていす。その専門技術は19世紀後半に遡り、永久カレンダーとムーンフェイズ表示、恒星時表示を併せ持つ当時の懐中時計や、連続作動均時差表示を装備した1914年の時計などに見て取れます。近年では、2005年発表の「トゥール・ド・リル(16種類のコンプリケーショ搭載)」、2015年発表の「リファレンス 57260(57種類のコンプリケーション搭載、世界で最も複雑な時計)」があり、それらの注目すべき業績が天文の分野のエキスパートたることを見事に証明しています。
最高峰の時計技術が集約されたこのユニークピースは、数多くの天文コンプリケーションが信じがたいほどわずかなスペースに組み込まれ、そこには膨大な知識と計算、微妙な調整が表現されています。その魅力的な機能の中でまず注目される特徴的な機能は、常用時、太陽時、恒星時という3つの時間表示です。これらは、個々に独立した輪列で作動し、太陽関わる全機能を司る “回帰” も含まれます。
「常用時」(標準時)は、先端に丸く抜いたモチーフを配した2本のホワイトゴールド製の針により、表の文字盤で従来の時計と同じように読み取ります。常用時とは、太陽は1年を通じて一定の速度で赤道の周りを移動し、24時間毎に1周すると均等に定めた一種の仮定の理論に基づく「平均太陽時」と普通は理解されています。このような便利で伝統的原理では、1年は365.25日に、1日は24時間に、1時間は60分にそれぞれ分割されます。
常用時に対して実際の「太陽時(真太陽時)」は、1日を通じて太陽の目視可能な軌道に基づいており、所定の場所と時間で計測された時角によって表されます。1年の日によってこの「真太陽時」と「平均太陽時」との間に最大+14分から-16分までの差が生じ、両者が一致するのは1年で4回だけです。このような不一致が起こるのは、地球が周回す公転軌道が円ではなく楕円をしていて、太陽もその軌道の中心には位置していなく、さらに地球が軌道を移動する速度も一定ではなく、地球の自転軸も周回軌道面に対して傾いとう事実によります。
星空を仰ぎ見て
3番目の「恒星時」は、この時計の裏面で読み取ります。恒星時とは、理論的には、地方子午線から観察された恒星の見かけの動きに対して計測される地球の自転に基づく天文学的な時間スケールと見なされています。恒星時と平均太陽時(常用時)との差は1日で約4分あり、恒星時での24時間は、平均太陽時の23時間56分4秒に相当します。この時計の恒星時の時と分は、2枚のサファイアクリスタルを重ね合わせた独創的で巧妙な方法で表示されます。下のサファイアクリスタルは天球を描いた背景を成し、恒星時のミニッツトラックと基本方位が配されています。上に置かた方のサファイアクリスタルには、星座や天体の赤道(白い楕円)と黄道(赤い楕円)が描かれ、黄道は地球から見た太陽の年間の通り道を示しています。このランベルト投影法による図は、北半球における星座に対応する、真正の科学的な地図です。
回帰輪列による連続作動均時差表示
「常用時」と「太陽時」の差を計測して表示するために、この時計には複雑で巧妙な「均時差」機構が装備されています。しかも均時差表示は、腕時計ではめったに見られない「連続作動」というタイプで、カットアウトした太陽のモチーフで飾っピンクゴールドの分針が常用時の針と同軸に据えられ、それと常用時の時針によって太陽時が常に同時に表示される仕組みになっています。一般的な均時差表示では、+14から-16分の目盛りを配した補助的なセクターを移動する針で示され、太陽時を確認するには頭で少々計算する必要があります。この連続作動均時差表示の場合、製作は一段と複雑になりますが、太陽時と常用時が一目で判読できるのです。ヴァシュロン・コンスタンタンはその正確さや精度を確保するために、地球が太陽の周りを完全に一周するのにかかる時間で、365.2421898日に相当する “回帰年” をシミュレートした回帰輪列にその調整を託しました。
時間と潮位
このユニークピースはダブルフェイスの文字盤に23種類の複雑機構を表示します。スレートグレーに彩られた表側の文字盤には、15種類のコンプリケーションが巧みに配置され、常用時と太陽時(連続作動均時差表示)が3 本の同軸針から読み取れるだけでなく、永久カレンダーと高精度ムーンフェイズ表示、そして、潮位と地球-月-太陽の位置関係を示す3D描画とを組み合わせた素晴らしい潮汐表示が配されています。潮汐は物理法則に支配され、これら3つの天体の間で働く引力や遠心力によって変化します。
これからやって来る時がいわば “メモリー” にプログラムされている永久カレンダーは、グレゴリオ暦の不規則なカレンダー通りに合わせて正確な表示を行い、人為的な修正は400年毎に1日しか必要がありません。この永久カレンダーでは、曜日、月、閏年の周期が窓で示され、サーペント型の針によるポインターデイトで日付が示されます。
エレガントで魅力的な高精度ムーンフェイズ表示は、122年間で1日分の修正しか必要がありません。このムーンフェイズ表示は、2枚重ねたディスクを利用して行われ、レーザーエングレービングで本物の満月の姿を再現した月の満ち欠け、デイナイト、前回の満月から次の満月までを日数で表す月齢が読み取れます。こうした貴重な複雑機構を補足するのが日の出・日の入りの時刻表示で、各目盛りを移動する細い2本の針で示され、6時位置には昼夜の長さもわかる特別なゲージが置かれています。高級時計の分野では稀にしか見られないこうしたコンプリケーションの組み合わせをさらに充実させるのは、半円の中に並ぶ魅力的な数々の表示、すなわち黄道12星座、四季、至点、分点です。至点は夏と冬の2つがあり、夏至では昼が最も長く、冬至では最も短くなります。分点は春と秋が始まるころにそれぞれあり、春分と秋分では昼と夜の長さが等しくなります。
/sites/default/files/newsImage1/1413.jpg澄み渡る星空
時計の裏面にはもう一つの文字盤がセットされ、やはり価値のある天文コンプリケーションが豊富にアレンジされています。サファイアクリスタルのディスクを2枚重ねて作ったこの文字盤は、透明感にあふれる軽快なデザインや、特許登録された半透明の天空図のオリジナリティも特徴です。上側のサファイアクリスタルには北半球から見た星座が描かれ、これを縁取るアンスラサイトカラーのインナーベゼルには1年の12か月が示され、ゲージ状のパワーリザーブ表示も置かれています。この透明な文字盤にはまた、2つの楕円が描かれ、赤のラインに黄道が、白に天体の赤道がそれぞれ反映されています。星座の下に置かれたもう1枚のディスクは、周縁に恒星時の表示用の目盛りと基本方位が記され、アンスラサイトカラーの天球が天空図のシースルーの眺めを露わに見せています。さらに、この革新的な天空図から6時位置のトゥールビヨンが垣間見られるのも魅力的です。
精巧さと小型化を極める技術の偉業
この並外れた時計を動かす非常に複雑な専用ムーブメント、キャリバー3600は、全機能を一体化して盛り込む構想に取り組み始めてから外観に洗練された仕上げをもたらすまで、実に5年もの開発期間を要しました。機械式手巻きムーブメントは、3つの独立した輪列で3種類の異なる時間を表示する機能を含む20以上もの複雑機構が組み合わされているだけでなく、3連結された6個の香箱によって3週間も持続する驚異のパワーリザーブさえも備えています。このような多数の天文表示を正確に動かすとなると、相当なエネルギーが必要になるのは当然です。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、長時間パワーリザーブを実現するために、2つのアプローチから同時に着手しました。エネルギー消費を抑える方法の模索と、動力源の大型化です。エネルギーの貯蔵と伝達を最も効率よく行えるように、香箱の主ゼンマイを頑強で延性にも豊むBioflex®合金で作り、インボリュート歯車の噛み合いを理想的なものにしました。さらには、6個の香箱に大量のパワーを確保する一方で、ムーブメントを可能なかぎり薄くしているのです。それらすべてを結集したムーブメントは、まさに小型化を極める偉業です。514個の部品は微妙に調整され、入念に装飾が施され、しかもムーブメントの厚さはわずか8.7mmしかありません。また、精度と規則性を強化するために直径の大きなテンワを採用したトゥールビヨンも備わり、直径45mmのホワイトゴールド製ケースの中にすっきり収まり、エレガントな表情を見せています。(※Bioflex®は登録商標で、ヴァシュロン・コンスタンタンに帰属するものではありません。)
また、23種類もの機能を視認性が極めて高く、見た目の調和が取れ、独創的なスタイルで表示したところにも、技術と美的デザインの双方で成し遂げたヴァシュロン・コンスタンタンの偉業が表れています。表側の文字盤はバランスの良い美しいレイアウトでまとめられ、そのムーブメントは、サファイアクリスタルのディスクで構成された裏面の表示を読み取りやすくするためにマット仕上げを施し、透明な石をセットしています。そして、ヴァシュロン・コンスタンタンの全コレクショと同様に、この「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600」も、ジュネーブ・シールの威信を誇る品質保証を規定する厳格な諸項目に合致し、その認証取得しています。
星空へ手を伸ばして
特別な時計から成る「レ・キャビノティエ」コレクションに仲間入りしたこの天文コンプリケーションのスーパーウォッチは、ジュネーブで18世紀に活躍した “キャビノティエ” の伝統を今に伝える、典型的な例といえます。キャビノティエとは、時計製作の高度な専門技術を身に付けた職人を指し、彼らは屋根裏部屋の工房で、世界中の著名な顧客たちのために考案された、特注よる正真正銘の傑作時計を創作していました。ヴァシュロン・コンスタンタンは、優れた時計技術と特別な顧客サービス、徹底したパーソナライズを一つに融合するキャビノティエと同じ精神を受け継ぎ、その傑出した哲学を保持し続ています。稀少性を突き詰めた「セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケー 3600」は、1点のみの限定モデルです。アリゲーターレザーストラップとホワイトゴールドのピンバックルが組み合わされ、寄木細工で装飾された豪華なボックスが付属します。 /sites/default/files/newsImage2/1413.jpg
レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600
Ref.:9720C/000G-B281
ケース径:45.0mm
ケース厚:13.6mm
ケース素材:18K ホワイトゴールド
防水性:3気圧 (約30m)
ストラップ:ブラックのミシシッピ・アリゲーターレザー、18K ホワイトゴールド製ピンバックル
ムーブメント:手巻、Cal.3600(自社開発・製造)、毎時18,000振動、約3週間パワーリザーブ、64石
仕様:ジュネーブ・シール取得、時、分、永久カレンダー、デイ/ナイト表示、高精度ムーンフェイズ、月齢、連続作動均時差表示、日の出・日の入り、昼夜の長さ、四季、至点、分点、黄道12星座、潮位表示、太陽-地球-月の位置関係(合、衝、矩)、北半球の透明な天空図(銀河表示、黄道および天体の赤道付き)、恒星時の時と分、トゥールビヨン、3週間パワーリザーブ(6個香箱)、パワーリザーブ表示、スレートカラーオパーリン文字盤、18K ゴールド製のアプライド・インデックスと18K ゴールド製の針、サファイアクリスタルのシースルーケースバック、専用ボックス、巻き上げ装置と修正ピンとルーペが付属、裏面に≪Piéce unique≫と≪Les Cabinotiers≫の文字を刻印
限定:世界限定1本 (※取扱はヴァシュロン・コンスタンタンのブティックのみ)
搭載コンプリケーション・リスト
カレンダーおよびムーンフェイズ(平均太陽時輪列)
1.窓による曜日
2.針による日付
3.窓による月
4.窓による閏年
5.永久カレンダー
6.デイ/ナイト表示
7.高精度ムーンフェイズ
8.月齢
太陽機能(回帰輪列)
9.均時差
10.連続作動均時差
11.日の出時刻
12.日の入り時刻
13.昼の長さ
14.夜の長さ
15.四季、至点、分点、黄道12星座
潮汐表示
16.潮位表示
17.太陽-地球-月の位置関係(合、衝、矩)
天空図(専用の恒星時輪列)
18.北半球の天空図(銀河表示、黄道および天体の赤道付き)
19.恒星時の時
20.恒星時の分
その他機能
21.トゥールビヨン
22.3週間パワーリザーブ(6個香箱による)
23.パワーリザーブ表示
ヴァシュロン・コンスタンタン
TEL:0120-63-1755
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