ウルベルクはその特徴的表示であるワンダリングアワー(放浪する時間)のサテライト複雑機構以外を搭載した作品も常に注目され、時計製造産業界また愛好家たちから賞賛を得てきました。UR-111Cもまた例外ではありません! この最新のマイクロメカニック作品は、間違いなくブランドの≪スペシャルプロジェクト≫のひとつに数えられるでしょう。UR-111Cは、美しくもあり複雑でもあります。このモデルの開発と組み立ては、困難への挑戦と根気強さを必要としました。独立したブランドであるウルベルクを構成する17人のプロフェッショナルなチームのおかげで、このプロジェクトを成功に導くことが出来ました。
ウルベルクらしい作品であるUR-111Cを手にするとき、≪慣用的な≫ものは期待されていません。この新作は、名高いUR-CC1 ≪ King Cobra/キング・コブラ ≫ (時計師Louis Cottier/ルイ・コティエ が1950年代に開発したプロトタイプから着想を得た時計https://www.urwerk.com/en/press-ur-cc1-m8.php)から直接インスパイアされたものなのです。このモデルは分を異なる表示-視覚的に楽しめるリニア式表示と、正確に読み取るためのデジタル表示です。誰もローラー型の新設計リューズや光ファイバーが蛇行して進む時間表示を実現できたものはいないはずです。SFの世界をそのまま表現したような時計に見えない場合、その時計はウルベルクではありません。
ウルベルク共同設立者のフェリックス・バウムガルトナーとマーティン・フレイは、時計とそのオーナーの相互の関わりの必要性と喜びを常に大切にしてきました。≪美しい機械的なオブジェを身に着けることは、喜びであり誇りでなくてはならない≫ とフェリックス・バウムガルトナーは語ります。≪手首と一体となったメカニズムが、あなたの肌の一部となり語りかけてくれるような、深い絆が生まれなくてはいけません。機械時計というのは体と調和し、あなたが与えるエネルギーと引き換えに情報を知らせ、知的要素を引き出してくれる第一歩のようです。そこには対話が存在し、あなたの時計を大切にしてあげると、その気持ちのお返しをしてくれるのです。≫
2人のウルベルク共同設立者たちは、好奇心、興味、感覚を掻き立てるこの作品のために一人はデザイン、もう一人は技術的設計のために多くの時間を費やしました。まず巻き上げ機構から見ていくと、ムーブメント上の上部に搭載されたシリンダー型の巻上げリューズがあります。時計の巻上げのために、この刻みの付いた長いシリンダーを回すことは、新しい感覚です。この新しいシステムを機能させるため複雑な角度に調節した極小のべベルギア、そして一連の中間車を開発する必要がありました。時刻合わせには、UR-111C側面にあるレバーでこの機構を切り替え、シリンダー型リューズにより時刻を時計回りまたはその反対の2方向で調整します。
時間のデジタルジャンピング表示と分の継続的な表示は、ケース側面のサファイアクリスタル内に設置された円錐形部分で行われます。時刻の読み取り軸のこのような設定により、手首を傾けなくても時刻を一目で知ることが出来ます。これらの円錐形の間には、分の線形表示があります。分の進みを線形に転換するためにも、極小の円錐型ギアを採用した特殊で精密な機械的伝達方法を開発する必要がありました。
ウルベルクはすでにUR-CC1 ≪ King Cobra/キングコブラ≫において、線形表示を採用しました。ですが、この最新モデルのためにマーティン・フレイは、ウルベルクのエンジニアたちにさらなる挑戦を課しました。分を出来るだけ読みやすくするため、分の斜線表示を提案したのです。このたった一つの簡単そうな要望を実現するには、複雑に入り組んだ螺旋形のばねを開発が必要でした。分の回転を制御するこの部品は、分表示のトンネルを通して見え、60のインデックスに到達すまでの1時間に300度回転します。そして、この螺旋形のばねは緊張がほどけ、前に60度回転し、視覚的にはレトログレード効果をもたらしながら0の位置に戻ります。この同じ力が、時間機構のジャンプを司ります。
/sites/default/files/newsImage2/02_245.jpgUR-111Cの秒のデジタル表示も世界初のものです。軽量化のためスケルトン加工された秒表示機構は、一つの歯車上で10:20:30:40:50:60、もう一方で5:15:25:35:45:55と均等に2つの歯車に配分されています。これら2つのインデックスが組み合わさり、グラフィックな時の流れを表現しています。オープンワークが施されたそれぞれの歯車の重さは0,018 グラム (数字が付属すると0.025 g)で、 LIGA製法により金属レースのような部品を作り出すことが可能となりました。この複雑な絡み合いは、環状の形の伝導体により昇華されました、それはこの数字上10分の1ミリにされた光ファイバー網です。この伝導体はルーペとは異なり秒の形をゆがめることなく、ミドルケースをかすめながら移動する秒を完璧かつ簡単に読み取ることができます。
/sites/default/files/newsImage3/03_28.jpgUR-111Cへの最後工程はケースに行われます。サイエンス・フィクションや前衛的なテクノロジーをこよなく愛し魅了されるウルベルクの作品をさらに進化させ、近未来的な車のようなデザインのモデルとなりました。このような機構を中央が一体型の同様のケースにケーシングするためには、巧妙な策を講じる必要がありました。そのため、ケーシングは側面から行われます。スチール製ケースは、中央の細い部分と2つの翼部分の3部から構成されます。ケーシング時に機構は横向きに置かれるため、デリケートで慎重な作業となります。時計機構の繊細な部品にさわらず、スチール製の鎧を≪はめ込む≫のです。ケースはサンドブラスト、マイクロブラスト、研磨、サテン仕上げの装飾が調和し、見事な仕上げが施されています。ネジひとつをとっても、見る面によって異なった仕上げ施されているのが見て取れます。この傑作を完成させるために、秒表示の部品が組まれ、調整されてやっとこの困難極まる組み立てが終了します。
/sites/default/files/newsImage4/04_23.jpgUR-111C
Ref.:UR-111C
ケースサイズ:横42×縦46mm
ケース厚:15mm
ケース素材:ステンレススチール(ガンメタル加工)
防水性: 3ATM/100’/30mで圧力テスト
ムーブメント:自動巻き(ストップ・セコンド付き)、48時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、37石
仕様:ジャンピングアワー、レトログレード線形分表示、デジタル分表示、デジタル秒表示、無反射コーティングが施されたサファイアクリスタル
限定:世界限定25本
2016年、ボヴェは天文学をテーマとした特別なコレクションのデビュー作として、シューティングスター トゥールビヨンを発表しました。その後、2017年にはアステリウム、また2018年にはグランドリサイタルを続けて発表しました。この3部作は、作品個々の技術的特徴の域を越えて、時の計測を新しい形で表現する方法を探究しています。これらの作品を特徴づけているライティングスロープ状に傾斜したケースは、創造性を体現すると同時に、作品の引き立て役となっています。ボヴェのオーナー、ラフィ氏自らがデザインしたこの“ライティングスロープ”型ケースは、6時位置に向かってベゼルが低くなるよう傾斜しています。この創意工夫溢れるアイディアによって、ドームやローラー、ディスク、立体的な針と言った様々なタイプの表示を多角的にレイアウトすることが可能になり、直感性やエルゴノミクス、また優雅さがより高まっています。さらに、立体的なデザインによって、表示する情報の視認性は最優先されることとなり、ムーブメントの内部へと導かれるコレクターたちの目線は、あらゆる細部に宿る卓越性を目の当たりにすることになります。
もっとも最近ではグランドリサイタルが受賞したジュネーヴ時計グランプリの最優秀賞“金の針賞”を含む、3部作の作品に授けられた数々の賞を見てもわかるように、コレクターや専門家たちは、ボヴェの“ライティングスロープ”型ケースが起こした様式的革命を称賛しています。このようにラフィ氏は、ライティングスロープ型ケースに搭載することを前提に開発された4つの複雑機構を同時に発表することで、一貫性をもってコレクターたちの期待を満たすことに成功しています。そのうちの一つが、リサイタル 26 ブレインストーム ® チャプター ワンです。
この比類のないタイムピースは、数多くの革新を通して、“ライティングスロープ”型ケースが提案する計時の解釈に関する前例のない可能性の幅広さを窺わせています。ブレインストーム®のチャプターを飾る最初の作品として、ラフィ氏はサファイア製のモデルが相応しいと考えました。その澄んだ透明性から選ばれるサファイアは、ダイヤモンドの次に硬い素材であると同時に、あまり知られていない要素として、チタニウムよりも軽いという特長も有しています。この独創的なチョイスによって、ボヴェの技術士たちが直面しなければならなかった大きな課題の一つが、すぐさま明らかとなりました。
サファイア製ケースは、既に40年近く前から知られている一方で、素材そのものの硬度が原因で加工やポリッシュする上で制約があり、現在に至るまでそのデザインは、比較的シンプルなものにとどまっていました。“ライティングスロープ”型ケースのアシメトリカルなミドルケース側面、ベゼル、そして風防ガラスの形状が、これまで解決策の無かった難題を、技術者たちに突きつけました。
ミドルケースと風防ガラスが最終的につくり上げる一つのエレメントは、このコレクションならではのケースの原型を綿密に踏襲しています。ケースバックは、機械で打ち抜かれたグレード5 チタニウム製のベゼルおよび4つのラグで構成されています。言うまでもありませんが、このベゼルには、明らかにするに値する秘密を豊富に抱えるムーブメントの裏面をたっぷりと鑑賞できるよう、サファイアガラスが嵌められています。全体の透明性およびエルゴノミクスの最適化のため、ボヴェの時計師たちは、従来のようにミドルケースにではなく、ケースバック側にムーブメントを組み込むことにしました。この考え方は、今作に引けを取らない2016年発表の「トゥールビヨン オタンタ セイ」の構造でも採用し、すでに成功を収めていたのです。
三次元にわたってパノラミックな眺めを提供するこのショーケース用に選ばれたムーブメントは、2015年にコレクションに加わった、特許取得済みの両面フライングトゥールビヨンによって制御されています。発表から4年経ち、様々な進化を遂げたこの調速機には現在、伝統的なひげぜんまいを用いることでより優れた等時性を確保する可変慣性テンプが採用されています。ひげぜんまい製造は、世界で10本の指に満たないメーカーのみが習得している技術です。この新しいキャリバーでは、動きのある複雑機構を複数搭載しているにも関わらず、10日間のパワーリザーブが一つの香箱によって供給されています。計370日間のパワーリザーブを誇った1900年製の懐中時計で絶対的な記録を保持していることからもわかるように、ボヴェの時計師たちが長年にわたって得意としてきたロングパワーリザーブに関する専門知識は、彼らがムーブメントの心臓部の摩耗を最小限に抑えようと常に意識しているという事実が物語っています。職人技法を用いることに加え、一つひとつのディテールに細心の注意が払われていることこそが、消費するエネルギーを彼らが管理できている主な理由です。彼らのこの行動が、マニュファクチュールの技術部門に原動力を与えている哲学を集約しています。その哲学は「エネルギーは、追加するよりも節約する。そうすることでパワーリザーブが増える」という考え方に基づいたものです。長くなりがちな巻き上げ時間に対する解決策は、ゼンマイを完全に巻き上げるために必要なリューズの回転数を半減することに成功した、二つの特許を有するディファレンシャル・スフィリカル・システムによって講じられています。
称賛に値する計時精度という強固な基礎を有している強みを確保したブレインストーム®は、時および分を12時位置にオフセット配置して表示します。このセクションが、ケースのひと際目を引くドーム部分で最も高い位置であることから、時計師たちは、特別に高いハンドフィッティングをつくりました。キャリッジホイールにねじ留めされたマーカーとともに、キャリッジブリッジのアームの内2本が120度の間を空けて、メインのダイヤルの外縁部に目盛が振られた秒セクターを指し示しながら、連続的に進行します。チタニウムでめっきされたキャリッジブリッジの装飾には、一人の職人が二日間の作業を費やす必要があることも特筆すべき点です。
ケースの透明性をより際立たせるために、目盛がプリントされたカムと三日月型のインディケーターでエネルギー残量を指し示す、パワーリザーブ表示が4時位置に設けられています。
シンメトリーを成すよう8時位置に配された丸い窓には、ビッグデイトがミステリアスに表示されます。この機構全体は、コレクターの目の前で明らかになっています。より細かいディテールまで鑑賞できるよう、サファイア製のユニットディスクが必要な透明性をもたらしています。
12時位置には、たっぷりとした時分表示ダイヤルから浮き上がるように、立体的なムーンフェイズ表示があります。そのドームの反りは、ダイヤルのカーブに巧妙に対抗しています。より高いリアリズムを追求し、月を表すドームの表面にはエングレービングが施され、低いセクションにはスーパールミノバ®が塗布されています。空は、最上級の方法で表現されています。ボヴェのダイヤル職人たちは、2枚のアヴェンチュリンガラスの円形プレートを、半球状のムーンフェイズ表示上の曲面に設置することに成功したのです!これにより、ムーンフェイズは印象的なリアリズムを伴って、2つの丸い開口部分からドーム越しに読み取れるようになりました。
コレクターの皆様は、二つのタイプのダイヤルをお選びいただけます。一つ目のダイヤルは、ひと際目を引くブルークォーツ製のドームで、その透明性は、コレクターがムーブメントの様々なレイヤーを連続して観賞できるようにしてくれます。また、二つ目のダイヤルを構成する凹型らせんのそれぞれのブレードの間の余白部分にも、同様の透明性を発見することができます。こちらのダイヤルは、アルミニウムのブロックを加工したのち、熟練のダイヤル職人の手作業で装飾が施されています。お望みであれば、装飾工房のエングレーバーによるハンドエングレービングを、ダイヤルにあしらうこともできます。一枚一枚のブレードは細く、顕著に凹状になっているため、この部分にエングレービングを施すには最上のスキルを要します。また、コレクターの好みに合わせて、複数のダイヤルカラーが用意されることになります。この他にも、例えば、らせんのシェイプを愛車の車輪リムのデザインをモチーフにするといった、カスタマイゼーションにも対応しています。
この時計の複数の複雑機構や前例のない構造は、とりわけ魅力的であり、ケースにサファイアを用いるのにもってこいのモデルであることは間違いありません。ケースを回転させると、最高の秘密が隠されている、ムーブメントの側面が露わになります。この角度から眺めると、ムーブメントの並外れた構造をじっくり鑑賞することができます。ボヴェのオフィスおよび工場で、完全自社開発および製造されたこのムーブメントは、階段状構造を採用しており、その連続した斜面にすべての動的パーツやそうでないパーツが組み込まれています。この比類なき選択は、多様な角度から見て豊富なアドバンテージをもたらしています。まず、エルゴノミクス向上に寄与しているミドルケースのV型の側面を、最適な形で満たすことができるようになり、高級時計製造の世界におけるクラフツマンシップの中でも最も厳しい条件を設定しているメゾンにふさわしい審美性が生まれます。視認性も向上しています。それぞれの表示機構は、ベゼルの斜面と垂直に通る軸上に組み込まれており、これにより手首に着用している状態で、読み取りの際の角度がベストなものとなるようになっています。
この特異な構造は、職人たちに前例のない困難の数々を与えました。マイクロエンジニアや装飾職人、ダイヤル職人、そして時計師たちは互いに協力し、今作リサイタル 26が突きつけてきた多くの課題を乗り越えたのです。ラフィ氏は、時計製造界の新たな功績となった今作を“ブレインストーム®”と命名することで、この作品づくりに携わった職人たちにオマージュを捧げています。全員で発見した数々のソリューションや、一つのプロジェクトが実現するまでに辿った多くの稀有な状況を打開してきた天才的発想を想起させる、そんなモデル名です。
では、この作品の残りの名前である“チャプター ワン”は何を意味するのでしょうか?パスカル・ラフィ氏の豊かなイマジネーションは、前例のない“ライティングスロープ”型ケースに秘められた可能性の幅広さを見せつけるために、まだまだ多くの領域を探検する必要がある、というのがヒントです。
/sites/default/files/newsImage2/01_3.jpgリサイタル 26 ブレインストーム® チャプター ワン
Ref.:R260001-P2019
ケース径:48.00mm
ケース厚:15.50mm
ケース素材:サファイア製ケースにチタニウム製ラグおよびケースバック
ストラップ:フルスキン・アリゲーター、18Kホワイトゴールド製尾錠
防水性:30m
ムーブメント:手巻き、Cal.17DM04-SMP、毎時18,000振動、10日間パワーリザーブ
仕様:時、分、トゥールビヨン上の秒表示、ディミエ “ライティングスロープ”型ケース、フライングトゥールビヨン、ビッグデイト、パワーリザーブインディケーター、半球状のムーンフェイズ表示、ブラックアルミニウム ダイヤル、異なるカラーリングのプロペラ型ダイヤル、5年保証
特許:スフィリカル・ワインディング・システム 三次元に噛み合う歯が刻まれたマルチギアリング 両面トゥールビヨン
2019 New Model | URWERK
2019年 ウルベルク新作情報
ブース撮影:堀内僚太郎 Photo:Ryotaro Horiuchi
2019年 ウルベルク新作情報
>UR-105 CT マーベリック(UR-105 CT “Maverick”)
>2019年 ウルベルク(URWERK)
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2019年1月23日(水)~2月26日(火)までタカシマヤ ウオッチメゾン東京・日本橋で開催される「カール F. ブヘラコレクション」は様々な意味で「スタートを迎える」時計たちが揃います。創業130年を迎え次のステップへと踏み出したカール F. ブヘラにとって、そのスタートを記念する特別なマスターピースをご紹介する貴重な機会です。
1888年の創業から130年を迎えたカール F. ブヘラがアニバーサリーイヤーを祝すハイライトの一つとして2018年の年末に発表したのが、自社開発ムーブメント搭載の「ヘリテージ トゥールビヨン ダブルペリフェラル」です。世界限定88本というこのマスターピースは、ブヘラがこれまでに大事にしてきた遺産を後世に伝えるという意味を込めており、新コレクション「ヘリテージ」のスタートモデルです。
先人たちが継承してきた時計製造の伝統に真摯に取り組んできたカール F. ブヘラは長い歴史の中で技術を磨き、常に新しい挑戦を続けてきました。この130年にわたるサヴォアフェールを体現する時計として、「ヘリテージ トゥールビヨン ダブルペリフェラル」は発表されたのです。88本限定のマスターピースは、さらに1本ずつ違う特徴を持っておりどれもがオンリーワンの貴重な時計です。その違いは職人の2週間以上の手作業によって仕上げられる美しい彫刻です。この特別な時計を日本ではタカシマヤ ウオッチメゾン東京・日本橋でいち早くご紹介いたします。カール F. ブヘラの新しいスタートへの意気込みを表現したマスターピースをぜひご覧ください。
また、2019年も明けて気持ちも新たに動き始めている皆さまのスタートに勢いをつけるような時計も揃いました。今ではすっかりブランドのアイコンモデルとして人気のマネロ フライバックはスタイリッシュなモデルからレトロルックなものまで、新しい自分を演出する1本になることでしょう。そして、カール F. ブヘラに興味を持ち始めた方へのエントリーモデルもあります。人気のハリウッド俳優がシリーズ映画の中で着用している「マネロ オートデイト」はシンプルな3針モデルですので、オンオフに幅広く活躍します。また、ブランド初のミラネーゼブレスレットをつけた「アダマビ」は究極のミニマルスタイルにぴったりです。
/sites/default/files/newsImage1/01_221.jpg期間中の2019年2月16日(土)、17日(日)には、スイスでトレーニングを受けた技術者による自社開発キャリバーのプレゼンテーションを予定しています。実際にムーブメントを分解して、ミクロの世界を除くことが出来るまたとない機会です。両日とも13時と15時から約40分間の予定です。
この機会にぜひ、タカシマヤウオッチメゾン東京・日本橋にお出かけくださいませ。
/sites/default/files/newsImage2/02_244.jpg「カール F. ブヘラコレクション」詳細
開催期間:2019年1月23日(水)~2月26日(火) 午前10時30分~午後7時30分
開催会場: タカシマヤ ウオッチメゾン東京・日本橋
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-1-8
TEL: 03-3211-4111
ADAMAVI
アダマビ
Ref.:00.10314.08.13.21
ケース径:39.00mm
ケース厚:8.77mm
ケース素材:ステンレススティール
ストラップ:ステンレススティール製ミラネーゼブレスレットとフォールディングク
ラスプ
防水性:30m(3気圧)
ムーブメント:自動巻き、Cal.CFB 1950、25石または26 石、パワーリザーブ38時間
仕様:日付、時、分、秒、サファイアクリスタルバック、シルバー文字盤
価格:300,000円(税抜)
発売予定:2019年4月(ご予約受付中)
※31mmモデル(Ref.00.10320.08.15.01)あり。
ヘリテージ トゥールビヨン ダブル ペリフェラル限定モデル
Ref.:00.10802.03.13.01
ケース径:42.50mm
ケース厚:11.90mm
ケース素材:18Kローズゴールド
防水性:30m(3気圧)
ストラップ:ダークブラウンの手縫いルイジアナ産アリゲーター、18Kローズゴールド製穴留式フォールディングクラスプ
ムーブメント: 自動巻き、Cal.CFB T3000(自社製)、クロノメーター、32石、65時間パワーリザーブ
仕様:トゥールビヨン、ストップセコンド、時間、分、スモールセコンド、シルバー文字盤、サンバースト仕上(リング部分は回転模様加工)、ローズゴールドメッキのアプライドインデックス 、両面反射防止を施したダブルドーム型サファイアクリスタル、ケース裏面は片面反射防止を施したサファイアクリスタル
限定:88本
価格:11,600,000円(税抜)
2019 New Model | ROGER DUBUIS
2019年 ロジェ・デュブイ新作情報
ブース撮影:堀内僚太郎 Photo:Ryotaro Horiuchi
ランボルギーニとの
コラボレーションが深化中
モータースポーツとのつながりを深めているロジェ・デュブイ(ROGER DUBUIS)は、新作を絞っており、SIHHにて発表されたメンズ向けの新作ウォッチは2モデルのみ。しかもそのうちのひとつは、一本のみ製作されたユニークピースで、しかも会期中に売れてしまったという。通常モデルはランボルギーニとのコラボレーションモデルで、V10マシン「ウラカン」の名を冠したが、こちらも名に負けない過激さに満ちている。ロジェ・デュブイは普通の時計は作らない。2モデルであっても、時計界を騒がせるには十分だ。
>エクスカリバー ワン‐オフ(Excalibur One-Off)
SIHH 2019 ROGER DUBUIS BOOTH2019年SIHH ロジェ・デュブイ ブース内画像
ブース撮影:堀内僚太郎 Photo:Ryotaro Horiuchi
ブース撮影:江藤義典 Photo:Yoshinori Eto
取材・文:篠田哲生 / Report&Text:Tetsuo Shinoda
※表記は2019年2月現在のものになります。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
※2019年最新作レポートの掲載価格つきましては、税抜き表記を行っているものもあります。
>正規時計販売店のバイヤー達が着目したロジェ・デュブイの新作
ジュネーブ発、2019年の最新注目モデル22
>2019年 ロジェ・デュブイ(ROGER DUBUIS)
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インサイトマイクロローター・レディー・オパールはレディースの高級時計であり、豊かな色彩、輝き、そして卓越したクラフトマンシップを体現したモデルです。
時、分の文字盤、スモールセコンドの文字盤、地板のカバーは、熟練の職人による手作業で仕上げられたオーストラリア産のクリスタルオパールが使われています。クリスタルオパールは遊色効果により、ピンク、グリーン、パープル、ターコイズと様々な色彩を放ちます。
インサイトマイクロローター・レディー・オパールの時・分の文字盤およびスモールセコンドの文字盤は、様々な表情を見せるオパールです。そして22Kゴールド製の両方向回転式マイクロローターを搭載しています。マイクロローターの表側は、様々なサイズのブリリアントカットダイアモンドが施されています。
マイクロローターはオパールに覆われた地板に囲まれています。2つのブリッジの間を回転するマイクロローターはルビーベアリングを使用し、摩擦を最小限にし、耐摩耗性に優れているため、その動きは滑らかであり、音を立てません。両方向巻きのマイクロローターの繊細な動きは、効率良く2つの香箱を巻き上げます。フルに巻き上げた状態で80時間のロングパワーリザーブを有します。
オパール製の文字盤及び、オパール製の地板のカバーはレッドゴールド製の針、金色のテンプ、そして美しい面取りと磨きが施されたゴールドフィルドのブリッジや小さなプレートを引き立てます。ブリッジのアーチはレッドゴールドケースの内側の輪郭と見事に呼応しています。直径39.5mmの控えめなサイズのケースは、ラグの曲線に合わせた形状のナチュラルラバーのストラップとともに、スリムな手首にも心地よくフィットすることを約束します。
ケース側面は曲線を描きベゼルと出会います。また、手首の動きを妨げないよう、リューズは2時位置に配されています。そして風防のボンベサファイアクリスタルにつけられた傾斜は、オフセンターに配された時・分の文字盤の上(ローマン・ゴティエの考える文字盤の中心)で一番高くなるように設計されています。
シースルーバックからは、ムーブメントをより良く鑑賞することができます。ここでもまた、マイクロローターが主役となり、この装置の両方向回転を可能にする逆転歯車から始まる輪列の動きにトルクを伝達しています。歯車や角穴車は、美しく面取りされた円形のアームによって際立つ存在となっています。
他方で、ブリッジは職人の手によって見事に磨き上げられ、様々な装飾や穴石用の穴が施されると同時に、ローマン・ゴティエならではの審美性に優れるS字スクリューでしっかりと固定されています。さらに、ブリッジ類が描く曲線は、それらに取り付けられた4 枚の直線状のプレートと完璧なバランスを見せています。
インサイトマイクロローター・レディー・オパールは18Kレッドゴールド製ケースの5本限定モデルです。
ローマン・ゴティエ「インサイトマイクロローター・レディー・オパール」詳細
オーストラリア産クリスタルオパール製の文字盤と地板のカバー インサイトマイクロローター・レディー・オパールの文字盤と地板のカバーに使われているクリスタルオパールは、オパールの都と言われているオーストラリア南部のクーバーベティ産です。クーバーベティでは、約半世紀年前にクリスタルオパールの採掘が始まりました。
このクリスタルオパールは、プレシャスオパールと呼ばれるものです。一定の大きさの分子が規則正しい内部構造を形成することにより、遊色効果を有します。クリスタルオパールの特徴である分子の密度の大きさは鮮やかな色がいつまでも保たれることを意味します。
素材となるオパールを入念に選んだ後、時・分の文字盤、スモールセコンドの文字盤、地板のカバー用に3軸加工マシンで輪郭を切り取ります。そして線鋸で極限まで薄く切り取り、そのスライスされたオパールを熱した地板の上に樹脂で固定します。
地板のカバーに使われている一枚板は複雑な形をしており、スモールセコンドとバランスホイールの設置部分は8の字にくり抜かれています。
薄くスライスされたオパールを真鍮製の地板の上に樹脂で固定した後、ガラス板の上でダイアモンドパウダーを水で溶かしたものを用い、その表面を手で磨き上げ、適切な厚さに仕上げます(文字盤は0.28㎜、地板のカバーは0.35㎜)
しかし実際は、厚みの中で0.06㎜の余裕を持たせています。それは、酸化セリウム研磨剤を付着したフェルトで覆われた回転盤、その上にオパールをそっと押し付け、研磨をする工程のためです。
オパール製の文字盤と地板のカバーは、時計一本一本により異なり、マイクロローターに施されたダイヤモンドの配置もまた異なります。つまり、全く同じインサイトマイクロローター・レディー・オパールは存在しません。
自社製自動巻きムーブメント
インサイトマイクロローター・レディー・オパールのムーブメントはスイス・ジュウ渓谷にあるローマン・ゴティエのマニュファクチュールで、設計から開発、製造、装飾、組み立て、そして調整までが行われています。ローマン・ゴティエは、この時計を鑑賞する人々がその壮観な構造と洗練された仕上げを瞬時に堪能することができるよう、インサイト マイクロローターのムーブメントの視認性をできる限り高めました。この作品が「インサイト(洞察力)」と名を有する理由はそこにあります。
両方向回転式のマイクロローターは、逆転歯車によって実現しています。この歯車の軸は、歯車の側方運動および回転を促進させるためにブラックポリッシュされた2 枚のアーチ型のスティール製プレートに入れられた曲線状の開口部に沿って左右にグライドします。これによってマイクロローターの回転方向が変わる際、逆転歯車の歯が逆に噛み合うよう働きかけられ、逆方向にもスライドするようになります。
ゴティエは、ルビー製ベアリングにそれぞれ取り付けられた2つのブリッジの間を、マイクロローターが回転するよう設計しました。金属対金属の接触を避けることは時計作りにおける原則なので、金属対ルビーとなるようにしたのです。ルビーは摩擦係数が低いのに対し耐摩耗性に優れるため、この装置では例えば雑音や摩耗をもたらす恐れのある金属製ボールベアリングではなく、滑らかかつ音を出さないマイクロローター回転を実現する、この赤い石を採用しました。
/sites/default/files/newsImage1/01_220.jpgこのマイクロローターの相対的重量を考慮し、下部からの1つのブリッジの支えしか無い“フライング”ローターの採用は避けました。その代わりとして、上部および下部から2つのブリッジにサンドイッチのように挟まれた、より安定性の高いマイクロローターを設計しました。
/sites/default/files/newsImage2/02_243.jpgムーブメントの2つの香箱は、フルに巻き上げた状態で組み合わせると、合計80時間のエネルギーを確保します。2つの香箱は、ローマン・ゴティエを象徴するカーブしたアームを持つテンワおよび目盛付きの偏心ウェイト、そして職人の手によって組み立てられた頑丈な三角形のアンクルから成る調速機構に一定のトルクをもたらすために、直列配置されています。
/sites/default/files/newsImage3/03_26.jpgインサイト マイクロローターのムーブメントにあしらわれた、目を見張るような装飾には、手作業による面取りおよびポリッシュ、サンバースト仕上げ、筋目仕上げ、コリマソン装飾(円形装飾)を含みます。穴石用の穴に至るまで手作業によるポリッシュが施されています。
/sites/default/files/newsImage4/04_21.jpgINSIGHT MICRO-ROTOR LADY OPAL
インサイトマイクロローター・レディー・オパール
Ref:MON00350
ケースサイズ:39.5mm×12.9mm(最も高い位置)
ケース素材:レッドゴールド
ストラップ:ナチュラルラバー、レッドゴールド製ピンバックル
防水性:50m/5気圧
ムーブメント:自動巻(自社製)、80時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、33石
仕様:オフセンター時・分表示、スモールセコンド、オパールを使用した文字盤および地板のカバー、18Kレッドゴールド針、2時位置に巻き上げおよび時刻調整用リューズ
、オーストラリア産クリスタルオパール製の文字盤
限定:5本
AMCプロジェクトを開発することにより、ウルベルクは時間の測定の2つのアプローチを物理的に融合させることに成功しました。それは、メカニックの美しさと原子の精度という、魅了される研究のオブジェを2つ組み合わせたことです。AMCの腕時計は、腕時計は機械時計製造の伝統を具現化しています。数世紀にわたって、テンプ、ひげゼンマイ、アンクル式脱進機の組み合わせは進化し続けています。一方原子時計は、時計製造テクノロジーの分野の現代性の最先端を体現しています。これら2つの機械の間の一致点を確立し、これら特異で複雑な機構に相互伝達をさせるのが、最も難しかった点です。
ウルベルクのAMCプロジェクトは、連結する2つの自律システムから構成されるたハイブリッド時間測定装置です。最初の部分はAtomolithe/アトモライトという固定ベースで、重量約35キロの原子時計が、平均的なコンピュータータワーほどの大きさをしたアルミニウム製ケースに収まっています。2つ目の部分は可動要素で、腕に装着するかベースに設置される、完全な機械式腕時計から成ります。
機械式時計が腕に装着されている場合の精度は、4Hz (28,800振動)で動くその機械式振動体とその時計が委ねる条件により決まります。この時計がベースに設置されている時は、複雑で巧妙なシステムがこれら2つの要素の時間のずれを感知し、腕時計の機械式ムーブメントを高精度の原子クロック上で計時的に一致させ、腕時計がベースと連動します。
腕時計をベースに設置することにより、その精度を修正するだけでなく、精度を高めるためその内部機構を調整します。これらの微調整が定期的に行われると、この機械式ムーブメントの心臓部への影響は、ペースメーカーに似た効果があります。時間が経つにつれ、機械時計の計時性能が原子時計のものに近くなってきます。
ウルベルクのAMCは、このようにして機械式時計の限界を打ち破り、計時測定においての最高峰の振動体を築き上げたのです。機械式振動体は完璧ではなく、もしかすると将来的にもそうなることは難しいかもしれません。ですが、原子的な基準と連結されることにより、自身で完成する能力を保持します。
【腕時計】
原子時計のように、AMCプロジェクトの機械式腕時計も新しい設計のものです。ウルベルクの特徴であるパワーリザーブ表示や、4日間のパワーリザーブを保証するツインバレルを踏襲しています。この腕時計は ≪oil change≫ 表示も同様に装備し、ムーブメントメンテナンスの時期を知らせます。時計が機能して3年半後には、オーバーホールをすることを推奨します。
裸眼では見えませんが、この時計の最も巧妙な特性はムーブメントを詳しく見ていくと分かります。この腕時計は基準となるクロックに一致するように設計されました。この原子時計もまたウルベルクの工房で設計製造されました。このベース、Atomolithe/アトモライトがウルベルクの腕時計を巻き上げ、正確な時刻に合わせ、そして、歩度を調整します。
Atomolithe/アトモライトは腕時計と3つの方法で相互作用します。
最初の方法は最も技術的に難しいもので、腕時計の歩度の調節です。歩度というのは、テンプが振幅するリズムです。理想的には、腕時計の歩度が完全に時間の基準と同期運動し、不変の歩度を持ち合わせることです。しかし実際には、完全に安定した振動体は存在せず、すべての計時システムで歩度の微変動が起こります。機械的振動体の安定性は、原子時計のものと比べ本質的に劣っています。AMCの時計により、ウルベルクは原子時計が自動的に機械式腕時計を原子時計の正確な時刻に合わせる方法を見つけました。通常この作業は、時計技師が手作業で歩度調整を行います。
時計の歩度は、通常テンプのひげゼンマイの実質的な長さを統制する緩急針の形で、調速機構により制御されます。オーナーが時計に遅れや進みに気付くと、時計師に時計を預け、そこで緩急針を動かすことにより、テンプのひげゼンマイの有効的な長さを変更します。この作業により、時計の歩度を早めたり遅くしたりします。
こちらではAMCの固定ベースである原子時計が、腕時計上のプッシュボタンを作動し、腕時計内部にある機構を始動させます。この働きにより、極めて高い精度で腕時計と原子時計の秒表示の+、または、?のずれを感知することが出来るのです。この機構は、秒車の軸上の半月型カムに沿って閉じる一対のクランプから構成されます。半月型カムの周りで変動するクランプの位置が、機械式ムーブメントに行う修正に影響を及ぼします。
情報と修正は、この巧妙な機械的装置により伝達され統制されます。腕時計が頻繁に連動されればされるほど、ベース装置を構成する原子時計のリズムに近づきます。 腕時計がベースに設置されている時は、手動で連動をさせることができます。手作業での介入がない場合、Atomolithe/アトモライトは腕時計を事前に決めた間隔で連動させる自動プログラムの様々な段階に従います。2日で1秒という通常のクオーツ振動体の歩度のずれに対し、317年に1秒とう精度の時間測定テクノロジーにより、原子時計はスタンダードなクオーツムーブメントよりはるかに正確です。着用者の生活習慣や活動に応じて計時機構システムを最も正確に調節するため、腕時計の日常的な着用と定期的な連動の適度なバランスが重要です。
2つ目の方法は歩度の調整とは異なり、原子時計の分と秒と腕時計の表示を正確に連動させることです。
腕時計の歩度を自動的に調整する機構とは反対に、独特なのはクロノグラフのリセット機構の輪列に類似する秒と分の連動機構です。歩度の調整のように、分と秒の時刻合わせも原子時計がプッシュボタンを始動し行います。このプッシュボタンが腕時計内部にある2つのレバーのシステムを移動させ、分針と秒針と関連するオフセットしたハートカムの上に圧力をかけます。これらのハートカムは、そのレバーに触れると、文字盤側面にある0の目盛りにそれぞれ帰るよう調節されています。
3つ目の作用は腕時計の巻上げで、巻上げシステムはシンプルです。ベース部分には腕時計のリュウズを作用する作動棒を備えており、夜取り付け台に腕時計が置かれている間に巻き上げます。
/sites/default/files/newsImage1/01_219.jpg【原子時計】
原子時計のベース部分は、ウルベルクAMCのシステムの時間の基準となります。重量約35キロで大きさが45cm×30cm×18cm の一体型アルミニウム製ケースに収まっています。SpectraTime社と協力し開発された原子時計は、ルビジウムイオンにより機能します。
この持ち運び可能の原子時計は、電源変動による温度変化や時間測定の原子装置自体の老化などの様々な要因に対処しなければなりません。そして、これらの混乱要因があろうともAMC原子時計は完璧に正しい時刻保つことができ、変動は317年間に約1秒と保証されています。
/sites/default/files/newsImage2/02_242.jpg【ウルベルクのAMC】
AMCの主な着想の源は、18世紀に遡ります。フェリックス・バウムガルトナーは、次のように語ります。: ≪私の父親は、17世紀から20世紀に製造された装飾的な高精度クロックを専門としており、時計製造における黄金時代を私に教えてくれました。その時代とはベルトゥ、ルロア、ウリエ、アブラハム-ルイ・ブレゲといった、この芸術分野での偉大な時計師たちが活躍した時期でした。ある晩、最も巧妙な作品のひとつであるブレゲのシンパティック・クロックが記述された本を見せてくれました。そして彼は、まるでおとぎ話のようなこれらのクロックの話を私にしてくれたのです。これらのクロックは、非常に少数のみ製造され、すべてその当時の傑出した人物により所有されていました。≫ このインスピレーションから機械時計製造の伝統と人類史上最も正確な時間計測のテクノロジーを融合させることになりました。
これらのブレゲのシンパティック・クロックは、時計師の介入なしで、携帯式の時計を調節し調整する固定マスタークロックの構想の源となりました。 彼はそのシンパティック・クロックに機械式時計を完成させ、当時の最上の計時基準の性能に近づける手段を見出したのです。AMCを開発することでウルベルクは、18世紀の最も革新的で野心的な作品のひとつを第3千年期の最先端の時計製造と融合させたのです。
/sites/default/files/newsImage3/04.jpg≪AMC≫腕時計/可動要素
ムーブメント:手巻き(取り付け台に置かれたときはマスタークロックにより自動巻き上げ)、ウルベルクで開発製造されたCal.AMC、スイスアンクル式 脱進機、毎時28,800振動(4Hz)、80時間パワーリザーブ
エネルギー源: 重ねられたツインバレル、シリーズ/連続で組まれる
仕様:秒、分、時間、年、テンプの歩度の調整、分と秒の連動、オープンワークされたベースプレート/地板、コート・ド・ジュネーブ; コリマソナージュ/スネイル; サンドブラスト; ネジの頭部分は面取り
原子マスタークロック (≪モノライト≫)/ベース装置
腕時計を置く取り付け台の付いたアルミニウム製ケース
ムーブメント:SpectraTimeと協力し開発したルビジウムイオンの原子時計
最大変動: 317年に1秒
仕様:千分の一秒、秒、分、時間、曜日、月、年、AMC 腕時計の手巻き上げ、タイムゾーン調整、閏秒調整( +/-1秒の調整)、GPS連動、初期化
UR-105 CT ”Maverick /マーべリック≫ は、ウルベルクが作ったUR-105 CTの最新の派生モデルです。 このブロンズとチタンで製作されたこのモデルは、非難されたアーティスト、常軌を逸しながらも天才的な発明家、創意豊かだが不器用なクリエーター達のために捧げられます。この作品は真っ白なキャンバスや粘土のような素材であり、そこに私たちの生き様を刻み込んでいくのです。なぜならこの”Maverick” は命の吹き込まれたタイムピースだからです。過ぎ行く時間と共に跡を残し、美しくなっていく堂々とした外観 を持っています。外気、湿気、人生の様々な出来事など、外部からの影響/攻撃を受け、そこから唯一無二の美しさを作り上げます。これらのしるしがこのタイムピースの特徴となり、色、テクスチャ、そしてフォルムまでもが、この時計のオーナーによってオーナーのために形作られていくのです。
UR-105 CT ”Maverick” とは、まず何はともあれ個性、それも強い個性です。「 ブロンズは、魔法のようでもあり予測不可能な金属です。私たちの他のクリエーションとは異なり、Maverick は私たちのアトリエから未加工の状態で送り出されます。そして、この時計はオーナーの腕に装着され≪、その変身を完成させるのです。」と、ウルベルクの共同設立社でブランドのアートディレクターでもあるマーティン・フレイは話します。
UR-105 CT ”Maverick”は、ウルベルクの象徴的な特徴であるアワーサテライトで表示します。各々3つのアワーインデックスを備えた4つのサテライトが順番に分目盛りの上を移動し、スケルトン仕上げのカルーセルが時間の流れを静かに調和よく表示します。「私たちの従来のモデルでは、サテライトはマルタ十字上に組まれ軌道十字に上から連結されていました。この構想を考え直し、改良することにしました。私たちの熟考とその結果は、UR-105 CTの時刻合わせをするときに指先で感じ取っていただけるでしょう。摩擦なくスムーズに、サテライトがバレエを踊るようです。これら歯車の噛み合いの滑らかさに、私たちの努力が隠れているのです」と、フェリックス・バウムガルトナーは続けます。
/sites/default/files/newsImage1/01_218.jpgUR-105 CTのスライダーを操作すると、この時計のメカニズムが見えてきます。スケルトン仕上げの新しいカルーセル上に設計されたアワーサテライトです。このメカニズムには、時表示に必要な4個のサテライトが装備されています。各々3つのアワーインデックスを備えた4つのサテライトが順番に分目盛りの上を移動し、デジタルとアナログで時の経過を伝えます。「UR-105 CTは2つの顔を持っています。閉じた姿は驚くほど簡素で、時表示だけしか見えません。それだけでも十分に美しいタイムピースです。開けると、いきなりメタリックな世界に飛び込むことが出来ます。無機質の冷たい感じで、速度の概念と効率の追求が視認できます。ストリームライナーのカルーセルはすっかり新しくなりました。超軽量、超高性能、優れた耐久性が特色です。」と、フェリックス・バウムガルトナーは断言します。
/sites/default/files/newsImage2/02_241.jpgパワーリザーブインジケーターとスモール・セコンドのデジタル表示が、文字盤上加わりました。特筆すべきはスモール・セコンドで、十秒単位でデジタル表示します。セコンドマーカーはフォトリソグラフィー技術を使って製作され、可能な限り軽量化を図るためにスケルトン仕上げを施しました。そのため、各セコンドマーカーの重量は0.10g以下しかありません。
/sites/default/files/newsImage3/03_24.jpg裏側には、2個のタービンによる巻上げ制御システムを装備しました。巻上げ効率の調整にはレバーを使います。セレクターを≪Full≫にすると、ローターはどんな微細な動きもエネルギーに転換します。≪STOP≫を選ぶと、自動巻上げ機構は完全に停止し手巻きモードに変わります。中間の≪RED.≫(REDUCED減少の意味)に設定すると、香箱の主ぜんまいの巻き過ぎを防ぐためにローターの巻上げ効率が下がります。
/sites/default/files/newsImage4/04_19.jpgUR-105 CT “Maverick”
ケースサイズ:横39.5mm×縦53.0mm
ケース厚:17.8mm
ケース素材:チタン
防水性:30m/3気圧
ムーブメント:自動巻き(ダブルタービン制御)、Cal.UR 5.03、48時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、52石
仕様:ブロンズ製ベゼル、ベリリウムブロンズ製のマルタ十字で稼働するアワーサテライト、スケルトン仕上げのカルーセルはアルミニウム製、秒のデジタルカウンターはスケルトン仕上げ、カルーセルと3地板はARCAP製、ペルラージュ、サンドブラスト、サテン仕上げ、サファイアクリスタル風防
限定:22本
価格:8,600,000円(税抜)
1914年、プレスレットウォッチに初めて姿を見せたパンテール 。オニキスとダイヤモンドで描いたスポッツモチーフは抽象的なフォルムでした。1917年にルイ・カルティエは、写実的なパンテールを洗練された小物入れの上にデザインしました。そこには2本の糸杉の間を歩くパンテールの姿が描かれています。
パンテールは徐々にメゾンのあらゆる作品で存在感を放つようになり、それはカルティエの歴史における重要な人物であるジャンヌ・トゥーサンによって決定的になりました。ジャンヌ・トゥーサンは、ルイ・カルティエの大切なコラボレーターであり、1933 年からクリエイティブディレクターを務めた人物です。
ジャンヌ・トゥーサンとパンテールは運命的に出会いました。ジャンヌ・トゥーサンはパンテールが象徴する可能性の豊かさと魅惑の力を感じ取ります。凛とした女性らしさを象徴するパンテールの表情は、自己を確立した女性たちを彷彿させます。こうした女性たちとジャンヌ・トゥーサンは交流し、よく理解していました。1948年にジャンヌ・トゥーサン(「ラ パンテール」との愛称で呼ばれていました)はウィンザー公爵夫人のために立体的なバンテールをエメラルド カボションの上にあしらったプローチを製作し、翌年には、サファイア カボションで同じモデルを手掛けます。ジャンヌとメゾンは独自の方法で、これまでの慣習にとらわれない、光り輝く女性らしさの象徴にパンテールを掲げます。
2019年のSIHHにて、カルティエはパンテールを気高く美しく変貌させます。その3つの軸となるのは、ジュエリーメイキングとウォッチメイキングの調和、カテルィエにとって大切な芸術的職人技の活用、そしてメゾンの最新の革新的ウォッチメイキンクに見られる技術と魔法の融合です。
/sites/default/files/newsImage1/01_228.jpgThe magic of the panther
RÉVÉLATION D’UNE PANTHÈRE WATCH
2018年に発表されたレヴェラシオン ドュヌ パンテール ウォッチによってカルティエは、ロンド ルイ カルティエ ウォッチのダイアルに、極めて精巧な驚くべき光景を出現させました。
/sites/default/files/newsImage2/02_251.jpg時計の魔法がかけられ、手首の動きに従ってパンテールの顔が浮かび上がっては消え去ります。無数のゴールドビーズがパンテールの輪郭を描きだすのです。時と戯れ、時にフォルムを与え、それを浮かび上がらせては元に戻すことを楽しむ。
伝統的な砂時計の技術を用いたこの独創的な技術は、5年にわたる研究によって生まれました。偉業達成に至るまでの大胆さと粘り強さは高く評価され、2つの特許を出願しました。
そして2019年、カルティエはさらにその先を目指しました。
最初のモデルの衝撃と感動を いかに越えるか?ゴールドに続くのは、ダイヤモンドなのでは?ジュエリーを手掛けるウォッチメイカーにとって、魅惑的であり当然の発想です。
/sites/default/files/newsImage3/03_32.jpg全体的な見直しが必要とされる技衛プロセスの研究に、カルティエは再び没頭しました。大切に守られた特別な技術を極小のパーツに応用するために、大掛かりな作業が行われます。約650粒の小さなラウンドカットダイヤモンドとブリリアントカットダイヤモンドがゴールドビーズに代わり、ブラックラッカーのダイアルにパンテールのグラフィカルな姿を描きだします。
ウオッチメイキングとジュエリーメイキングという、メゾンの2つの技術を駆使して完成したこのウォッチは、ベゼルとブレスレットの全体にパヴェセッティングがほどこされています。束の間に浮かび上がる絵画は、時がフォルムを得て出現した姿であり、メゾンの革新を生み出す才能とパイオニア精神の証しです。
/sites/default/files/newsImage4/04_26.jpg
RÉVÉLATION D’UNE PANTHÈRE WATCH
レヴェラシオン ドュヌ パンテール ウォッチ
Ref:CRHPI01356
ケース径:37.0mm
ケース厚:6.0mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド
防水性:日常生活防水
ブレスレット:18Kホワイトゴールド
ムーブメント:手巻きメカニカルムーブメント マニュファクチュール Cal.430 MC、38時間パワーリザーブ
仕様:ベゼル、ダイアル、ブレスレットにブリリアントカット ダイヤモンド(ダイヤモンド1289個、計約19.39カラット)
限定:世界限定40本、個別番号入り
予価:28,200,000円(税抜)
発売予定:2019年4月
2019 New Model | H.Moser & Cie.
2019年 H.モーザー新作情報
ブース撮影:堀内僚太郎 Photo:Ryotaro Horiuchi
驚愕のネイチャーウォッチから
ロゴを廃した極限のシンプル・ウォッチまで
H.モーザーの新作に込められた独創の哲学
1828年に創業し、その後、紆余曲折を経て2005年に復活した伝説の時計ブランド、H.モーザー(H.Moser & Cie.)。ここ数年は1月のSIHHと3~4月のバーゼルワールドの両方に出展しているが、SIHHでは世界をアッと驚かせる話題作をリリースするのが恒例となっている。その驚きのユニークピースが「モーザー・ネイチャー・ウォッチ(Moser Nature Watch)」である。これはケースとストラップに特殊な技法でスイス原産の植物を植え込んだモデル。これらの植物はCEOのエドゥアルド・メイラン氏がスタッフと共にジュウ渓谷で採取したものだという。ブースに展示されている間にも植物が成長し、リリースの写真より繁茂しているのに驚いたが、植物も含めて100%スイス製というこの時計が示唆するのは自然の脆弱さと、それを永続させるための我々の決意の必要性であろう。
また、ここ数年、グラデーション(フュメ)・ダイアルの人気が高まり、各社が採用しているが、このブームのきっかけは他ならぬH.モーザー。 現在ではH.モーザー製品の90%以上はフュメ ダイアルだという。そこでH.モーザーではインデックスもロゴもない極限のシンプル・ウォッチを“コンセプト”として発表し、豊富なカラーバリエーションが揃う。グラデーション・ダイアルのリーダーとしての存在感を示した。
さらにH.モーザーでは複雑時計の代名詞ともいえるトゥールビヨンをステンレススティール製ケースに搭載し、「エンデバー」と「パイオニア」というふたつのコレクションで発表。120m防水機能を持つパイオニア コレクションでH.モーザーはコンプリケーションの新しい形態を提示した。
>エンデバー・センターセコンド コンセプト ブルーラグーン(Endeavour Centre Seconds Concept Blue Lagoon)
SIHH 2019 H.Moser & Cie. BOOTH2019年SIHH H.モーザー ブース内画像
ブース撮影:堀内僚太郎 Photo:Ryotaro Horiuchi
取材・文:名畑政治 / Report&Text:Masaharu Nabata
※表記は2019年2月現在のものになります。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
※2019年最新作レポートの掲載価格つきましては、税抜き表記を行っているものもあります。
>2019年 H.モーザー(H.Moser & Cie.)
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